日誌

♪よ~く考えよ~♪ 仕事は大事だよ~♪

 以前にパワハラ・セクハラなどハラスメントについて書いた記憶がありますが、ハラスメントとは、相手の意に反する行為によって不快にさせたり、相手の人間としての尊厳を傷づけたり、脅したりすることを言います。

 プレジデントという雑誌で文学者の内田樹さんが、次のように書いています。『高部大問さんの「ドリーム・ハラスメント」には、中学三年生の夏休み前に「2学期までに人生の夢を具体的に決めてきなさい」という宿題が出され、子どもたちが暗い顔をするという実体験が書かれています。どの大学のどの学部に入学し、どんな資格やスキルを身に付け、どんな企業に就職したいのかの決定を、10代半ばの子どもたちに求めてくる。これは高部さんが言う通り、子どもたちに対する「ハラスメント」だと思います。』というものでした。この意見に対して、皆さんは共感しますか?自分の生き方について考えてもらうことはハラスメントなのでしょうか。もちろん、何の事前学習もせずに考えさせても無理に決まっています。小・中・高の発達段階に合わせて、少しずつ考えを深めてもらえばいいことかと思います。

 2003年に「13歳のハローワーク」という本が出版され、2010年には改訂版『新 13歳のハローワーク』が出版され、600以上の職業が紹介されています。13歳のハローワーク公式サイトもあります。キッザニアという子どもが職業体験できるアクティビティも全国に3か所あります。キャリア教育が出てきた背景には、中・高等学校の進路指導が学業成績に基づく「出口指導」に矮小化されたことや、職業につかない若者が増加して社会問題になっていたことがありました。高校受験で、普通科・職業科を選ぶには厳密でなくとも将来どんな職業に就きたいか、どんな仕事をしたいか考える必要があります。大学受験では、さらに細かく学部・学科が分かれているので資格が必要な職業に就きたいなら、ここで選択しなければなりません。好むと好まざるとに関わらず、いずれ社会人となって自立することがほとんどの人に求められている以上は、自分が何をして生計を立てていくかについて考えなければなりません。その場合、世の中にはざっと3万種類の職業があると言われ、AIの進化やロボットの開発で、なくなる職業も増える一方で、新しい職業も生まれてきて、それらの中から自分に合ったやりたい職業を見つけなければならないのですから、大変と言えば大変です。選ばなくても収入が得られる仕事を作ってしまってもいいわけです。「自分のことは自分が一番よくわかっている」という言葉は一面では真理でも、「自分がどんな人間かは、自分でなく自分の周りの人が判断する」という言葉もあるので、自分とはどんな人間かをよくよく考える必要があるようです。決断するのは皆さん自身です。やる気があればやり直しはききます。でも、その前によ~く考えましょう。

 最後に仕事についての言葉を一つ紹介します。「思い通りにうまくいく仕事なんて世の中にはひとつもない」(絶対悲観主義) 仕事とは、100%自分以外の誰かの役に立つためにすること。自分のためにすることは趣味です。仕事は自分以外の他者=お客様に価値を提供して喜んでいただくことです。