日誌

2022年6月の記事一覧

夜の校舎 窓ガラス拭いてまわった♪

 昨日は、5時から1時間ほどかけてB棟の教室とトイレの清掃の様子を教頭先生と一緒に見て回りました。すべての教室が、机とイスがきれいに並び、黒板もきれいで感動しました。先生方の指導と生徒の皆さんの取組に感謝します。また、公仕の方および太東の美化に日頃から個人的に尽力していただいている先生方に感謝します。教育書に「子どもの心は見ているものに染まる(落ち着いた教室をつくりたいなら、まずは掃除を徹底的にする) 」ということが書いてあります。これは、誰でもそうだと思いますが、汚いトイレときれいなトイレのどちらを使用したいかと問われれば、「きれいなトイレ」と答えることでしょう。きれいな教室と汚い教室のどちらで勉強したいかと問われれば、同じ答えが返ってくることでしょう。教室の中も、ロッカーの中も、そして頭の中も整理整頓して勉強の効果を高めてください。
 生徒指導で『割れ窓理論』というものがあります。「ブロークンウィンドウ理論」とも呼ばれている環境犯罪学の理論です。割られた窓がそのままに放置されていると、誰も気にしていないから良いだろうと、窓を割ることへの心理的な抵抗感や罪悪感が薄れ、他の窓も割られるようになり、環境が悪化し、やがては地域で犯罪が多発するようになるというものです。これは、教室の中にゴミが散乱していれば、ゴミを捨てることへの抵抗や罪悪感がなくなってくることと同じです。道路の植え込みに捨てられているゴミが多いのは、「みんなが捨てているから、いいだろ」という意識になっているからでしょう。メジャーリーグで活躍している大谷翔平選手は「ゴミを拾うことは運を拾うこと」と言っています。みなさんも運を拾ってください。
 最後に、教室の窓を一枚ずつピカピカにしてみてください。新しい景色が見えてくると思います。みんなの力でみんなのために太東をきれいにしましょう。

混ぜるな危険!

 昨日は、化学の実験の授業を見て、生徒が楽しそうに集中してやっていたのが印象的でした。ただ、実験は準備と後片付けが大変なので、小・中・高校で昔より減っているのではないかと思います。逆に塾でやっているところもあるようですね。マンガやドラマの中では化学実験中に爆発するなんていうことがありますが、現実にはほとんどありえないですよね。
 そんな化学ですが、身近なところで役に立っていることはすぐにわかります。洗剤や漂白剤や農薬などはその典型例ですね。今、「混ぜるな危険」と書いてあるお風呂用洗剤やカビ取り洗剤などがあるのは、昔、塩素タイプと酸性タイプの洗剤を混ぜてしまい有毒な塩素ガスが発生するという事故があったためです。化学の知識があれば、下手に混ぜたりしないですよね。市販されているものとは別にヘロインや覚醒剤など、人間の体に影響を及ぼす化学物質はたくさんあります。「毒にも薬にもならない」という言葉がありますが、正しい容量なら薬になるが、多量に摂取すれば死に至るものもあります。
 水素と酸素の化学反応で発電し、モーターを回すことで走る仕組みの自動車は「燃料電池自動車(FCV)」と呼ばれていて、二酸化炭素を出しません。水素と酸素の反応を利用して走る水素自動車もそうです。本来なら冷蔵庫の2倍以上の電気を消費する電気自動車より、こちらを国は補助して国策として進めてほしいところろですが、特定のメーカーを利することになるからダメなんでしょうか。
 爆薬のダイナマイトは、ノーベル賞を創設したアルフレッド=ノーベルによって発明されましたが、正しく使えば土木工事に役立ち、間違って使われれば大量殺戮兵器になります。原子爆弾にせよ、生物化学兵器にせよ、化学の進歩は戦争の進歩?も意味しています。
化学だけでなく、科学全般の進歩は、常に軍事と医学の進歩と結びついています。その結果、人間の精神に作用する薬や生物兵器、人類を何回も絶滅させられるだけの核兵器が存在する世界となりました。文理を問わず、考えてほしい問題です。

カッコいい?

 若かりし頃に観た映画『トップガン』と、30年以上経って先日観た『トップガン マーヴェリック』。トム=クルーズは年取っても相変わらずカッコいいなぁと思いました。戦闘機のアクションもすごかったです。ただ、フィクションとして観ている分には娯楽作品ですが、現実だと思えばそうも言っていられません。
 子どもの頃、戦車や戦闘機、戦艦などのプラモデルをよく作りましたが、そうした兵器を「カッコいい!」と思ってしまう自分と、「しょせん人殺しの機械」と思う自分がいます。また、カズレーザーの自衛隊愛がわかる自衛隊のいいPRになっている番組を観て、同じく「カッコいい!」「自衛隊の皆さん、感謝します」と思ってしまいます。

