日誌
榎本校長のつぶやき
幸せを数えたら♬
今から10年前に「幸せ」について少し長い文章を書いたことがありました。なぜか、その時のデータが見つかりません。以前にブログでも何か書いた記憶があるのですが、思い出せません。なので、新しく短めに「幸せ」について書いてみます。私が高校時代に、ばんばひろふみさんの「SACHIKO」という曲がヒットしました。最初の歌詞が「幸せを数えたら、片手にさえ余る。不幸せ数えたら一晩でも足りない」です。「幸せ」についての言葉はたくさんありますが、本質は1つではと思います。「幸せになりたいと思ったら、今の幸せに気付くこと」です。「幸せを数えたら、あなたはすぐに幸せになれる」とショーペンハウアー(独哲学者)は言いました。不幸な人と幸せな人の違いは、同じもの(こと)に対する見方が違うだけなんです。幸せはなるものではなく、気付くものなんですね。そうは言われても、なかなかそんな心境にはなれないという人もいるでしょう。ただ、「生きてるだけで丸儲け」という明石家さんまさんの名言から実感することは「幸せは、その人の心が決める」ということです。「幸せ」については、死ぬ間際にわかるのかもしれませんが、生きている限り考え続けることになるのでしょうね。こうした答えのない問題を考えて、モヤモヤすることも生きていく上では大事ですよ。
日本語プライド
入学者選抜の1日目の学力検査が無事終了しました。受検生の皆さん、お疲れ様でした。今日は、ゆっくり頭と体を休めて、明日の面接に臨んでください。明日は今日よりも寒くなるようなので、防寒に気を付けてください。
今日はユネスコによって1999年に制定された国際母語デーです。言語と文化の多様性、多言語の使用、母語の尊重を推進することが目的だそうです。世界には非常にたくさんの言語があり、多くの民族と言語が存在する国もあります。15年以上にわたり、世界の言語に関する目録を発表している機関によれば、第1言語および第2言語の話者総数の順位は、1位英語(13億4800万人)、2位標準中国語(11億2000万人)、3位ヒンディー語(6億人)、4位スペイン語(5億4300万人)、5位標準アラビア語(2億7400万人)です。日本語は1億2600万人で世界13位です。(2021年配信)英語が最も多い理由は、イギリスの植民地になったところが多いためです。世界史で勉強しましたね。
世界中の人間が国を越えて意志疎通をするために、1887年に世界共通言語としてエスペラントという人工言語が作られました。国際補助語としてはもっとも世界的に認知され、エスペラントを話す人は世界中に100万人程度存在すると推定されており、普及の成果を収めた言語となっています。皆さんは、息をするように普通に母語の日本語を読み書きしていると思いますが、その母語について先日パキスタンの総選挙のニュースを見て驚きました。パキスタンには読み書きできない国民が4割いるので、投票用紙には候補者名とともにシンボルが並んで印刷されていて、有権者はシンボルの上にスタンプを押すだけでいい仕組みとなっています。識字率の低い隣国アフガニスタンでも、似た仕組みが採用されているそうです。母語の読み書きができないということが、どれくらい国の政治経済や文化の発展を阻害するのか想像に難くありません。言語は、単に意思疎通の手段だけでなく、その国や地域、民族の文化と密接に関係しています。ですから、エスペラントで試みられたものの、文化の違いからくる世界の言語の微妙なニュアンスをすべて表現できるような一つの言語を作るのは不可能だと思います。以前にも母語の大切さについて書きましたが、多くの言語を習得し(文化も同様に)国際人として活躍するとしても、その基盤となる母語は家の土台と一緒で、非常に大事です。皆さんには、美しい日本語を身に付けて日本の文化を大切にしてほしいと思います。それと同時に他国の言語や文化を尊重してくれることを願います。
春近し!でも三寒四温に注意!
今日は21日、22日の高校入試の準備のため、生徒は午前中で完全放課となり部活動ができません。そのため、7時ころから朝練している部活動もいくつかありました。今日は、本当に暑いくらい温かくなりましたので、午後に部活動をやりたかった生徒も多いことでしょう。私も体を動かしたくなりました。「三寒四温」という言葉があります。本来は冬に使われる言葉ですが、日本では寒暖の変化がはっきりと現れる2月の終わりころから3月初めの春先に用いられるようになりました。だんだんと暖かくなり春が近いという意味で使われます。温暖化が進んでいるために、さらに早くから用いられるようになるかもしれません。明日から、また寒くなるということで、受検生の皆さんは寒さ対策をしっかりして万全の体調で2日間の試験を乗り切ってください。応援しています。
頑張れ!受検生!
