日誌

榎本校長のつぶやき

火の用心!

 今日3月7日は「消防記念日」だそうです。広く消防関係職員及び住民の人々に「自らの地域を自らの手で火災その他の災害から守る」ということへの理解と認識を深めてもらうことを目的としているそうです。1948年に「消防組織法」の施行により警察の所管から市町村長が消防を管理する「自治体消防制度」となり、各市町村に消防本部・消防署・消防団の全部または一部を設置することが義務付けられました。皆さんの住む地域にも消防団があると思います。「春季全国火災予防運動」が3月1日~7日にかけて行われていますが、最終日の今日は全国の消防本部などにおいて、消防訓練や記念式典、消防防災功労者に対する表彰、消防のPR活動など、様々な消防関係行事が行われています。小学生が描いたポスターが貼ってあるのを見たことがあると思います。皆さんの住む市町村のホームページに入選者のポスターが掲載されていますので、見てみてください。太田市の最優秀賞は消防車をバックに消防士の後ろ姿を描いたもので、コピーは「俺らの出番がなくなるその日まで」でした。小学校6年生女子の作品ですが、なかなか味がある大人の感覚のポスターだなと思いました。

 江戸時代を起源として、昔は消防団の人が輪番で拍子木を鳴らしながら「火の用心!マッチ1本家事の元~」と言って地域を回っていました。今は消防車で鐘を鳴らしながら走っていますね。豆腐屋さんや納豆売りの方を見たことがないのと同じで、生徒の皆さんは見たこともなければ聞いたこともない人がほとんどでしょう。マッチも擦ったことがない人がほとんどかもしれません。今はチャッカ(着火)マンが主流でしょうから。私は、火災現場を何度か見たことがありますが、やはり悲惨です。焼け死んだ方が運び出されるところも見たことがあります。日本の家屋は、その材質から燃えやすいことと、密集している場所も多く延焼しやすいことから、火災の被害が広がりやすいです。2月22日のブログで、消防署の地図記号が「さすまた」なのはなぜか調べてみましょうと書きましたが、現在のように消防車が放水できる時代ではなかった江戸時代は延焼を防ぐために家屋を壊すことが行われましたが、その時使われたのが「さすまた」です。「さすまた」は、火事を食い止める象徴だったのです。皆さん、火災防止意識を高めることと、起こってしまった場合の正しく迅速な対処を学んでください。

二つのニュースから

 今日は予想外に雪が積もっていて1日寒かったので、虫も出てこられなかったでしょうね。さて、日経株価が4万円を超えたというのは庶民にとって実感がないものの、これからの景気回復に向けて明るいニュースでした。先日と今日、驚いたニュースが他に二つあったので、それらについて書きます。

 アメリカの人気歌手テイラー・スウィフトさんが、アメリカ大統領選挙の候補者選びのヤマ場となる「スーパーチューズデー」にあわせて5日、自身のインスタグラムに「みんな、自分を最も代表すると思う人に投票することを忘れないでほしい。まだ投票していないのであれば今日投票することを計画しよう」などと投稿しました。特定の候補者の名前はあげなかったものの、若い世代への影響力が大きいことから言動に注目が集まっています。スウィフトさんのインスタグラムのフォロワーは2億8200万人余りで、前回の2020年の大統領選挙ではバイデン大統領への支持を表明し、その影響力に対してトランプ元大統領が警戒心を露わにしているといニュースでした。日本でも、影響力のある芸能人が「選挙に行こう」と呼びかければ、投票者が増えるのでしょうか。テイラーさんの場合、27万人がテイラーさんの呼びかけで投票したとされています。今、日本の政治は派閥と金銭問題で揺れていますが、政治に関心を持っている有名芸能人がYouTubeなどで語りかければ、若者の政治意識は向上するのでしょうか。ある政治家が、政治に無関心な若者について「悪いことではない。政治について考えなきゃ生きられない国のほうがよほど問題」と語り、総選挙を人間の定期健診に例え、「総選挙で投票するためには普段から政治に関心を持っていないと自身で判断ができない」「幅広い情報に触れておく必要がある」とまとめました。政治に関心をもたなくてもすむことは幸せなのかもしれませんが、やがては、いいように利用され、搾取されることになるかもしれません。「もっと国民の生活はよくなるはずなのに」と考えるようにするのは、大人の責任かと思います。皆さんは、政治は一部の意識が高い人に任せておけばいいと思いますか。少しばかり損しても、面倒くさいからいいやと思いますか。

