日誌

2023年11月の記事一覧

テレビの未来

 今日は「世界テレビ・デー」だそうです。 1996年12月の国連総会で「第1回世界テレビ・フォーラム」が開催されたのを記念して制定されたそうです。このフォーラムは、テレビが人や世論の意志決定の過程において大きな影響を及ぼすようになったことから実施されたそうですが、この国際デーはテレビの重要性や役割を再認識する日であり、いまだテレビの情報にアクセスできない人々へも情報提供を普及させようとする企図があるそうです。ネットにアクセスしないお年寄りは、テレビや新聞の情報がすべてでしょうから、ウクライナやパレスチナの紛争をテレビで見ていてよく知っていても、日本のテレビでは報道されない世界の重要な出来事は知りえません。テレビも新聞も民間企業である限り、真に公正・公平な報道はありません。NHKであっても、それは変わりません。NHKは国営企業のように誤解されますが、放送法に基づき設立された特殊法人で、 政府からの出資はなく、その経営が国民から徴収する「受信料」で 成り立っている公共放送局です。ですから、色々と問題も抱えています。テレビは、新聞と同様に若い人が離れているので、今ではネットの影響のほうが大きくなっているように思います。

 昔は娯楽というとテレビでしたし、家族で夕飯時は1台のテレビで同じ番組を見ていたので、チャンネル権争いが勃発していたものです。私は弟とテレビのリモコンスイッチ(手で回すタイプでテレビから外すことができた)を奪い合うこともありました。しかし、チャンネル権は父にあり、食事時は父が見る番組を見なければならず、プロ野球や時代劇の「水戸黄門」「大岡越前」「遠山の金さん」「暴れん坊将軍」などを見ていました。また、ドリフターズの「8時だョ!全員集合」はクラス全員が見ていると言って過言ではなく、最高視聴率50.5%のお化け番組でした。紅白歌合戦の最高視聴率は80%であり、大晦日は日本レコード大賞、紅白歌合戦、ゆく年くる年を見るのが日本人の定番であったようです。

 さて、くだらないことを書き連ねてしまいましたが、テレビの黄金時代は過ぎ、家の中に複数のテレビがあり、チャンネル権争いも過去のこととなり、さらにスマホの普及で個々に好きな動画を見る時代になりました。大画面のモニターが家の中にあっても、それで観るものはテレビ以外のものが多くなり、従来のテレビ番組は淘汰されていくと予想されています。やる気になれば一人でも番組ができてしまいますので。テレビやラジオが情報を素早く伝えるメディアであり、それを受動的に見る時代は終わりを告げ、自分で情報を探しに行き、発信する時代になりました。せっかくの「世界テレビ・デー」ですが、すぐに「世界スマホ・デー」に置き換えられるかもしれません。その時、何を再認識しなければならないかと言えば、自分の好みの情報だけに偏ることなく様々な情報に触れて公正に判断する力をつけるということです。情報リテラシーを身に付けることが、ますます重要になってきますので、皆さんもしっかり勉強してください。

先生の成長の陰に・・・

 今日は、県内各校から12名の地歴公民科の先生方が本校に集まり、中堅教諭資質向上研修(12年目研修)が実施されました。私が12年前に総合教育センターの初任者研修で担当した先生方でしたので、同窓会のような和やかな雰囲気?で行われました。研修内容は、まず本校の北爪先生が代表者授業を行い、授業研究が午前中に行われ、活発な研究協議がなされました。北爪先生の授業は1年次1組の「公共」で行われました。一人一台端末を活用し、法に関する単元で生徒の身近な「校則改正」を題材としたものでした。「法改正の適正手続き」についてジャムボードを使って意見をグループワークでまとめ、グループ間で発表し学び合う授業で、生徒たちはよく発言していました。午後は6名の先生方の授業ビデオを見て、協議が行われました。テーマは「指導と評価の一体化」です。私は、開会行事から始まって閉会行事まで1日付き合い、先生方の12年間の成長ぶりを見せてもらいました。主事・主任として、担任や部活顧問として、頑張っている様子を聞くことができ、大変うれしく思いました。数校の異動を経て、色々と経験した苦労を糧にして現在の職場で活躍しているようです。

