日誌

目標達成のためのシンプルな実践理論

 令和6年最初のつぶやきです。皆さんは、どのような冬休みを過ごしたでしょうか。昨年は元旦に金山の上で初日の出を拝んでブログを書きましたが、今年は行けなくて残念でした。その代わりに16代校長の上田先生が初日の出の写真を送ってくれました。

 今日は第3学期の始業式がありました。2学期の終業式の時に、コロナ禍が収束した今後は、また校歌を大きな声で歌えるようになってくださいとお願いしました。ただ、それだけでは弱いなと考えて、年末年始に活動していた運動部に「大きな声で歌って他の生徒を牽引してほしい」とお願いしました。そして、更に校長が率先垂範すべきだろうと考え、今日の校歌斉唱の前に壇上で校歌をアカペラで三行歌わせてもらいました。少しは気持ちが届いたでしょうか。卒業式では、大きな声が体育館に響くことを期待しています。

 始業式の式辞では、次のような話をしました。一言で言えば、目標を達成するためにしてほしいことです。「今日の私のネクタイは何色だかわかりますか。」と胸を隠して問いかけ、「人間は意識して見ていないと視界に入っていても見えていないことが多いです。皆さんは、1年の最初や年度の最初に勉強や部活動その他で目標を立てることが多いと思いますが、それを常に意識しているでしょうか。以前にも話をし、ブログでも書いていますが最後にもう一度話をします。目標ややるべきことを普段から意識することの重要性についてです。」

 そしてハーバード大学での研究「目標を達成できないのはなぜか」を取り上げ、「目標を達成できなかった人は、なぜ目標を達成できなかったかわかりますか。」と問いかけました。答えは、いたってシンプルでばかばかしいのですが、「目標を覚えていなかった」からです。せっかく立てた目標を意識していなかったからです。と話しました。

 なぜ、目標を意識することが重要なのか、どうすれば意識できるのかについて説明しました。強く念じれば、その通りに体が動くことをイデオモーター(観念運動)と呼んでいます。これは無意識の作用で、夢や目標を紙に書き出し、机の前に貼って眺めると、脳が自然と準備を始めるのです。紙に書いた目標を何度も見返すことにより、脳の中の潜在意識に刷り込まれます。その結果、目標を達成するために必要な情報が入ってきやすく(=敏感になる)なり、目標達成へ向けた行動を習慣づけやすくなるのです。これは仕事でも同じで、一ヶ月、1年の仕事を頭に入れておき、少し手を付けておくと、無意識に頭の中で準備しはじめるので普段の生活の中で関係するものに気付くようになり、準備に役立ちます。昨年と今年の2年次1組の生徒の皆さんは、校長室清掃時に私の机の周りに色々な言葉が貼ってあるのを見たことと思います。校歌も目の前に貼ってあります。毎日目にすることで心に深く刻まれていくのです。そして、同様に覚えておきたい言葉を記録しておき、後で見返すことで心に刻んでいきます。

 ですから、夢が実現しない原因は、「言語化」できていないことです。言語化のメリットを最大限に生かす方法は、「夢や目標を公言する」こと。古代より言葉には「言霊」が宿り、発した言葉通りの結果をもたらす力があると信じられてきました。自分が発した言葉は、相手に届くだけでなく自分にも返ってくるのです。夢や目標を公言することの有効性は脳科学的にも明らかになっています。そして、紙に書くことで目標が目に見えるものなり、より有効性が高まります。目標はできるだけ具体的であるほうがいいです。「総体でベスト4」という目標は、一見よさそうですが、そのために具体的に何をするのかということを言語化し、整理しないと動けません。

 目標達成のポイントは、「ワクワクする目標をつくる」「一歩を踏み出す勇気をもつ」「目標や夢を公言する」です。これらの根底にあるのは「主体的に行動することの大切さ」です。具体的な目標を立てて、実現に向かって一歩を踏み出してください。応援しています。