日誌

榎本校長のつぶやき

球技大会1日目お疲れ様!

 球技大会1日目が、熱中症やけが人もなく、無事終了しました。生徒会のみなさん、各競技の進行担当の先生方や救護担当の先生方、大変お疲れ様でした。ありがとうございました。朝は、曇っていていい感じの天気でしたが、晴れて暑くなり、体育館の競技は暑くて大変そうでした。特にバドミントンをやっていた第二体育館は、サウナみたいな暑さで、昔、バドミントン部の試合の応援に行った時の暑さを思い出しました。バドミントンや卓球は、風の影響を受けないように締め切ってやるので、大変です。第一体育館も応援の生徒は中に入れないので、外に鈴なりになっていて、少し心配になりました。「きゃーっ」と歓声が聞こえると、ちゃんとマスクしてるよなと気になってしまいます。校庭でやっていた玉入れも、多くの生徒が参加していて、よかったです。いろいろと制限付きでの開催になってしまった今回の球技大会でしたが、思っていたよりも生徒のみなさんが楽しんでいる様子が見られてよかったです。あと1日ありますが、明日の朝は、発熱等の連絡がなく、全員無事で笑顔で閉会式ができるように祈っています。最後まで頑張って盛り上がりましょう。

球技大会の光と影

 明日は、いよいよ球技大会ですね。体育祭の時と違って天気の心配をしないで済んだのは良かったですが、代わりにコロナ感染が心配です。1、2学年が学年閉鎖しているところや、球技大会の後に感染者が増えたところもあります。原因は昼食時の会話だそうです。二日間、大いに楽しみ、クラスの親睦を深めてもらいたいですが、感染対策は十二分に注意して行ってください。特に3年次生は、大事な時期ですので、注意しすぎてしすぎることはありません。推薦入試の日に行けなくなるなんてことがないように、自己管理してください。新人戦もこれからです。怪我とコロナに気をつけましょう。
 さて、今日は私の球技大会の思い出について、少し語りましょう。中学・高校の球技大会は、バレーボールとバスケットボールに出ていましたが、楽しかったですね。教員になってからは、職員チームで、バレーボール、バスケットボール、テニスに出て、大人げなく優勝したこともありました。体力や筋力が衰えた分、テクニックでカバーしていた感じです。若い頃と同じ気持ちでやってしまうと、必ずケガしたり、どこか痛めたりします。今や、アキレス腱断裂、肉離れ二回、テニス肘治療中と満身創痍で、あちこちの身体の痛みと闘っています。若返りの薬を求めた権力者の気持ちが、今ならよくわかります(笑´∀`)。まぁ、つまらない年寄りの思い出話は、このくらいにしておきましょう。
 今回の球技大会は、思い切り応援することができずに非常に残念です。無観客試合の味気無さは、コロナ下で、実感しました。応援が選手に与える力は、非常に大きいものがあります。特にそれが異性なら、なおさらですね。それでは、二日間球技大会ができることに感謝して、ルールを守って楽しんでください。

シャウト効果

 校長室にいると、校庭から野球部やサッカー部、日によってはチアリーディング部の元気のいい声が聞こえてきます。また、吹奏楽部の音やバスケ部のバッシュのスキール音が聞こえてきます。非常に活気にあふれている様子が伝わってきて、高校の放課後の音という感じで好きなのですが、十分離れずに大きい声を出していると、コロナが飛沫感染しそうで心配になります。大声を出すのは、ストレス発散になるし、練習を活気づけます。私はカラオケが好きですが、コロナ騒ぎが始まって2年以上、行けていません。仕方ないので通勤の車の中で歌っています。般若心経や光明真言を唱えたりもします。不気味ですかね。校歌を歌ったりもします。みんなスマホに入っているので、Bluetoothでカーステレオに繋いで流しています。
 皆さんは、「シャウト効果」って知っていますか?簡単に言うと大きな声を出すことで筋出力が高まる現象のことで、色々なスポーツで見られます。陸上ならハンマー投げややり投げ、砲丸投げなどの投擲競技で声を出す人が多いですね。テニスでも、ボールを打つ瞬間に絶えず声を出す選手がいます。もう引退してしまいましたが、女子のマリア=シャラポワ選手のかけ声は個性的でした。卓球の張本選手の「チョレイ!」は、決まった後なので、シャウト効果ではありません。勉強でも、シャウト効果で問題が解ければいいのですけどね。早く、気兼ねなくスポーツで大声が出せたり、マスクなしで歌が歌えるようになってほしいものです。そして、全校生徒が校歌を歌う姿を見たいです。

Welcome to Japan!

