日誌
読書感想文て面白い?
以下は、ネットで偶然見つけた記事です。 あるTwitterユーザーが中学1年生の時に読書感想文に「つまらん」と一言書いて提出したところ、国語が専門の教頭先生から「何がつまらないか箇条書きにして持っておいで」と言われたそうです。箇条書きにしたものを持っていくと、教頭先生はその場で内容をつなげていき、さらに2人で新しい要素を継ぎ足す作業を繰り返したそうです。教頭先生は最終的に完成した400字詰め原稿用紙10枚ほどの作品をもって「これが評論というものなんだよ。よくがんばったね」と一言。これをきっかけに、そのTwitterユーザーは国語が大好きになったそうです。「なんだ!つまらんとは!」と怒られ、残って書かせられたら、きっと国語が嫌いになっていたんでしょうね。
おそらく、皆さんの中には、作文や読書感想文が苦手な人が少なくないと思います。私は作文は好きでしたが、読書感想文はそれほどでもありませんでした。本音が書けなかったからです。かと言って、作文に過激なことを書いていたわけではありませんが。ですから、「つまらん」と書ける前述のTwitterユーザーさんは、うらやましいですね。優等生だと、先生に忖度して先生が評価してくれそうなことを無難に書いておくかと、子どもらしからぬことを考えてしまうかもしれません。「ストーリーのここが不自然だ」「私ならこう書く、なぜなら〇〇だから」と、理路整然と書けるなら、相当読解力と表現力があると言えるでしょう。また、作者が意図していない登場人物の心理について書けるなら、それもまたすごいことです。
文章は、素直に読むことも批判的に読むことも、どちらも大切だと思います。でないと、すぐに騙されますからね。読書感想文は物語を読んで書くことが多いと思いますが、登場人物にどれだけ感情移入できるか、はたまたできないか、自分の人生観や価値観と照らし合わせながら読みます。そして、それで自分の人生観や価値観が変わることもあります。物語でなくても、結局は著者の考えを読むことになるので、それに対して自問自答を繰り返すことになります。教科書一つとっても漫然と読むのではなく、わからないところや疑問をもったところをチェックしながら頭をフル回転させて読むことで、得られることも段違いに多くなることでしょう。これこそ、アクティブラーニングですね。人の話を聞く時に、聞き終わったら3つ質問をしてもらいますと言われたら、ボーッとせずに頭を回転させて話を聞くでしょう。子どもに、説明の後に友達に教えてもらいますと言ったほうが、テストをしますよりも真剣に授業を聞いたそうです。インプットとアウトプットは、思考・判断・表現という車の両輪です。主体的にインプットすれば、いいアウトプットに繋がります。アウトプットをすることで、何が足りていないかが自覚でき、いいインプットができるようになります。
読書感想文の話から、結局何が言いたいのということになりますが、読むことと書くことは、考えて繰り返すことで相乗効果がありますから、どちらかに偏らずにやってくださいねということです。読解力が特に重視されるようになった昨今の入試状況を考えると、国語の力が全ての教科に影響を与えるようになってきていますので、ぜひ面倒くさがらずに考えて読んで書く活動を地道に続けてください。