日誌

榎本校長のつぶやき

アルバムの日

 12月5日は、フエルアルバムで有名なナカバヤシ株式会社が制定したアルバムの日だそうです。(開き直って、今日は何の日に頼ることにしました)「いつか時間が出来たら」「いつか子どもが大きくなったら」「いつか、いつか…」と後回しにされることなくアルバムづくりをしてもらいたいとの願いを込めて、12月はその年の思い出をアルバムにまとめてほしいとし、その5日(いつか)を記念日としたそうです。今は、デジタル全盛なので、ほとんどは、スマホで撮って保存するだけなのでしょうか。たくさんあると整理が大変ですよね。みんなで写真を見るときも、TVやプロジェクターなどに繋いで見ているのかと思います。私は外付けHDDの中に年毎にフォルダを作って写真と動画を保存しています。かなりの量になっていますが、とりあえず整理はできています。ただ、もう何年も印刷した紙のアルバムは作成していません。最後に作成したのが子どもの成人祝いに、20年分の写真を20ページで一冊にまとめたものです。そうしたアルバムを作るキットを利用して、時間はかかりましたが、20年を振り返ることができて感慨深いものがありました。子どものアルバムは、最初は薄かったものが、「フエルアルバム」という名前のとおり、ページを足して厚くなっていきます。紙のアルバムは、すぐ見られるところがいいところで、また、手触りや色褪せで年代を感じることができてデジタルにはない良さがあると思います。ユーミンの作品に「悲しいことがあると 開く皮の表紙」で始まる『卒業写真』という名曲がありますが、皆さんが卒業アルバムを開く時は何を思うのでしょうか。

折れない心

 サッカーWカップの対スペイン戦は、「ブラボーッ!」な結果になりましたね。コスタリカ戦に負けて、奮起していい試合をしてくれるだろうと思い、期待はしてい ましたが、本当に勝つとは思いませんでした。今日、久しぶりにNHKの「チコちゃんに叱られる」を見ましたが、「心が折れる」の意味は?という話がありました。女子プロレスラーの神取忍さんが、使ったのが最初で辞書にも載っているそうです。「心が折れる」は,「心の支えがなくなり精神的に立ち直れないくらい落ち込み意欲がなくなる」という意味で使っていると思いますが、あまり頻繁に使う言葉ではありませんよね。今回、日本チームはコスタリカに負けて心が折れたでしょうか?皆さんは、心が折れたことはありますか?折れても折れても修復して、心を強くする。「七転び八起き」といういい言葉がありますね。転んでもただでは起きないというしたたかさも必要なのかもしれません。そもそも折れるのは、心が固いからで、柔軟な心をもっていれば、柳が風を受け流すように折れることはないのかもしれません。すべてのことは大したことではないと、固執する心を捨て、感謝する心で暮らせば、心が折れることはないのでしょう。言うのは簡単ですけどね。皆さんは「折れない心」をもっていますか?

師歩

 今日から12月、師走です。全く早いもので令和4年もあと1月となりました。これから1週間は寒い日が続くそうなので、受験生の皆さん、体調を崩さないように気を付けてくださいね。さて、師走の師は、諸説ありますが、お坊さんを指すのがやはり一般的でしょう。年末は法会がたくさんあり走って移動しなければならないくらい忙しいからだそうです。現在では、教師の師でも間違ってはいない気がします。昔は、大晦日や元旦から補習をやっている先生もいました。働き方改革を進める現在からは考えられませんけどね。3年生は、追い込みで先生と一緒に走る(歩く?競歩並?)と思いますが、体と頭と心のコンディションを整えることを第一に考えてくださいね。これまでの努力が報われるように。先日、三者面談を控えて志望校検討会議がありました。3年次団の先生方が3年次生の皆さんの進路実現に向けて、どう助言するかについて検討を重ねました。受験を目前に不安な気持ちでいる人も少なくないと思います。ただ、不安を抱えているのは、あなただけではありません。こんな時こそ、仲間と励まし合いましょう。

