日誌

2023年4月の記事一覧

缶ジュースからの未来考

 今日は、日本初の缶ジュースが発売されたことから「缶ジュースの日」だそうです。1954年の今日、明治製菓株式会社が「明治天然オレンジジュース」を発売しました。当時は「ビン詰」のジュースが一般的で新発売の「缶詰」のジュースには、現在のように缶を開けるプルトップは付いておらず、缶切りで開ける必要がありました。1957年、明治製菓から缶の上部に小さな缶切り(オープナー)を付け、缶切りで飲み口と空気穴の2ヵ所を開けて飲む「缶切り付缶ジュース」が発売されました。私もギリギリ、この穴を開けて飲むジュースを覚えています。今の子どもたちは、缶切りさえ使ったことがない子がほとんどだと思いますので、この缶ジュースはどうやって飲めばよいかわからないのではないでしょうか。今は、ペットボトルとアルミ缶が主流ですが、びんのジュースもほんの少し残っていますね。昔は、酒屋さんにビールやキリンレモンや三ツ矢サイダー、リボンシトロンなど、びん入りの飲み物を1ダースのケースで頼むことが多かったです。再利用のため空きびんを返すことで、1本あたり5~10円のお金が戻ってきました。今ではびんビールなどのびんの飲み物は一般家庭で飲むことはほとんどなく、飲食店のみのような感じですね。私が中学生の頃は、部活帰りにびんのコーラやファンタなどを買って、自販機についている栓抜きで開けて飲むのが普通でした。びんのふたの内側に「当たり」で50円とかもらえるものもありました。

 新しい技術が開発されれば、失業する人たちが出て来ることは歴史の必然です。アニメ「母を訪ねて三千里」の中で、マルコ少年のびん洗いの仕事が、びんを洗浄する機械が発明されたため、なくなってしまう話がありました。産業革命の時のラッダイト運動(機械破壊)のように、仕事がなくなってしまう人が抗議行動を起こすことは、当たり前です。明治時代には鉄道や路面電車の開通で、人力車夫が労働組合の原型ともいうべきものを作って反対しました。OA化の波、ワープロの普及により、タイピストの仕事がなくなるとか、事務員が減らされるということもありました。現在はというと、AI化の波によって、2045年と予想されたシンギュラリティ(AIの発達が人間の生活を大幅に変える特異点)が大幅に早まる可能性が出てきました。先日取り上げたChatGPTが、現在地方自治体や大学などで、その使用の是非について論議が続いています。以前に「生き残る職業、淘汰される職業」という風に、メディアで特集が組まれることもありましたが、それも現在では更に変わっているようです。将来的に、どの程度まで人間がAIに追いつかれ、追い越されることになるのかはわかりませんが、AIに代替されない能力を身に付けていく必要があることは明らかです。例えば、家電メーカーの開発者は、電気炊飯器やパン焼き機などに、職人の技をいかに数値化して再現できるかを研究してきました。人間のもつ感覚をどれだけ数値化して機械に再現させられるか、ロボットの開発はその追究です。ただ、SF小説のフランケンシュタイン博士が作ったような人造人間を創り出すことは、まだまだ無理です。「生命の創造」は「神の領域」です。人造人間と人間の共生をテーマにした小説もありましたが、人間が考えたことは現実化してきましたので、そんな社会がくることを否定はできません。私たちは、「働かなくても生きていける世界がやってくるのか、その世界は幸せな世界か」ということを考えつつ、今後人間として身に付けるべき人間らしい力とは何かを考えていかなければなりません。皆さん、頑張って勉強して思考力と非認知能力をつけましょう。

哲学ってホント・・・

 今日は、紀元前399年に古代ギリシアの哲学者ソクラテスが、時の権力者から死刑宣告を受けて、獄中で毒を飲んで亡くなった日ということで「哲学の日」だそうです。高校の現代社会や世界史、倫理の授業で教わる人ですが、倫理の授業以外では詳しくは勉強しないので、知らない人も多いかもしれません。ソクラテスと言えば「問答法」「無知の知」「善く生きる」などがキーワードです。現在、新しい学習指導要領のもと「主体的対話的で深い学び」ができるように、学習活動が工夫されているわけですが、「対話的」とは、生徒同士を始めとして、様々な人との交流を通して学び気付く学習活動です。そこには書物を通した先人との対話も含まれます。ルーツはソクラテスの問答法ですね。ソクラテスは、対話的問答を通じて相手にその無知を自覚させようとした(無知の知)わけです。

 哲学って難しそうなので、わかりやすい説明はないかと思って探してみました。世界の根源や本質を見極めるための知的探究的な取組み、および、その知的探究を方法的に進めるための学問という説明がありました。私は、哲学とは、この世の中のあらゆる「なぜ?」について探究する学問であり、人間についていえば「どう生きるべきか」を考え続ける学問であると思います。最後に対話の大切さについて述べた文?を紹介します。自分の周りにどんなピースがあって、その中からどんな自分が浮かび上がるのでしょう?