 もう一つの驚いたニュースは、小学生の金銭トラブルで同級生に総額百万円弱だまし取られた事件です。なぜ小学生が百万円も持っているんだという疑問は、親のタンス預金が原資だったことが判明し、それはそれですごいと思いましたが、金銭感覚のズレに呆れました。他にも子どもの金銭感覚がずれている例は、聞いていますが、日本は豊かすぎるのかと思ってしまいます。金銭教育をしっかりするという話がありましたが、お金と労働の関係、有難さについて、知識ではなく体験を通して理解させなければ本当にはわからないと思います。アルバイトの平均時給が1200円前後となり、北海道のニセコのホテルでは、時給1800円の職種も出てきている中で、昔はアルバイトの時給と言えば600~700円くらいだったなぁと思う私は、古い人間です。本校の生徒の中にも許可を得てアルバイトをしている人が少なからずいますが、自分で働いて得たお金は、安易な使い方はしないと思います。皆さんも進学してアルバイトするなら、楽して稼げるものではなく、大変なアルバイトも一度は経験してみてください。そして、世の中で働いている人たちの大変さを想像し、感謝の心をもってください。皆さんもやがて感謝される日がきます。

合格おめでとう!

 今日は、10時からWeb上で県下一斉に令和6年度の高校入学者選抜の合格者が発表されました。合格された皆さん、おめでとうございます。入学式へ向けて、準備を進めてください。合格掲示板による各高校ごとの発表はなくなり、寂しい気もしますが、掲示板を見てうつむいて帰る中学生を見るのは辛いので、学校での合格者番号の掲示がなくなってよかったかなと思います。

 今日は「啓蟄」です。大地が温まり、冬眠をしていた地中の虫が春の陽気に誘われて穴から出てくるとされる日ですが、今日は寒くて明日以降にしようと虫も思っているかもしれません。明日も天気は悪そうなので、皆さん気を付けて登校してくださいね。「啓蟄」の「啓」には「ひらく、開放する」の意味があり、「蟄」には「虫が土の中に隠れる、閉じこもる」の意味があります。「啓」を使った歴史で勉強する「啓蒙」は、「無知蒙昧な人に教育を施して良い方向へ導くこと」であり、上から目線の言葉ですね。「蒙昧」は、蒙も昧も、物事の道理に暗いことをいいます。「蟄」を使った 「蟄居」という言葉も歴史で出てきます。「家に閉じこもって外出しないこと」ですが、中世から近世(特に江戸時代)の武士または公家に対して科せられた刑罰のひとつで、閉門の上、自宅の一室に謹慎させることを言います。日本史上の有名どころでは、徳川斉昭・佐久間象山・渡辺崋山らがいます。

 春になると、自宅の庭で蛙やトカゲ、みみず、モンシロチョウなどが見られるようになります。ただ、桜の木を食い荒らすクビアカツヤカミキリには登場しないでもらいたいです。本校の南の桜が、咲かなくなったら本当に寂しくなりますから。

合格発表前夜

 明日は、いよいよ高校の入学者選抜の合格発表ですね。全県下で多くの受検生が、ドキドキして待っていることでしょう。明日は、新たなスタートに立つ日でもあります。そんな皆さんに、次の言葉を贈ります。

『やる気がなくなったのではない「やる気をなくす」という決断を自分でしただけだ。「変われない」のではない。「変わらない」という決断を自分でしているだけだ。』

上記の言葉は、心理学者のアドラーのものですが、何をするにも自分が前進するためには「やる気」、つまり主体性が必要です。ただ、その「やる気」も出て来るまで待っているのではなく、動き出すことで生み出すものです。ぜひ、春に向けて新たな気持ちで主体的に動き出してください。