 生徒の皆さんは、先生方が忙しい中でも研修を行い、教師としての資質能力を高めようと努力していることを知っていますか。すべては、生徒の皆さんが楽しく充実した高校生活を送り、様々な力を伸ばして希望する進学、就職ができるようにするため、そして生きる力を育むためです。努力して頑張っている先生方を応援してくれるとありがたいです。先生は「先に生まれた人」ではなく「先を生きる人」ですが、「先を生きる」から何でも知っていて、できるわけではありません。生徒に教えながら学び成長していく存在です。生徒のみなさんの御蔭で先生が成長できる面もあることを知っておいてください。それは親も同じです。子どもから教えられて親になります。謙虚な人は、成長し続けます。「まだまだ・・・」の精神で何事にも取り組みましょう。

PTA研修視察旅行記

 今日は、PTAの研修視察旅行で明治大学を見学してきました。東京の大学は、昔と様変わりして大変立派な高層ビルになっているところが多いようですが、明治大学駿河台キャンパスも近代的なビルが並び、圧倒されました。今日は23階立てのリバティタワーを見学させてもらいました。15階の教室で1~4年生の4人の学生ガイドの方にスライドで4つのキャンパスの説明をしてもらってから2班に分かれて、学生食堂と図書館、最上階の岸本辰雄ホールを見学させていただきました。もう一度大学に行きたくなるような素晴らしい環境でした。見学後に最初の教室に戻って、大学の授業や大学受験時にどんな勉強をしていたかの話を聞かせてもらいました。高2の2学期から受験勉強を始め、高3からは平日は5時間、休日は12時間くらいやっていたという話が印象的でした。また、明治大学に入りたくて、とにかく勉強したという明治愛を学生ガイドの皆さんから感じました。大学4年間は長いです。ぜひ、大学進学を希望している本校の皆さんも実際に大学を見学して、ここで勉強したいというところを見つけてモチベーションを高めてください。
 明治大学を後にして、『東京ドームホテル・リラッサ』で昼食をとり、少し散策をして全体写真を撮ってから帰途につきました。今日は、あいにくの空模様でしたが、多くの保護者の方に有意義で楽しい体験をしていただいたと感じました。ぜひ、来年は今回参加していただいた方々の口コミによって更に多くの方に参加していただければと思います。

幸せの色は?

 今日11月16日は、語呂合わせで「いい色」となることから、色にちなんだ記念日が多いようです。皆さんは、色がない世界を想像できるでしょうか。動物や昆虫、魚などは見え方が違うということを知っている人は多いと思います。色覚のない世界や、紫外線などの不可視光線が見えている世界を想像するのは難しいですよね。そんな人間とは異なる犬・ネコ・鳥・ネズミ・ヘビ・ハエ、サメ、魚などの動物たちが見ている世界を再現したムービーがあります。「How Animals See The World」です。興味があれば見てみてください。私は赤緑色弱ですので、そうでない皆さんと見えている色が違います。人によって視力や色覚など目の状態は様々なので、同じように見えている人は案外少ないかもしれません。

 色が心理に影響を与えることは、実感として皆さんもわかると思います。いくつか紹介します。

〇グーグルは、テキストリンクの色によって、クリックやタップする確率が異なることを示しました。色には人の行動に影響を与える力があることが明らかになったのです。

〇スーパーやショッピングセンターなどのように、売り場の内装に寒色系を用いると、来店客はリラックスし、滞在時間が長くなります。逆にファーストフード店のように客の滞在時間を短くし、回転率を高めたい店舗では、内装に暖色系を取り入れています。赤の補色である緑を並べておくと、肉の赤みが強調され、鮮度が高く感じられます。ハムやソーセージには、肉の加工品の色をピンク色の赤みをきれいに発色させるために用いられる発色剤という添加物が加えられています。紫の結束テープを巻くと、葉物野菜がみずみずしく見えます。2つの異なる色が互いに隣接した場合に、互いに溶け込んでその中間の色に見える現象を色の同化現象と呼びますが、みかんを赤いネットに入れるとより赤みをおびたオレンジ色に見えます。牛乳のパッケージは、さっぱりとした印象を与える青がよく用いられます。パッケージの青をじっと見続けてから、白い牛乳に目を移すとクリーム色に見えることがあります。これは心理補色、継時対比と呼ばれる現象で、青の捕色である黄色が残像として現れるために起きます。

