日誌

現状認識できてますか?

 先日、以前に紹介した「受験勉強で君は史上最高の自分となる」という本を読んだことを書きました。今日は、その中の言葉から二つ紹介します。一つ目は、

『「現状認識」という精神的にツライ作業の後にこそ、成功が待っている。』です。以前に受験や部活の試合で、孫子の兵法で有名な「敵を知り己を知れば百戦してあやうからず」が大事ということを書きましたが、現実に向き合うのが怖くて逃げていれば、もしくは意識しないようにしていれば、進歩はありません。今、映画がヒットしているスラムダンクの安西先生が、桜木花道にミドルシュート2万本の特訓をしたときにシュートフォームのビデオを撮って、花道に見せました。自分のフォームにショックを受けている花道に言った言葉が「下手糞の 上級者への 道のりは 己が下手さを 知りて一歩目」です。自分自身を超越した場所から客観的に見ることに加えて、自分自身をコントロールでき、冷静な判断や行動ができる能力をメタ認知能力と言いますが、勉強でも運動でもこれができる人は強いです。「現状認識」できても、どうしたらわからない人のために指導者がいるのですから、大いに指導を仰いでください。

 二つ目は、「好きな本だけ読んでください。好きな本だけ読んでも、一生の間には読みきれません。本には、著者の人生観、その人が人生をかけてつかんだ真実が詰め込まれています。それを数時間で手に入れられる、こんな宝物はそうそうありません。」です。『「超」整理法』という本がベストセラーになった、一橋大学の名誉教授で経済学者の野口悠紀雄さんの言葉で印象に残っているものがあります。それは、「残りの人生で、モーツァルトの曲が全曲聴けないことがわかり愕然とした」です。野口さんは、もうすぐ82歳になられますが、今ではなく、少し昔の言葉です。自分が平均寿命まで生きると仮定して、自由になる時間を計算して出た言葉だったと記憶しています。高校生の皆さんは、若いので、野口先生のようなことは考えたこともないでしょうが、そうした意識をもって生きることは大事かなと思います。「人間一寸先は・・・」ですからね。私は、そう考えると蔵書を全部読み返すのは不可能かなと思います。(漫画のほうが多いですが) 私は映画を1.5倍速では見ませんが、音楽など早送りでは作品を損なうもの以外のユーチューブは1.5倍速で見ます。時間の節約のためですが、それでも買ったのに読めていない本がどんどん増えてしまっているのが現状です。

「時間がないから〇〇できない」と言っている人は、それは本当にしたいことではないのだ。ということを以前にも書きましたが、本当にしたいことなら最優先でスケジュールにいれるはずです。皆さんも、本当にしたいことがあるなら、迷わず一歩を踏み出してください。誰にでも1日24時間あるのは平等ですが、人生の長さは平等ではありません。