涙の卒業式

 御蔭様で、無事卒業式を終えることができました。御列席いただきました皆様に感謝申し上げます。心配していた天候も、保護者の受付時間の前に雨が止み、陽がさしてきて卒業生の皆さんを祝福してくれているように感じました。終了する頃には本当に晴天になり、よい卒業式になったと思います。ただ、強風になってしまったのは残念ですが。昨年は、サッカー部が正面玄関前で集まって歌っていましたが、雨が降っていてはなかなか外でそんなこともできませんし、写真を撮っても映えません。また、昨年は1、2年次生は卒業式に出席できず、卒業式中継のYouTubeを自宅で見てもらうことになってしまいましたが、今年は久しぶりに全校生徒が揃っての卒業式ができました。卒業式の空気は入学式と違い、また独特で、その場にいないと味わえないものがあります。2年次生は、卒業まであと1年と自覚したと思います。晴れやかな顔で卒業式を迎えられるように、時間を大切にして残りの太東での生活を送ってください。1年次生は、「あと2年ある」ではなく、「あと2年しかない」と思って、様々な場面で学校の中心となって活躍を期待される2年次を過ごしてください。今年は青藍祭がありますので、力を合わせて素晴らしい青藍祭を創り上げてください。

 さて、卒業式で校歌はしっかり歌えたでしょうか。予行よりも声が出ていてよかったです。私は、最後で詰まってしまって「太田東高校」で声が出ず、「ハンカチの出番」になったのですが、ハンカチを忘れてしまい両頬に流れた涙を拭くことができず、しばらくそのままで立ち尽くすことになりました。今年は泣かずに終えられると油断していたら、最後に落とし穴がありました。卒業祝賀会で、担任の先生の一人から生徒が私が泣いているのを見てもらい泣きしたと日誌に書いていましたと言われ、もらい泣きする側がもらい泣きされていたとは、と驚きました。今まで、ブログが翌日に持ち越されることはなかったのですが、3月1日分は1日遅くなってしまいました。改めて、3年次生の皆さん、御卒業おめでとうございます。元気で4月からの新しい生活をスタートしてください。

※日の丸の旗は、ボロボロになっていたので卒業式に合わせて新調してもらったものです。

 

うるう年と卒業式の涙と校歌

 今年はうるう年で、今日は4年に一度の2月29日です。今日が誕生日の人は、「年齢計算ニ関スル法律」により、誕生日前日の終了時(午後12時)をもって加齢するため、平年・閏年を問わず、毎年2月28日午後12時に年をとります。誕生日に年を一つとると思っている人が多いと思いますが、実際には誕生日前日に年を取ります。ですから、学年で一番誕生日が早い人は4月1日ではなく2日になります。余談ですが、1288年、スコットランドのマーガレット女王が「未婚の女性はうるう年ごとに、好きな男性に対してプロポーズすることができる。男性がプロポーズを拒むには、罰金を払うか、絹のドレスを与えなければならない」という法律を制定しました!うるう年の一年間はプロポーズを拒めないとは、男性も大変です。その後、うるう日のみに改正されたそうですが。フランスにも同じような法律があり、15世紀のイタリアでも慣習になっていたそうです。それだけ男性優位の階級社会だったということでもあるようです。第二次世界大戦中まではその習慣が正式に行われていたそうです。さて、皆さんは、この話を信じましたか。私は「へぇ~」と思いつつ、本当か疑わしかったので調べてみると、スコットランドの国立公文書館が、2000年にこの件に関して調査をし、そういう事実はないと結論付けられました。ただ、こんな話がまことしやかに広まったことには何かしら意味があると思いますので、興味をもった人は調べてみてください。

 もう2月も終わりで、本当に今年は月日が経つのが早く感じます。高校入試の前期後期が一本化されて例年とスケジュールが変わったこともあり、感慨に浸る間もなく慌ただしく卒業式前日を迎えてしまいました。昨年の2月28日のブログでは、卒業式予行と卒業式の意義について書きつつ、卒業式で泣くことについて書きました。「♪卒業式で泣かないと~冷たい人と言われそう~♪」と80年代アイドルの斉藤由貴の「卒業」の歌詞にあります。涙腺の強い弱いがありますので、泣かないから冷たいというわけではないと思いますが、退場時に男子生徒が泣いているのを見るともらい泣きしてしまいますね。それ以前に壇上に座っていると、目立つ動きはできないので泣かないように我慢しているのが辛いです。元々涙腺が弱いのに、年を取ってさらに弱くなったので困りものです。今日の予行では、校歌を少し練習してもらいましたが、効果はあったでしょうか。卒業生は、太東で歌う最後の校歌であり、在校生は卒業生と一緒に歌う最後の校歌です。大きな声で歌って、卒業生を送り出してくれると、ハンカチの出番になります。明日は、よろしくお願いします。

運送業の未来は?

