日誌

政治教育と宗教教育の大切さと危うさ

 参議院議員選挙が終わりました。選挙権をもった3年次生のみなさんは、投票に行きましたか?相変わらず全体の投票率は低かったようですが…。8日に安倍元総理が、応援演説中に銃撃されて亡くなったというニュースは世界を駆け巡りました。日本国内よりも世界で評価されていたことが、明らかになりました。総理を退いたとはいえ、まだ日本のためにやらなければならないと思っていることが多かったのではと思います。森友学園をめぐる公文書改ざんや加計学園問題、「桜を見る会」問題など負の側面もありましたが、安倍元総理の政治家としての実績は後世の人によって評価されることでしょう。
ロッキード事件で失脚した田中角栄元総理は、「マスコミ人も日本国民の一人だ。おれの悪口を書いて食していけるなら、それもまぁ結構なことではないか。政治家の評価は後世の人がするんだ。今悪口を言われても結構。悪口を言われている間は仕事をしてることなんだ。」と言っていましたが、政治家としての信念をもって命がけでやっているかどうかが問われるのだと思います。(別に悪いことを擁護しているわけではありません)
 日本の内閣総理大臣でテロにより死亡したのは、伊藤博文(初代)、原敬(19代)、高橋是清(20代)、濱口雄幸(27代)、犬養毅(29代)、齊藤実(30代)、安倍晋三(第90、96~98代)であり、戦後では安倍元総理が初めてです。濱口雄幸は正確には、亡くなったのは9ヶ月後で、テロで受けた傷が原因であることから入っています。テロリズムは、要人暗殺の意味で使われることが多いですが、警察庁組織令第39条では、「広く恐怖又は不安を抱かせることによりその目的を達成することを意図して行われる政治上その他の主義主張に基づく暴力主義的破壊活動」と規定されているので、今回はテロと呼べるのか疑問です。

 暗殺された歴史上の人物として有名だと思われるのは、マハトマ・ガンディー、ケネディ大統領、キング牧師、井伊直弼、坂本龍馬などです。彼らが暗殺された理由を調べてみてください。こうした事件が起こると、「許されない卑劣な行為」だと一様に非難の声があがりますが、虚しさが残ります。最後にフランスの哲学者ヴォルテールの言葉を紹介します。「私はあなたの意見には反対だ。だが、あなたがそれを主張する権利は命をかけて守る」 リーダーや政治家としての器の大きさを表現する言葉に「清濁併せ呑む」があります。大きな目標を達成するためには、自分の価値観や考え方にこだわらず、自分とは異なる意見も積極的に取り入れ、より良い答えを導き出そうとする姿勢が大切です。今回の選挙の結果、どうなるかを注視したいと思います。

なお、今回のテーマの意味については、読んだあなた自身で考えてみてください。