日誌

2023年1月の記事一覧

勝負の日まで伸びる!

 今日は、第2回学校評議員会が午後にありました。学校評価制度に基づき、保護者代表、地域代表、地域の中学校長、同窓生代表、大学等有識者代表の5名の学校評議員の方々に学校の教育活動について知っていただき、改善意見等をいただくものです。コロナ以後は、なかなか学校行事を実際に見ていただく機会がなく、書類上での評価になってしまい残念に思っています。昨年6月の第1回目では、本校の教育活動についての説明と施設見学・授業参観をしていただきました。今回は、本校の取組の成果と課題について説明した後、質問と御意見、御感想をいただき、生徒会長(男子)と副会長(女子)と懇談していただきました。主体的に取り組むことの大切さや、先生と生徒とのコミュニケーションがよくとれていること、男女の格差解消と協働の大切さ、ICTの活用も必要だが、やはり対面授業がよいのでは、などの御意見をいただきました。生徒代表の二人は、大変緊張している様子でしたが、質問に一生懸命答えていました。「小中学校や他の高校と比較して、本校の自慢は何ですか?」と問われて、二人とも「男女の仲の良さ」と答え、同窓生代表の方も昔から男女の仲はよかったとおっしゃっていました。また、「高校生になって以前と変わったことはありますか?」という質問には「忙しくなって家族と過ごす時間が減りました」と二人とも答えると、「勉強をがんばっていて素晴らしいですね」とお褒めの言葉をいただきました。校則やみらい学に関する質問にも、しっかり答えていました。お二人ともお疲れさまでした。ありがとうございました。

 同窓生代表の方から、お子さんが先生に「現役は共通テストまで伸びるから頑張れ」と言われて頑張ったことや、大学見学に友達から誘われて研究室に行き、それが志望学部を決めるきっかけになったことなどの話を伺いました。在校生の皆さん、憧れでもいいので、ぜひ早めに大学見学に行ってモチベーションを高めてください。それと、現役生は、特に夏前まで部活を頑張っていた生徒は、後期試験まで伸びますから、最後まで気持ちを切らさず頑張ってください。国枝さんのように、鏡の前で言いましょう。「俺(私)は、勝負の日まで伸びる!」

脱サイレントマジョリティー

 今日は、5時間目相当の時間に3年次生の進路決定者を対象として、群馬県議会主催の事業が行われました。それは、若者の政治への関心を高めるため、議員が高校等を訪問し、生徒と意見交換する事業「GACHi(ガチ)高校生×(かける)県議会議員~政治を知らなきゃソンをする!~」です。GACHiは、群馬県議会アクティブ・シチズンシップ・ハイスクールの略だそうですが、ガチンコ(真剣勝負)とかけてあるのは言うまでもありません。亀山貴史議員と井田泰彦議員にお越しいただき、基本的な政治・選挙に関する説明とクイズ、質疑応答をしていただきました。お二人の議員は同じ高校のクラスメイトでまだお若く、わかりやすい説明と掛け合いで、和やかな雰囲気で勉強させていただきました。質疑応答では、6人の生徒が7つの質問をし、丁寧に答えていただきました。なかなか、その場で県議会議員に質問し議論まで行くのはハードルが高いですが、若者が現在の社会に対して不満、不安に思っていること、安心して暮らせる社会にするためにはどんな政策が必要か、みんなそれなりに意見をもっていると思いますので、もっと出してくれればなあと思いました。

 最初の挨拶で、こんな話をしました。多くの生徒は、政治って難しくて堅苦しいものというイメージをもっているかもしれません。昔、大手予備校の小論文模試で、難関大を受験する名門高校の生徒の答案に「政治は、一部の優れた人がやればよい」とあり、採点していた先生を嘆かせたということがありました。日本がおかしな方向に行きそうな感じがした時、ストップをかけられるかどうかは、一人ひとりの有権者にかかっています。今日は、よく話を聞いてしっかり勉強してください。

 日本もしくは世界をおかしな方向に行かせないためには、普段から政治に関心をもち、多面的に物事を捉えるようにし、投票権を行使することで、「ちゃんとみてるぞ」ということを政治家に認識してもらう必要があります。サイレントマジョリティーにならないように、3年次生の皆さん!春にある選挙には、ぜひ行ってくださいね。

寒波襲来!乾燥機発動!

 ここのところ、最強寒波襲来と連日テレビで報道されていますが、皆さんはどんな寒さ対策をしているでしょうか。今は、〇ニクロや〇-クマンなどから昔に比べて優れた防寒グッズがたくさん出ていますので、着ぶくれなくてもよくなりましたね。私は、昨日・今日とアンダータイツを履きました。スラックスがひっぱられて突っ張る感じが嫌いなので、よほど寒くない限り履かないのですが、今回は迷わず履きました。足元が冷えるのでひざ掛けも併用しています。それと、就寝前に布団乾燥機を使って布団を暖めたところ、いつもよりぐっすりと眠れ、寝覚めがよくびっくりしました。こんなことなら、もっと早く使っていればよかったと後悔しています。1月20日のブログで「頭寒足熱」で頑張ってくださいと書きましたが、やはり体のコンディションを整えないと頭が働いてくれず仕事も勉強も能率が上がりません。昔、脳の活動に最適な室温について書きましたが、人間が生身の動物である限り、環境からの影響は避けられませんので、最高のパフォーマンスが発揮できるように身の回りの環境を整えて、受験勉強の追い込みを頑張ってください。ちなみに、タイトルはエヴァンゲリオンの「使徒襲来!初号機発進!」のパロディーです。