 今回の映画では、敵国のウラン濃縮施設を攻撃するアメリカに正義があるわけですが、『勝てば官軍』という言葉があるとおり、歴史を勉強すると何が正しいのかわからなくなってしまうことがあります。日本が負けた太平洋戦争もその中の一つです。 何で読んだか忘れましたが、外務省では「外国と交渉するときは相手を宇宙人だと思ってやれ」と助言するそうです。 5.15事件で暗殺された犬養首相が海軍青年将校に「話せばわかる」と言い、「問答無用」と撃たれたという有名な話がありますが、 「話せばわかる」のは価値観の同じ人間同士のことだと考えます。例えば「人を殺してもよい」と考えている人間と、「人を殺してはいけない」と考えている人間がわかり合えるのでしょうか。歩み寄れることはあっても、本当にわかり合えるとは思えません。現在のウクライナ紛争で瓦礫と化した町と兵器を毎日ニユースで見ていて、そう思います。
 現在、今のままでは日本を守れないと考え、防衛費を大幅に増額する方向に動いていますが、 憲法9条の解釈から導かれる「自衛のための必要最小限度の戦力」とは、極端なことを言えば、世界一の戦力になります。2位だと1位の国にやられてしまうのですから。お互いを信用できれば、軍縮ができるはずですが、様々な障害があり、その難しさは歴史が証明しています。先日、3年生は笑下村塾の人による主権者教育を受けましたが、投票の前に政治家の政策の是非を判断するためには、歴史を勉強する必要があります。文型理型にかかわらず、歴史をしっかり勉強してもらいたいと思います。

よい授業って?

 1学期中に全ての先生の授業を見せていただく予定ですが、昨日は3人の先生方の授業を見ました。そのうち2人は教育実習生でした。2人とも準備をしっかりして説明と生徒の学習活動を交え、明るく堂々と授業をしていました。生徒のみなさんの授業態度もとてもよかったです。太東の卒業生としてよい先生になってもらえればうれしいですね。
 こんな話を思い出しました。ある学校での2人の教育実習生の話です。1人の実習生は、準備万端で研究授業に臨みましたが、あがってしまって笑顔もなく自信なさげに授業をしてしまいました。もう1人は、準備が十分にできなかったため、開き直って態度だけでも明るく堂々と授業をしようと心がけてやりました。結果、授業後のアンケートで生徒の評価が高かったのは、後者の先生だったのです。いかに態度が、相手の信頼感に影響を与えるかがわかります。
〇「スピーチは三日もたてば、話の90%は忘れてしまう。聞き手が覚えているのはスピーチしている人の態度や迫力、雰囲気などだ。」
〇「僕、バンドをやってるんで、月に一度はライブで歌ってます。ステージにいるとよくわかるんですよ。上手な演奏をしたからといって盛り上がるわけではないことが。お客さんと一緒にライブを作っていく感じにしないと絶対に盛り上がりません。店をやっていても同じです。お客さんを見て、みんなで一体感を出すにはどうすればいいか。そこが大事です。」猪俣剛聡(もつ焼き屋うっちゃん店長)
 授業は、生徒と一緒に作るライブであり、生徒が参加して盛り上がるようにしないとおもしろい授業にはなりません。この場合の盛り上がるとは、お笑いライブのようなことを言っているのではなく、授業内容に興味をもって、学習活動をおもしろく感じて主体的に参加しているかです。
 生徒のみなさんは、よい授業とはどんな授業だと思いますか?「受験に役立つ」という回答以外で。

雨にぬれても

 昨日は、あいにく「雨のマナーアップ運動となりました」。おかげで雨の日の皆さんの登校の様子を知ることができました。PTA会長に「あいさつが、よくできますね」とお褒めの言葉をいただき、うれしく思いました。登校時の西側道路の交通量が思っていたより多く、車での送迎が大変多いことを知りました。また、昨日に限りませんが、雨の中を傘もささずレインコートも着ないで登校する生徒がいることが理解不能です。新国劇「月形半平太 」の中で、主人公が傘を差し掛ける舞妓に言う有名なせりふに「春雨じゃ濡れて行こう」があります。小雨の中を傘なしで歩く時の気どった言葉として使われますが、生徒が傘をささないのは、そんな理由じゃないんでしょうね。
 タイトルの「雨にぬれても」は、映画『明日に向かって撃て』の挿入歌です。作曲者のB. J. トーマスは「雨にぬれても(Raindrops keep fallin’ on my head)」について、こう語っています――「これは実際のところ自由についての歌なんだ。雨の歌ではない。雨は誰にでも降って来る。でもあなたが自由である限り、すべてはOKなんだ」。
 日本は、雨が多く自然災害も多いですが、世界には全く雨が降らないところもあります。日本人は「水と安全」は無料(ただ)と思っていると外国人から言われてきましたが、日本が世界に誇れるところですね。「恵みの雨」「凶作の雨」と人間のとらえ方によって同じ自然現象が180度変わります。
以下に雨について、集めた言葉をいくつか紹介します。みなさんは、どう考えますか?
〇農業者にすれば、想定外も実は想定内。雨が降り続いても彼らは案外明るい。明るくあきらめている。
〇一年を通して晴れの日と雨の日を数えてみれば、晴れの日のほうが多いことに気づくはずだ。オウィディウス(古代ローマの詩人)
〇「雨と晴れは必ずやってくる。大切な事はその両方を幸運だと捉える心構えだ」孫正義
〇雨の運動会で思ったことは、マイナスの出来事によって、みんなが大きな感動をもらえたということ。マイナスだと思っていることは、実は豊かなプラスをもっているんだ。この気持ちをセリフにしてみようとある芝居の中でおばあさんに「悪いことにはきっと、いいことがくっついてくるんだよ」と書きました。山田太一(脚本家) 
〇「雨が降ってうっとうしい。これは何のチャンスでしょう?」困ったことを楽しく盛り上がりながら解決していくのが人生なんです。
〇「雨が降らなければ、虹は出ない」(ノーレイン・ノーレインボー)ハワイの人がよく使う言葉。

ドラマ「水戸黄門」の主題歌にも似たような歌詞がありましたね。「涙の後には虹もで~る」♪