 とうとう夏休みが終わり、2学期が始まりました。みなさん、いいスタートがきれましたか。本日は、長いこと不在だったALTの先生を迎えることができました。

エリシオ=エンゾ先生です。アメリカのロサンゼルス出身で、大学では心理学を専攻し、趣味はスノーボードです。22歳のフレンドリーなナイスガイです。エリシオ先生の名前は、ギリシャ神話のエリシオンが語源かと最初思っていましたが、スペルが違うようでした。エリシオンなら日本語で「楽園、天国」という意味です。

 エリシオ先生は、一人で慣れない異国に来ています。もしかしたらホームシックになるやもしれません。みなさん、支えてあげてくださいね。私は、現場で何人かALTの先生を見てきましたが、日本人の奥さんがいて日本語ペラペラの人から、ほとんど日本語がしゃべれず、1年で帰ってしまった人まで色々でした。ぜひエリシオ先生には、日本が好きになってほしいと願っています。日本食を始めとする日本文化について、よいところを教えてあげてください。群馬は、うどん、焼きそば、スパゲティ、ラーメン、もんじゃ焼き、たこ焼きなど小麦粉の食文化の県です。上野・下野は、毛野国と呼ばれ、毛は麦を表しています。また、群馬はスキー場と温泉の県でもあります。ぜひ、エリシオ先生には、冬になったら温泉とスノーボードを楽しんでもらいたいと思います。

 それでは、エリシオ先生によく教わって、英語の力を伸ばしつつ日米交流を深めてください。先生が驚くくらい元気な声で、あいさつしてくださいね。

 

自由研究ってワクワク?

 令和4年度第1学期も今日で終わりです。このブログも宣言どおり何とか続けてこられました。夏季休業中は、原則休むことになりますが、何か書きたいことがあればつぶやくことにします。ところで、みなさん「夏休み」が楽しかったのって小学生までですか?
 「自由って辛い」「自由って楽しい」みなさんは、どっちですか?実は、人は「自由」を欲しているにも関わらず、「本当の自由」を与えられると困るようです。頭の中の考えるという行為以外は、全ての行動に責任がついてまわるからです。夏季休業中に、課題も課外授業もなく、部活動もなく、全部自分1人で考えてやらなければならないとしたらどうですか?「誰からも指示されない、束縛されない、自分で全て決められるなんて、サイコー!」って思える人は最高です。確固たる意志と計画力、実行力がある人ですね。ただ、本来は太東の生徒全員にそうなってほしいのです。「主体性」を身に付け、「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」を自分で伸ばせるようになってほしいのです。「自己教育力」を身に付けてほしいのです。大学に入ると高校よりも自由度が高まります。ただ、最近は新入生にやめられると経営上困るので、色々と世話してくれる大学が増えています。自ら考えて動くというより、高校の時のように手取り足取り支援してもらえるほうがありがたい、してくれないと困ると思う人が増えているのでしょうか。
「私たちは自由、個性や主体性といった聞こえのいい言葉に踊らされがちである。学校は一定の強制力をもって身に付けるべき知識を身に付けさせることに基本的な存在意義があるともいえる。各人の個性に任せて自由で主体的な学習に期待したとしても学習が広く深くなる保証は全くない。むしろ現実はその逆であることを示している。」 この言葉に反発して、太東で主体性を身に付けてください。それでは、よい「夏季休業」を!

スマイル¥0は今

 昨日は、日本マクドナルドが1996年に制定したハンバーガーの日でもありました。日本人で高齢者を除いて、マックのハンバーガーを食べたことがない人は、どれくらいいるんでしょうね。1971年7月20日、東京・銀座の三越内に日本マクドナルドの1号店が開店しました。この日は1万人以上の客がつめかけ、1日で100万円以上の売り上げを記録したそうです。マックの商売上手というか戦略上手なところは、ハッピーセットですね。子どもの時にマックの味を覚えさせて、大人になっても、子どもができてもリピーターとして来てもらえるようにする。まさに「損して得取れ」ですね。そしておまけが大事です。おまけ欲しさに商品を買わせるというのは、昔からの企業戦略です。古くは仮面ライダースナックが有名ですが、小学生が箱買いして、カードだけ取り、スナックは捨てるという行為が社会問題になりました。お店のドブに食べられていないスナックが捨てられている光景がよく見られました。それにしても、日本の菓子のおまけは、高品質ですよね。私は、昔、お菓子のおまけの色々なハンコを集めていて、提出されたプリントやノートの確認印に使っていました。話がそれてしまいましたが、私が高校生の時にモスバーガーが出店し、初めて食べた時は、そのおいしさに感動しました。それ以来、多少高くとも個人的にはモスが好きです。顧客を獲得し売り上げを伸ばすために、商品そのものに工夫を凝らすのはもちろんですが、「料理は値段に見合ったものしかできない。しかし、サービスは青天井で、いくらでもよくすることができる。」と某日本料理店の創業者が言っているように、マックの「スマイル¥0」も、重要な戦略ですね。日本の接客サービスの良さには外国人が驚いて感激しています。あるコンビニで挨拶を徹底したら、クレームが激減したそうですが、接客サービスの基本はやはり「笑顔と挨拶」なんですね。みなさんもお金をかけずに将来仕事で役に立つ「笑顔と挨拶」を太東で鍛錬してください。