今週は、高校受検ウィークです。各高校で準備に大忙しで、ミスが許されない入試業務で気疲れする日々が続きます。在校生は自宅学習日が多くなって嬉しいのでしょうけどね。1年次生は、昨年の自分たちのことを思い出していることでしょう。受検生の皆さんは、ここまできたら最高の体調(頭調)で受検できるようにすることを第一に考えて過ごしてください。
さて、スタジオジブリの『君たちはどう生きるか』は、日本ではそれほどヒットしなかったものの、海外でヒットしたようですね。キャリア教育の教材になりそうなタイトル名ですが、皆さんは新書や漫画本で読みましたか。皆さんは、高校入学後に、将来どんな仕事をしたいのか、そのためにはどんな進路にすすむべきなのかについて悩んでいると思います。中高校生は生きてきた中で得た経験や知識はまだわずかであり、3万以上あると言われている職業で知っているものなんてほんのわずかです。働く経験はアルバイトやインターンシップくらいで、社会で本当に働いたことがないのだから、仕事はわからなくて当たり前です。だから、やりたいことや夢が見つからない、将来何をしたらいいのかわからないのも当たり前です。多くの中高生が、「やりたいことがわからないから、勉強する意味がわからない。だから勉強する気にならない。今勉強していることが人生で役に立つのか?」などと思っています。「勉強するから、何をしたいか分かる。勉強しないから、何をしたいか分からない。」とビートたけしさんが言っていますが、わからないからこそ勉強するべきなんです。やりたいことが決まっている人は、いいんです。やりたいことを実現するために必要な情報を収集して思考して判断すればいいのですから。やりたいことが何かわからない人は、何の選択肢ももっていないか、選択肢が多すぎて思考停止に陥っているかのどちらかです。とにかく勉強して選択するための知識・技能という材料を増やさなければなりません。私は高校1年の時に、小説家の城山三郎さんの『素直な戦士たち』をNHKの連続ドラマで見て、小説も読みました。小学生から東大受験を目指す家庭の物語です。主人公の母親は、親の愛情として子どもが自由に育って社会に出るときにどんな職業でも選べるようにしてやりたいと考えました。その象徴的な言葉が「大蔵省にも入れるし、ルンペン(ここでは乞食の意味)にもなれる」でした。この家庭は悲劇的結末を迎えますが、興味をもった人は読んでみてください。高校入試でも大学入試でも、勉強する意味をわかってしているかどうかが、勉強の効果と効率という意味で大変重要だと思います。先人の本を読み、対話して、色々と深く考えてみてください。
もうすぐ春ですね♪
気象庁から昨日2月15日に北陸、関東、四国の順に「春一番」が吹いたことが発表されました。例年より14日早いそうです。年々春の訪れが早まり、桜と言えば入学式の頃のイメージが今や卒業式のイメージになりそうです。小中学校の卒業式は3月の中下旬で、高校は、ほとんどが3月1日なので、小中学校では卒業式に桜が咲いていることも多くなりました。今年は、入学式の4月9日まで桜は待ってくれるでしょうか。
さて、「春一番」を知らない人は、いないと思いますが、何を指して「春一番」というのか定義まで知っている人はそう多くはないと思います。私も知りませんでした。「春一番」とは群馬の「空っ風」と逆で、春先の日本海周辺の低気圧に太平洋側の高気圧から吹き込む南風のことです。関東地方ではその条件として、①立春から春分までの間に、②日本海に低気圧があり、③最大風速がおおむね風力5(風速8m/s)以上の南よりの風が吹いて、昇温した場合。となっています。なお、北海道、東北、甲信、沖縄地方では春一番の発表は行われていないそうです。
昭和のアイドル、キャンディーズのヒット曲に「春一番」がありますが、「♪雪が溶けて川になって流れていきます つくしの子がはずかしげに顔を出します もうすぐ春ですね♪」のフレーズが明るく、春が来るウキウキ感を出していました。(雪が「溶ける」は「融ける」の間違いではと思いましたが・・・) 春は「別れ」と「出会い」の季節ですので、歌も明るい曲としんみりする曲に2分されます。卒業の別れを明るく歌った曲だと、AKB48の「10年桜」と「Give me five!」が思い出されます。3年次生の皆さん、最後は笑顔でハイタッチして卒業してください。