カノッサの屈辱

 1077年の1月25日、「カノッサの屈辱」と呼ばれる世界史上の有名な事件がありました。それは教皇グレゴリウス7世に破門されたドイツ皇帝ハインリヒ4世(のちの神聖ローマ皇帝)が、破門を解いてもらうために、北イタリアのカノッサ城の門前で、雪の中、裸足に粗末な修道衣で3日3晩断食と祈りを続け、ようやく許しをもらったという史実です。日本人には、理解しづらいと思いますが、キリスト教世界では、破門されることは社会から抹殺されるに等しいことなのです。ヨーロッパでは、現在でも「強制されて屈服、謝罪すること」という意味の慣用句として「カノッサの屈辱」という言い方があるそうです。「カノッサの屈辱」は、結構記憶に残るものらしく、日本でも同名の教養風バラエティー番組が1990年ころにありました。というわけで、今日は「お詫びの日」だそうです。

 皆さんは、すぐ謝るほうですか。それとも意地を張って謝らないほうですか。「でも」と「だって」が口癖ですか。「日本人は、すぐ謝る」と外国人から言われますが、それは、「和を以て貴しとなす」の精神が聖徳太子の時代から脈々と受け継がれてきているからなのでしょう。外国だと、先に謝ったほうが負けみたいな文化もあるみたいですからね。今の子どもはケンカをしなくなっている、仲直りが難しいとか言われていますが、皆さんはどうですか。ケンカしてかえって仲良くなったという経験はありますか。

 阿部サダヲが謝罪のプロを演じた『謝罪の王様』という映画が2013年にありましたが、こんな映画がヒットするのは日本くらいでしょう。お詫びの手土産として『切腹最中』がヒットしました。これも洒落がわかる相手でないと、怒りに油を注ぐことになると思いますが。お詫びに必要なのは、やはり「真剣さ」と「誠実さ」と「心からの反省」でしょう。それがどれだけ相手に伝わるかに尽きると思います。本校の校訓「誠」は、やはり大事ですね。私も管理職になって、外部の人や保護者、上司など何回お詫びをしたかわかりませんが、お詫びをすることは、成長することと同義だと思います。お詫びと反省はセットですから。反省なしに形だけお詫びして、心の中で舌を出している人は成長しないと思います。理不尽なことに対するお詫びでも、そこから何かしら教訓を得ることはできます。何事も捉え方次第ですね。子どものうちはいいですが、大人になるといくら謝っても改善が見られなければ、相手にされなくなりますから気を付けましょう。

読書感想文て面白い?

 以下は、ネットで偶然見つけた記事です。 あるTwitterユーザーが中学1年生の時に読書感想文に「つまらん」と一言書いて提出したところ、国語が専門の教頭先生から「何がつまらないか箇条書きにして持っておいで」と言われたそうです。箇条書きにしたものを持っていくと、教頭先生はその場で内容をつなげていき、さらに2人で新しい要素を継ぎ足す作業を繰り返したそうです。教頭先生は最終的に完成した400字詰め原稿用紙10枚ほどの作品をもって「これが評論というものなんだよ。よくがんばったね」と一言。これをきっかけに、そのTwitterユーザーは国語が大好きになったそうです。「なんだ!つまらんとは!」と怒られ、残って書かせられたら、きっと国語が嫌いになっていたんでしょうね。

 おそらく、皆さんの中には、作文や読書感想文が苦手な人が少なくないと思います。私は作文は好きでしたが、読書感想文はそれほどでもありませんでした。本音が書けなかったからです。かと言って、作文に過激なことを書いていたわけではありませんが。ですから、「つまらん」と書ける前述のTwitterユーザーさんは、うらやましいですね。優等生だと、先生に忖度して先生が評価してくれそうなことを無難に書いておくかと、子どもらしからぬことを考えてしまうかもしれません。「ストーリーのここが不自然だ」「私ならこう書く、なぜなら〇〇だから」と、理路整然と書けるなら、相当読解力と表現力があると言えるでしょう。また、作者が意図していない登場人物の心理について書けるなら、それもまたすごいことです。

 文章は、素直に読むことも批判的に読むことも、どちらも大切だと思います。でないと、すぐに騙されますからね。読書感想文は物語を読んで書くことが多いと思いますが、登場人物にどれだけ感情移入できるか、はたまたできないか、自分の人生観や価値観と照らし合わせながら読みます。そして、それで自分の人生観や価値観が変わることもあります。物語でなくても、結局は著者の考えを読むことになるので、それに対して自問自答を繰り返すことになります。教科書一つとっても漫然と読むのではなく、わからないところや疑問をもったところをチェックしながら頭をフル回転させて読むことで、得られることも段違いに多くなることでしょう。これこそ、アクティブラーニングですね。人の話を聞く時に、聞き終わったら3つ質問をしてもらいますと言われたら、ボーッとせずに頭を回転させて話を聞くでしょう。子どもに、説明の後に友達に教えてもらいますと言ったほうが、テストをしますよりも真剣に授業を聞いたそうです。インプットとアウトプットは、思考・判断・表現という車の両輪です。主体的にインプットすれば、いいアウトプットに繋がります。アウトプットをすることで、何が足りていないかが自覚でき、いいインプットができるようになります。

 読書感想文の話から、結局何が言いたいのということになりますが、読むことと書くことは、考えて繰り返すことで相乗効果がありますから、どちらかに偏らずにやってくださいねということです。読解力が特に重視されるようになった昨今の入試状況を考えると、国語の力が全ての教科に影響を与えるようになってきていますので、ぜひ面倒くさがらずに考えて読んで書く活動を地道に続けてください。