にこん♡

 今、授業では「主体的・対話的で深い学び」を目指しています。対話的な学びには、友人や先生、みらい学での講師の方々などとの対話によって学び会うだけでなく、本やその他の媒体を通して、過去現在の優れた人々と対話をすることも含まれています。そうして、たくさんの多様な考えを知ることによって「生きる力」をつけることができます。よくいうところの「座右の銘」とは、生きていく上で心の支え、指針となる言葉のことです。私は、覚えておきたい言葉を書き留める(実際にはエクセルに入力する)ようになってから20年が経ちました。一般的な言葉と教育関係の言葉に分けてありますが、現在3700くらいになっています。ブログの中でも内容に合わせて紹介していますが、今日は二つ紹介します。

「而今」にこんと読みます。語感が可愛いので気に入っていますが、「今」を大切に生きることです。戻ってこない「過去」や、まだ起きていない「未来」にとらわれ、後悔したり、不安を抱くのは、「今」をきちんと生きているとはいえません。人は、心配しても仕方がないことや後悔しても意味がないことを考えてしまいがちです。今に力を集中することで未来は開けます。

「一日一生」仏教の教えです。朝、起きると自分が生きて呼吸していることに感謝する。昼は、自分が平和な世界にいることに感謝する。そして、夜は1日が無事に終わったことに感謝する。それさえできれば、1日は一生と同じくらい貴重なものになるという意味です。その前に「人間として生まれたことに感謝する」「地球に生まれたことに感謝する」「日本に生まれたことに感謝する」ということがあるかもしれません。

 太東での学びが「主体的・対話的で深い学び」となるように、1日を大事にしていきましょう。

『この映画恐いね』と君が言ったから7月13日はオカルト記念日

 今日、7月13日はオカルト記念日です。1974年のこの日、映画『エクソシスト』が日本で初公開され、オカルトブームの火附け役となったからだそうです。実は、私の記念すべき初映画鑑賞が、この「エクソシスト」でした。小学校5年生の時で、友達5、6人と観に行きましたが、恐くて1週間くらい、夜にトイレに行けませんでした。友達の1人は、「恐いシーンが終わったら、教えてくれ」と恐いシーンでずっと目をつぶっていましたが、何のために来たんだよと思っていました。ちなみに「エクソシスト」とは、悪魔払いの祈祷師のことで、少女に憑依した悪魔を払う神父の戦いを描いています。悪魔に取り憑かれた少女の変化がすさまじく、まだCGがない時代ですから、少女の演技が素晴らしかったということになります。日本のオカルト映画で恐いものというと「リング」や「呪怨」が有名ですが、私は「エクソシスト」のほうが恐かったです。観たのが子どもの時か大人の時かで随分違うかもしれませんが。
 「オカルト」は科学では説明がつかない神秘的な出来事や超自然的なものを指す言葉ですが、似ている言葉に「カルト」があります。英語圏では正統的キリスト教を「教会」、その分派を「セクト」とよぶのに対し、異端的または異教的小集団を「カルト」と呼び、オウム真理教の地下鉄サリン事件以降、.過激で異端的な新興宗教集団をさす言葉として定着しました。今回の安倍元総理の殺害事件で、昔、霊感商法などで問題となった、ある宗教団体がクローズアップされました。皆さんは、大学入学後に多くのサークルから勧誘されることと思いますが、その中には怪しげな団体もあります。もちろん、表向きは健全なサークルを装っていますので、地方から出てきた新入生が騙されやすいのです。もう一つ、近年定着した「スピリチュアル」という言葉があります。占いや霊的なもの、オカルトなどを指して使われますが、こちらのほうが柔らかい感じがするため、誤ってハマると人生が台無しになることもあります。理系の高学歴者がオウム真理教の幹部に多くいて話題になりましたが、宗教教育の大切さと危うさとは、宗教絡みの事件が起こる度に実感します。人の弱くなっている心につけ込んで、お金を巻き上げようとする輩に騙されないように、非科学的なことを安易に信じたりしないで、「なんか、おかしいぞ」という感覚をもったら、立ち止まって考え、信頼できる人に相談するようにしてください。タイトルの意味がわからない人は、サラダ記念日で検索してください。

