日誌

アンテナ感度は良好?PART2

最近読んだ「内外教育」という小冊子に以下のような話が載っていました。(要約です)

 以前に教育実践のコンテストで審査員をしたときのこと。児童に毎朝、タブレット端末でその日の気分を入力させて心の健康をつかむという活動報告があった。私は感心して高い点をつけた。しかし、ほかの教員経験者の審査員の受けは悪かった。「指導の観察は教員がしっかり見るのが筋」という理由による。このような情報ツールで子どもの異変をつかむ手法は、教員の助けになろう。ただ、「心の健康は出席をとりながら顔を見てこそ」と反発した教員OBたちの姿勢は尊い。対話型人口知能が教育現場に入ってきたとしても、一人ひとりとしっかりつながる矜持(プライド)だけはAIの時代にも失ってはなるまい。

 皆さんは、この話を読んでどう思いましたか。欠席している生徒が誰かわかっていても、40人全部の顔を見ながら、声の調子を確かめつつ呼名をするのが理想だと思います。小学校のように20人学級なら十分できる余裕があるかもしれません。しかし、実際には朝の連絡事項が多すぎて、一人ずつ呼名できず、ざっと全員の顔を眺めるのが精いっぱいかもしれません。ですから、教員の多忙化の中で、「生徒と接する時間を増やしたい」と思っている先生が多い現状を考えれば、朝の体調や気分についてアイコンの顔マークを選んで、泣き顔や困った顔を選んだ生徒は、理由を簡単に書いてもらい生徒への声掛けや対応に役立てられるようにするソフトは、よいのではと思います。忙しかったり疲れていたりすれば、生徒の表情や雰囲気がいつもと違うということを見過ごすこともあるかもしれません。ただ、正直に入力しない生徒もいるかもしれませんので、最後は生徒をよく見て、対面して話をしっかり聴くことが大事なのはいうまでもありません。残業時間が100時間を超える先生が珍しくない状況では、そうしたソフトはありがたいと考える先生も少なくないのではと思います。また、生徒が入力してくれたことで話を聴くきっかけとなるだけでもいいのではないかと思います。皆さんも悩み等があるなら、一人で抱え込まずに、誰か話しやすい先生を見つけて、相談してくださいね。