日誌

主体的に学習に取り組むって?

 今日は、放課後に授業改善推進委員会というものがありました。学校は授業が命です。学校行事や部活動は、命を育む栄養となります。ですから、教師にとって授業改善は最重要課題です。先生方は、それぞれ自分が教える教科をおもしろくしたい、生徒に力をつけたいと考えて、授業改善の努力をしています。そして、授業をした後は生徒の皆さんの力を伸ばせたかどうかを確かめる必要があります。評価には観点別評価というものがあります。以前は、「関心・意欲・態度」「思考力・判断力・表現力」「技能」「知識・理解」の4観点でした。(ただし、5観点だったり3観点だったりするものもありました。教科によってバラバラだった評価の観点が、全教科で新しい3観点に統一されたのです)以前も「関心・意欲・態度」をどのように評価するかで、全国の先生方が悩んだものでしたが、学習指導要領が新しくなって3観点になり、「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「主体的に学習に取り組む態度」になりました。育てたい資質としての3要素のうち「学びに向かう力、人間性など」が、評価する観点として「主体的に学習に取り組む態度」になりました。そして、今度は「主体的に学習に取り組む態度」の評価で先生方は悩むことになったのです。生徒の皆さんは、「主体的に学習に取り組む態度」について何をどのように評価してほしいと思いますか。そもそも「主体的に学習に取り組む態度」って、どんな態度なんでしょう。具体的に説明できますか。ぜひ、皆さんの意見を聞かせてもらいたいものです。
 今から50年ほど前、京都大学の入学式の祝辞で総長が「京都大学は、諸君に何も教えません」と言ったそうです。あとに続く言葉は、これを書いた人の記憶が確かならば「諸君が自分で求めようとしなければ、大学では何も得られない」のようです。似たような話は、他の大学でもあります。AIの普及やネット社会の発展で、さらに社会の変化のスピードが増し、曖昧で不確実な時代が到来します。そんな時代を生きるためには、変化を前向きに受け止め、人生をより豊かにしていくためにどうすべきか主体的に考え出すことができる力、文科省のいう「生きる力」を育てることが重要となります。自分の頭で考えて主体的に動くことは、これからの社会に出て求められることです。高校生の時から、主体的に考え行動する態度を身に付けようとする心構えが大事です。ぜひ、そのことを意識して、高校生活を過ごしてください。