「成果が出ないときこそ、不安がらずに、恐れずに、迷わずに一歩一歩進めるかどうかが、成長の分岐点であると考えています。」国民栄誉賞を受賞した棋士の羽生善治さんの言葉です。

暖かいって有難い

 寒くなってくると、太陽の有難みをひしひしと感じますね。今日は暖かくなりましたが、明日は、かなり寒くなるそうなので、しっかり防寒対策をしたほうが良さそうです。太陽は生命の源なので、太陽を崇拝している国は世界にたくさんありますが、日本のように国名・国旗とも太陽が入っている国はありません。「お日様」「お天道様」は太陽を敬って言う言葉ですね。「こんにちは」「さようなら」という挨拶にも、太陽が関係しています。もともとは「こんにちは」は、「今日は、お元気ですか」が省略されたもので、「今日」は古くは太陽の意味で、太陽のことを「今日様」と呼ぶ地方はたくさんあるそうです。意味は「あなたは、太陽のエネルギーのおかげで生きている体だということをよく知って太陽さんと一緒に明るく生きていますか」という意味の確認の挨拶だそうです。そして、「はい、元気です」の後の「さようなら」は、「さようなら(ば)、ごきげんよう」が省略されたもので「そのようならば(太陽さんと一緒に元気に生活しているならば)、ご気分がよろしいでしょう」という意味だそうです。太陽がなければ、私たちは生きていられませんので、感謝の念を心の隅に置いて過ごしましょう。

言いにくい日?

 今日11月29日は、いい肉の日ですね。なんてわかりやすいんでしょう。肉を食べてもらうために、飲食業界も色々とサービスを凝らしているようですね。皆さんは、今日どんな肉料理を食べるのでしょぅか。先日、水問題が世界で深刻になっているということを書きましたが、それと密接に関係して小麦やとうもろこしなど飼料問題があります。鶏・豚・牛などを育てるためには、飼料と水が必要です。飼料を作るためには、肥料と水が必要です。1キロの肉や飼料を作るのにどれくらい水が必要かは、以前にブログで書きました。ロシアのウクライナ侵攻によって、コロナや温暖化による被害に追い打ちをかけるようにロシアとウクライナ関連の輸出品の停滞で世界の経済は大打撃を受けています。光熱費や食費が上がっていることは、知っていると思いますが、本当に深刻な状況になるのはこれからだと言われています。日本は、先進国の中でも特に食糧自給率が低いと言われ、日本の食糧に関する安全保障問題は、現代社会や政治経済などで学びましたよね。
 戦後直後(1946)の日本の食料自給率は88%でしたが、高度経済成長期の1965年度に73%の水準を記録して以降、緩やかに下がり始め、2000年度以降は40%前後でほぼ横ばいに推移しています。海外では、カナダ264%、オーストラリア224%、アメリカ130%、フランス127%(2013年度、農水省試算)などとなっており、日本との差は歴然としています。ただ、これらの数字は「カロリーベース」によるもので、主要先進国をはじめとする国際標準の算出方法は、「生産額ベース」です。これに基づけば、日本の食料自給率は66%(2018)です。先述した各国の自給率は生産額ベースでは、カナダは121%、オーストラリア128%、アメリカ92%、フランス83%。、イタリア80%、ドイツとスイスが70%。イギリス58%です(いずれも農水省試算、2009年)。日本の数字は低いですが、カロリーベースに比べたら、かなりましですね。

 昔、「統計でウソをつく法」という本を読んだことがありましたが、数字のトリックは資料の読み取りという形で入試問題でも出ます。わかりやすい例をあげると、ある小学校で好きな料理のアンケートをとったところ寿司とハンバーグが50%で同率でした。「えっ?カレーライスは?」という問題ではありません。この小学校の児童は2人しかいなかったのです。数字やグラフなどで、人々を欺こうとすることは、国家・民間を問わず行われてきました。皆さんも騙されないように気をつけましょう。いい肉の日から、話が勉強みたいな内容になってしまいましたが、肉が食べられることに感謝し、世界の課題について関心をもってくれればと思います。