 今朝のニュースで「物流の2024年問題」に対する佐川急便の取組を見ました。2024年問題について簡単に説明すると、今年の4月から働き方改革関連法により、ドライバーの時間外労働時間の上限規制(960時間)が設けられることによって輸送能力が不足して輸送に支障が出る可能性があるという問題のことです。ドライバーの労働時間が減ることによって、人件費の高騰、運賃アップなどにより企業の売上減少と様々な影響が考えられます。そのため関連企業は、人材確保や業務効率化などの対策に取り組んでいます。2024年問題の発生によって最も大きな影響を受けるのは長時間労働になりやすい長距離トラックであり、宅配業界ではないようです。トラックの輸送量に占める宅配の割合は「1~2%」にすぎないということで驚きですね。我が家では、1か月に何個の荷物が届くのかというくらいアマゾンやメルカリなどで宅配を利用しています。特に配送料が無料なら、ガソリン代と時間を使って買いにいくよりも得なので、買うものが明確な場合は通販を選んでしまいます。店舗ではなかなか見つけられないものがネット上にはあるのも魅力です。そんな便利な宅配を利用している人は多いと思いますが、ヒト・モノを輸送する仕事は、滞れば経済が麻痺することになります。人間の血管が詰まるようなものです。ドローンによる輸送も将来は行われるようになるのでしょうが、大量の荷物を運べないのと空の交通整理の問題があるので根本的な輸送問題の解決にはならないでしょう。高校生の頃に読んだSF小説に、モニターを通して買ったものが瞬間移動装置で家に届くというのがありました。果たして未来に実現するのでしょうか。現在、人手不足に悩む業界は多く、アルバイトの時給も高騰しています。これから、どのような技術革新が起こり、業務の効率化が進み、働く人に優しい社会になるのでしょうか。皆さんの多くが、これから高校や大学でアルバイトを経験し、就職することになると思いますが、ブラックバイトやブラック企業にひっかからないように気を付けてください。

わからないを理解する

 今日は、2月26日発行の日本教育新聞のコラム「提言」の内容に共感したので、それについて書きたいと思います。以下に提言の内容を要約しました。

 授業を見ていて、教師が発した言葉を子どもがきちんと分かっているとは言えないケースも多々あり、子どもの声を聞くべきだとつくづく感じる。例をいくつかあげると、教師の「この方法についてまとめてください」という指示に対して、「まとめるってどういうこと」というつぶやきがチャットに書き込まれた。「式を簡単にしなさい」では「式を展開したら簡単にならないと思う」とつぶやかれる。確率で「同様に確からしい」は「確かなのか、確かでないのかどっち?」と質問される。「60は100の0.6にあたる」という説明を聞いて、「あたるって、どこにあたるの?」と友達に聞く。教師は、子どもが日頃使わない用語を伝えるときは、より注意すべきだ。対話的学習が単に自分の考えを発表しあっているだけの場合が少なくない。「子どもたちは先生方が望んでいる『対話』とはどういうことかわかっていないと思う。集会時に望ましい『対話』をしている劇を先生方でやって、子どもたちにしっかりしたイメージをもたせることで、話し合いの質は必ず変わってくると思う。

 私が以前に、式典や集会等で話す時に、言葉に気を付けているということを書きました。文字で読んだ時にわかる言葉が、話になるとわかりにくくなることも多いです。ですから、授業での指示や説明には特に気を付ける必要があります。昔、某高校の授業で、授業の終わり15分で教科書の次時の範囲を読んでもらい、わからない語句をすべて書かせ、意味がわからない文章や疑問に思ったことを書かせることを毎時間行っていました。その結果、どれだけ教師が生徒がわかっている前提で授業を進めていたかが判明しました。小学校で社会が嫌いになる原因は、わからない言葉の多さだそうですが、それは中高へ進むにつれて加速していきます。授業をする際に生徒の実態を把握しておくのは、今までの学習での知識・技能の習得度合いと体験等を知り、授業を組み立てる上で教材や学習活動に生かすためです。後半の『対話』については、「説明しなくてもわかるでしょ」という教師の思い込みによって、具体的に何のために何をどのようにするかを子どもがわかっていないためにねらいが達成できないということになります。教科学習だけでなく部活動においても、目的とやることを理解できるようにしっかりしたイメージを持たせて練習しないと効果が半減します。対話的学習では、「対話させる」ではなく「対話したくなるようにする」ために、よいロールモデルを示す必要があります。皆さん、わからないことははっきり言いましょうね。自分がわかっていない時は、他の人もわかっていないはずだと思って。