 「結局、人はジグソーパズルの最後に残ったピースみたいなもの。周りが埋まって初めて、残った空洞の形=自分が浮かび上がってくる。つまり、周りにいる人や環境がとても大切だということです。いろいろな人と交わり刺激を受けないと、物事も自分も進化しません。」樋口直哉(小説家)

豊かさと安全

 1986年の今日、旧ソ連のウクライナ共和国のチェルノブイリ原子力発電所で、大爆発事故が発生しました。放射性物質の拡散により、周辺30kmの住民が避難を余儀なくされました。数十年間に及ぶ地球規模の汚染が心配され、事故後、欧州では放射能パニックが起こりました。国際原子力事象評価尺度によれば、レベル7で、福島の事故と同レベルです。当時は、小麦をはじめとする多くの食物が放射能に汚染されたとニュースになり、ミュージシャンは原発反対の曲を作り、漫画家は原発を風刺するマンガを発表しました。「危険な話 チェルノブイリと日本の運命(広瀬隆著)」はベストセラーとなりました。マンガの宇宙戦艦ヤマトは、ガミラスの遊星爆弾による放射能に汚染された地球を救うために、放射能除去装置(コスモクリーナー)を受け取りにイスカンダルへ旅立ちましたが、テレビ放映は1974年です。放射能を無害化する装置が発明されれば、間違いなくノーベル賞ものでしょうが、まだ発明されそうもありません。今年3月になって、核融合科学研究所(岐阜県土岐市)が米核融合スタートアップのTAEテクノロジーズ(カリフォルニア州)と共同で、水素とホウ素という新たな燃料の組み合わせによる核融合実験に成功したというニュースがありました。今回の方法は放射線である中性子が発生しない点で優れているということですが、安全なエネルギーが開発されることに期待したいと思います。原発や原爆では、核分裂エネルギーが使われますが、水素爆弾では核分裂反応を引き金に核融合反応を起こさせて、原爆よりも桁違いの爆発を起こします。安全な核融合エネルギーが実用化されれば、すごいことです。水・食糧・エネルギー問題は、人類の歴史上変わることなく続いていますが、戦争なく豊かさを世界の人々が享受できるために、科学者の方々には頑張ってもらいたいです。

もっと癒やしを!

 今日は、「ギロチンの日」「世界ペンギンの日」というのが目を引きました。1792年の4月25日、フランス議会でギロチンが正式に処刑道具として認められたことから、「ギロチンの日」となりました。ギロチンは発明した人の名前からきていますが、もともとは残酷な処刑道具ではなく人道的な処刑道具として開発されました。フランス革命で教わりますが、知らない人は調べてみてください。

 さて、ギロチンで話を広げると、処刑道具や処刑方法の話に発展してしまい物騒なのでやめて、ペンギンについて書きたいと思います。私は、ペンギンが好きなので、書斎にペンギンのぬいぐるみやフィギュアがあります。特にイワトビペンギンが好きです。池袋のサンシャインシティ水族館の空飛ぶペンギンを観に行きたいと常々思っているのですが、行けそうで行けないでいます。水族館で、魚たちをぼーっと眺めていると癒やされますね。特にクラゲやマンタやジンベエザメなど、ゆったりとした動きのものがいいです。昔、パソコンのスクリーンセーバーで水槽で泳ぐ熱帯魚を使っていましたが、疲れた目に心地よかったです。皆さんが疲れた時に癒やしてくれるものは何ですか。

※本日、コロナから復帰し部活動編成はどうなったかなと、各部の入部者名簿を覗いてみました。まだ入力されていない部もありましたが、それでも1年次生の入部者数の合計が200名ほどになっていたので、大変嬉しく思いました。これで入部を締め切ったというわけではありませんので、これからも友達を誘ったり誘われたりしながら、楽しく活動できる部活動を見つけてください。

世界で一番美しい花は?

 昨日4月23日は「ぐんま花の日」だったのですが、皆さんはご存じでしたか?群馬県と、県内の花と緑に関する26団体が2002年(平成14年)に制定したそうです。4月23日~29日が「ぐんま花と緑の週間」であり、これらの日を中心に、群馬県前橋市にある「ぐんまフラワーパーク」を主会場として「ぐんま花の日 県民フェスティバル」などのイベントが開催されているそうです。皆さんは、「ぐんまフラワーパーク」に行ったことはありますか?私は、数回行ったことがありますが、最後に行ったのは2015年でした。そのフラワーパークも1992年4月に開園してから30年たつため、3月から休園になり、リニューアルして2025年4月にオープン予定です。どんなふうにリニューアルされて、また様々な花を見せてもらえるのか楽しみです。
 先日は桜とハナミズキのことを書きましたが、皆さんは花と言えば何を思い浮かべますか。本校でもたくさんの花が見られますが、じっくりと見たことはありますか?人間、余裕がないと道端の花にも気付きませんよね。作家の加藤周一さんのコラムに「小さな花」というのがあります。その冒頭は「どんな花が世界でいちばん美しいだろうか」です。加藤さんは、1960年代の後半にヴェトナム戦争に抗議してワシントンに集まった人たちが、武装した兵士達と相対して地面に座り込み、その中の一人の若い女性が眼の前の無表情な兵士に向かって差し出した一輪の小さな花ほど美しい花は、地上のどこにもなかったろうと書いています。それは、星の王子様が愛した薔薇や、聖書に書かれた野の百合と同じくらい美しいと例えています。彼は、なぜ一輪の小さな花を美しいと感じたのでしょうか。小さな花は、何を表しているのでしょうか。この花から私が連想した曲は、SMAP.の「世界に一つだけの花」やORANGE RANGEの「花」ですが、皆さんは「どんな花が世界でいちばん美しいだろうか」で思い浮かぶ曲は何ですか?これから「世界で一番美しいと自分が感じる花」を探していきましょう。