ここは今から倫理です。

 昨日、公民部会で「トロッコ問題」が話題に出ました。トロッコ問題とは、人の命の数や重みをどう判断するか、という倫理的なジレンマを扱う思考実験です。具体的には、暴走したトロッコの先に5人いて、ポイントを切り替えるとポイント先の1人が犠牲になり、5人は助かります。あなたならどうしますか?という問題です。選択する人と人数には、様々なパターンがあり、命の質と量に対する考えが問われます。この解答に全員を助ける方法が出てきて、ツィッターで話題となりユーチューブでも動画が公開されています。これは本来の問題の趣旨からそれるという批判もありますが、二者択一でなく第三の解決方法を考えられるなら、そのほうがよいのではと思います。社会に出れば、学校のテストのような正解はなく、その時得られる最良の納得解を探さなければなりません。「倫理」という科目は昔は必修でしたが、今は選択で、しかも履修できる学校は限られています。「倫理」は高校生に学習してほしい科目です。キャリア教育が進路指導とは違うものとして導入されたのは、「生き方、在り方」について考えることがまず大事だからです。「私は何者なのか」「この世界は何なのか」などの答えの出ない問いについて考えることは、決して無駄なことではありません。尾崎豊は「自分の存在が何なのかさえ解らず震えている15の夜」と歌いましたが、多感な中高生の頃は、一度は考えることではないでしょうか。多くの先人の様々な考えに触れ、悩み、深く考えを巡らせることは、心の栄養となります。
『ここは今から倫理です。』というマンガも出ています。倫理に興味をもったら読んでみてください。

氷は水より出でて水よりも寒し

 昨日は、梅雨明けの発表があり、思わず「え~っ!」と声をあげてしまいました。7月に「戻り梅雨」もあるかもしれませんが、過去最短の梅雨期間でした。これから猛暑が続くことが予想されますが、みなさんも体調管理をしっかりしましょう。
 日本は、「湯水のごとく使う」という表現があるとおり、水資源が豊かで諸外国に比べて大変恵まれていると言えます。四季がはっきりしていて感性豊かで表現の多彩な日本ならではの特徴として、雨の呼び方は、400種類以上もあると言われています。普段よく耳にするものだけでも、春雨、菜種梅雨、五月雨、秋雨、時雨、氷雨などがあります。時期ではなく雨の降り方によっても呼び名がたくさんありますね。驟雨(にわか雨)、雷雨、霧雨、白雨(夕立)、土砂降り、天気雨、通り雨、大雨、小雨、豪雨、御湿りなどは、よく使われるものではないでしょうか。個人的には、天泣(雲がないのに降る雨)が好きです。そんな風情のある雨も、降り方によって洪水などの災害を起こし、作物の生育に大きな影響を与えます。今年は雨不足で作物に与える影響が心配されますね。
 さて、日本では豊かな水ですが、地球上に存在する水のうち、97.5%は「海水」であり、人間が利用できる「淡水」は地球上の水の総量のたった2.5%ほどで、簡単に利用できない南極や北極地域の氷雪や深い地下水を除くと、人間が実際に取水して利用できる淡水は、地球全体の水の0.02%程度しかありません。そうした水も汚染されていることがあるため、実際に使える水の量は、地球全体の0.01%だそうです。これは、もし地球のすべての水の量がふろおけ1杯分(200リットル)だとすると、20mlしかないということになります。ちょっと多めの目薬くらいです。
 日本が水を大量に輸入していると言ったら、みなさんは驚きますか。仮想水(バーチャルウォーター)という考え方では、食料などを輸入する際に、その生産に必要な水も輸入したことになると考えます。日本の主要穀物(大麦、小麦、大豆、トウモロコシ、コメ)と畜産物(牛肉、豚肉、鶏肉)についての仮想水総輸入量は年間約60兆リットル以上にのぼり、国内での灌漑に使う水の量を上回ります。日本人1人あたりで計算するとおよそ50万リットルで、仮想水輸入量は世界一と考えられるといいます。研究では、1キログラムを生産するのに必要な水は、小麦では2000リットル、コメでは3600リットル。一方、鶏肉では4500リットル、牛肉では2万700リットルにもなると推計されています。私たちが食べているものには、とんでもない量の水が必要なんだということがわかります。
 水資源というと、飲料水や炊事や洗濯に使う生活用水が思い浮かぶ人が多いと思いますが、実は世界の水資源取水量の約7割は農業用水として利用されており、工業用水は2割、生活用水は1割程度にしか過ぎません。昔、NHKスペシャルの水問題に関する番組で、上記のことをわかりやすく解説してくれていました。私が地理の授業で使用したので、20年以上前の話です。現在も水問題は人類の大きな課題ですが、解決に向けてどう進歩しているのでしょうか。
 日本は海水淡水化や排水・下水再利用など水インフラで優れた技術を持ち、世界の水不足問題の解決に大きく貢献できると期待されています。頑張ってもらいたいです。皆さん、今年の夏は、水不足が心配されます。水を大事にしましょう。※ちなみにタイトルの意味は「青は藍より出でて藍より青し」と同じです。