幸せを数えたら♬

 今から10年前に「幸せ」について少し長い文章を書いたことがありました。なぜか、その時のデータが見つかりません。以前にブログでも何か書いた記憶があるのですが、思い出せません。なので、新しく短めに「幸せ」について書いてみます。私が高校時代に、ばんばひろふみさんの「SACHIKO」という曲がヒットしました。最初の歌詞が「幸せを数えたら、片手にさえ余る。不幸せ数えたら一晩でも足りない」です。「幸せ」についての言葉はたくさんありますが、本質は1つではと思います。「幸せになりたいと思ったら、今の幸せに気付くこと」です。「幸せを数えたら、あなたはすぐに幸せになれる」とショーペンハウアー(独哲学者)は言いました。不幸な人と幸せな人の違いは、同じもの(こと)に対する見方が違うだけなんです。幸せはなるものではなく、気付くものなんですね。そうは言われても、なかなかそんな心境にはなれないという人もいるでしょう。ただ、「生きてるだけで丸儲け」という明石家さんまさんの名言から実感することは「幸せは、その人の心が決める」ということです。「幸せ」については、死ぬ間際にわかるのかもしれませんが、生きている限り考え続けることになるのでしょうね。こうした答えのない問題を考えて、モヤモヤすることも生きていく上では大事ですよ。

そうだ、♨に行こう!

 受検生の皆さんは、昨夜はよく眠れたでしょうか。今日も、朝からあいにくの雨となりましたが、面接も無事終了しました。「人事を尽くして天命を待つ」という気持ちで、合格発表をお待ちください。

 さて、昨年の今日2月22日は「ニャンニャンニャン」で猫の日にちなんで猫について書きました。今日は、群馬に関係ある日で「温泉マーク」の日でもあります。群馬県安中市の磯部温泉組合が制定しました。江戸時代の磯部の古文書に温泉記号(温泉マーク)が記されていることから「日本最古の温泉記号の地」であることを広く知ってもらいたいと制定されました。群馬県高等学校教育研究会が作成した「ぐんまの日本一88」という本でも紹介されています。日付は温泉マークの3本の曲線の湯気が逆から見ると数字の「2」が3つ並んでいるように見えることと、温泉地らしい3つの言葉(風情、風景、風味)の頭文字である「ふ=2」を3つ並べた日付からだそうです。後半のこじつけは苦しいですが、「温泉マーク♨」自体は、わかりやすくて素晴らしいマークだと思います。日本人は、簡略化した記号を作る才能があるらしく、携帯電話で使われるようになった絵文字も日本人の発明ですし、現在目にしている「ピクトグラム」の形が世に広まったのは1964年以降で、そのきっかけは日本で開催された東京オリンピックでした。当時の日本人の英語力では、日本に来た外国人と十分なコミュニケーションをとれる状態ではなかったため、「誰が見てもわかるマークを作ろう」と第一線で活躍するデザイナーを終結させ考案されたのが、オリンピック競技種目や食堂などのピクトグラムだそうです。その種類はオリンピック競技なども含めて約39種類で、デザイナーたちが「社会に還元すべき」と著作権を持たなかったため、便利なピクトグラムは東京オリンピックをきっかけに世界中に発信されて広まりました。他には、交通関係や非常口などのピクトグラムがよく知られています。誰にでもわかるようにという、先日のパキスタンの投票用紙のマークと使われ方は一緒ですね。地図記号は小学校で多くを習いますが、わかりやすく覚えやすいものもあれば、意味を知らないとわからないものもあります。わかりやすいのは、博物館や図書館、老人ホームなどで、意味がわかれば覚えやすいのは、警察署(警棒)や税務署(そろばんの玉)、消防署(さすまた)などでしょうか。私は、茶畑のマークが茶の実を半分に切った時に見える形というのに感動しました(大袈裟?)私たちの身の回りには、たくさんのマークや記号があふれています。気を付けて見て、興味をもったらすぐに意味を調べてみてください。「へぇ~」と思うものがたくさんありますよ。※なぜ、消防署が「さすまた」なのか疑問に思った人は、すぐに調べてみましょう。