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2022年11月の記事一覧

言いにくい日?

 今日11月29日は、いい肉の日ですね。なんてわかりやすいんでしょう。肉を食べてもらうために、飲食業界も色々とサービスを凝らしているようですね。皆さんは、今日どんな肉料理を食べるのでしょぅか。先日、水問題が世界で深刻になっているということを書きましたが、それと密接に関係して小麦やとうもろこしなど飼料問題があります。鶏・豚・牛などを育てるためには、飼料と水が必要です。飼料を作るためには、肥料と水が必要です。1キロの肉や飼料を作るのにどれくらい水が必要かは、以前にブログで書きました。ロシアのウクライナ侵攻によって、コロナや温暖化による被害に追い打ちをかけるようにロシアとウクライナ関連の輸出品の停滞で世界の経済は大打撃を受けています。光熱費や食費が上がっていることは、知っていると思いますが、本当に深刻な状況になるのはこれからだと言われています。日本は、先進国の中でも特に食糧自給率が低いと言われ、日本の食糧に関する安全保障問題は、現代社会や政治経済などで学びましたよね。
 戦後直後(1946)の日本の食料自給率は88%でしたが、高度経済成長期の1965年度に73%の水準を記録して以降、緩やかに下がり始め、2000年度以降は40%前後でほぼ横ばいに推移しています。海外では、カナダ264%、オーストラリア224%、アメリカ130%、フランス127%(2013年度、農水省試算)などとなっており、日本との差は歴然としています。ただ、これらの数字は「カロリーベース」によるもので、主要先進国をはじめとする国際標準の算出方法は、「生産額ベース」です。これに基づけば、日本の食料自給率は66%(2018)です。先述した各国の自給率は生産額ベースでは、カナダは121%、オーストラリア128%、アメリカ92%、フランス83%。、イタリア80%、ドイツとスイスが70%。イギリス58%です(いずれも農水省試算、2009年)。日本の数字は低いですが、カロリーベースに比べたら、かなりましですね。

 昔、「統計でウソをつく法」という本を読んだことがありましたが、数字のトリックは資料の読み取りという形で入試問題でも出ます。わかりやすい例をあげると、ある小学校で好きな料理のアンケートをとったところ寿司とハンバーグが50%で同率でした。「えっ?カレーライスは?」という問題ではありません。この小学校の児童は2人しかいなかったのです。数字やグラフなどで、人々を欺こうとすることは、国家・民間を問わず行われてきました。皆さんも騙されないように気をつけましょう。いい肉の日から、話が勉強みたいな内容になってしまいましたが、肉が食べられることに感謝し、世界の課題について関心をもってくれればと思います。