 色については、他にもおもしろい話題があります。人間は実際の色よりも鮮やかに記憶する傾向があり、これを「記憶色」あるいは「印象色」と呼ぶそうです。そのため、写真や映像は、実際の色ではなく、記憶色を再現するよう調整されています。なぜなら、実際の色を再現しても、私たちの脳は違和感を覚えるからです。面積の違いによって、明るさや色みに差が出ることを「色の面積効果」と呼びますが、それを私が実感したのは家の壁の色を決めた時でした。パソコン上で家の設計図に着色して確かめたところ、色見本とは違って見えました。多くの調査で、赤は脈を速くし、呼吸頻度をあげ、脳波のα波を減少させ、脳幹が覚醒することが確認されています。信号機の「とまれ」が赤になったのは、危険に備えて緊張を高めるからでないかと言われています。赤は集中力を高めるとともに、短期記憶を促進する一方で、赤を見ると原始的な知能が優勢になり、論理的な思考能力は低下するそうです。そのため、熟考を要する場面で、赤を使用するのは控えたほうがよいそうです。赤とは対照的に、青は脈拍や呼吸数を減らし、動脈圧を下げ、リラックスした状態へと導きます。これに適しているのは単純作業です。

 さて、最後に違う意味の色について書きたいと思います。百人一首の中にある短歌で好きなものはいくつかありますが、平兼盛の「しのぶれど 色に出でにけり わが恋は ものや思ふと 人の問ふまで」は、その中の一つです。昔も今も変わらない恋の歌だなと思います。高校生の皆さんにも共感できる歌ではないでしょうか。この場合の「色」は具体的な色のことではなく、表情を指しています。皆さんは色が出やすいですか、出にくいですか。

第41回マラソン大会無事終了に感謝

 今日は、朝のマナーアップ運動が7時50分から8時30分まで行われ、保護者の方々に御協力いただき、登校時の交通ルールと挨拶のマナーを見ていただきました。事前にイヤホンをつけている生徒がいないかを見てくださいと係からありましたが、私が南門と昇降口で見ている限り、いませんでした。ただ、ヘルメットをかぶっていない生徒は多く見られたので、今後の課題です。各場所で早朝から御協力いただいた保護者の皆様、先生方、ありがとうございました。

 校内マラソン大会が9時45分に女子がスタートして始まりました。夜に少し雨が降ったようで、天候が心配されましたが、曇り時々晴れで、風もなく絶好のマラソン日和となりました。昨年は少し暑いくらいでしたので、記録を狙う生徒にとってはよいコンディションになったと思います。開会式の挨拶では、次のような話をしました。

 「マラソンは肉体的にも精神的にも苦しく、学校行事の中でも気が重いと感じる人が多いかと思いますが、学校行事には教育的意義があるわけです。楽は苦があってこそわかるものであり、知力は体力と気力の土台の上に築かれるものなので、若いうちに体力をつける努力が必要です。受験勉強で運動部が追い込みに強いのは、最後は体力と気力がものをいうからです。マラソンは自分との闘いであり、全力で走ったか、50%で走ったかは自分が一番よくわかっているはずです。ただ、全力で走ることは大事ですが、安全と健康が第一ですので、自分のペースを守り、体調に留意して完走し、達成感を味わってください。」

 数人の体調不良と転倒によるケガがあったものの、AEDを使うことも救急車を呼ぶこともなく、昨年よりも参加者数が30人ほど多く、無事終えることができました。安全確保や集計作業等に携わっていただいた先生方、生徒の皆さん、ありがとうございました。昨年も、笑顔でゴールする生徒が多かったですが、今年も多くの笑顔が見られ、うれしく思いました。女子生徒の声援で、校庭に入ってから短距離走のごとく走る男子生徒も数名見られ、微笑ましかったです。また、グループホーム太田サンフラワーの方たちにはホーム前で旗を振って応援していただきました。ありがとうございました。閉会式も太陽が顔を出して暖かい中で、実施することができ、成績発表と表彰の後には、先生方から多数のラッキー賞が贈られ、笑顔の中でマラソン大会を終えることができました。