日誌

忘れてはならぬもの

 今日はバレンタインデーですが、その話題はさり気なく避けて101歳の現役最高齢のピアニスト室井摩耶子さんの言葉を紹介します。「私は突然101歳になったわけじゃなくて、一日一日を精一杯生きてきて今があります。だから過去や未来ではなく、今日というこの一日を大切にしたいんです。大切な一日に死ぬ準備なんてしていられないから、終活にも、まったく興味がないんです。」テレビでは80、90歳になっても元気なお年寄りの姿をよく見ますが、みんな一日一日を大切にして年を取ったなりに人生を楽しんでいるのだと思います。「年を取ると、生きるのが仕事」と言っていた人がいましたが、「生きるのが趣味」もいいんじゃないかなと思います。

 ナチスの強制収容所で瀕死のユダヤ人の少女が、「こんなにひどい目に遭わせてくれた運命に感謝している」とつぶやいたそうです。何不自由なく暮らしていた時には、これほどまで自分に向き合うことはなかったというのです。「ならぬもの十訓」の一番目に「忘れてはならぬもの…感謝」があります。あなたは、朝目覚めた時に「今日も生きている。ありがたい。」と思ったことがありますか。最近のトルコ地震で、既に1週間以上経過しているにも関わらず、瓦礫の中から子どもたちが救出されるのを見て思いました。