日誌

榎本校長のつぶやき

御武運を!GOOD LUCK!

 昨日は関東大会の壮行会がありました。選手たちに「リラックスして楽しんできてください。リラックスできれば実力を発揮できます」と伝えました。そして、最後は運を呼び込めるかどうかです。あだち充の漫画に「ナイン」という野球漫画がありますが、その中で監督とマネージャーの娘の次のような会話があります。
娘「甲子園行きなんて、大部分はツキでしょ」
監督「バカ者!その最後のツキを呼ぶのが、日頃の地道な努力の積み重ねなんじゃ」
娘「うわっ!重いセリフ」
私たちは、失敗したとき「運が悪かった」「ついてない」で片づけがちですが、「運」を味方につけるためには普段から努力を続けることが大切なんですね。
「成功している人の共通点は、全員が『自分には運があると思っている』ところです。運があると感じている人間は、根拠のない自信をもっているんです。根拠があれば自信なんて誰でももてますから。」と西田文郎(サンリオ会長)さんは言っています。
みなさんは、普段から運を味方につける努力をしていますか?『根拠のない自信』を持つとは、何があっても最後まで自分を信じるということですね。受験にも言えます。頑張ってください。

授業命の覚悟

    今日は、地震を想定した避難訓練がありますね。どこにいても落ち着いて行動できるように自分事として訓練に臨んでください。早いもので、あの東日本大震災も11年前のこととなりました。「天災は忘れたころにやってくる」という有名な言葉がありますが、いざという時の心構えと避難物資の準備を怠らないようにしましょう。私は、被災地の高校教師の言葉で忘れられないものがあります。それは、「『しっかり家で予習復習をしてきなさい』とは言えません。もはや『授業中心』ではありません。『授業命』の覚悟で私たちは教壇に立ちます。」というものです。コロナで当たり前のことが当たり前でなくなる経験をして、今まで当たり前と思っていたことに感謝する気持ちがもてたことと思いますが、天災でもそういう経験をします。自然災害の少ない群馬県に住んでいることに感謝し、充実した高校生活をおくってください。

将来使いません

   小学校教師を目指して教育実習中の娘の役に立つかもと思って、先日、『子供の「困った発言」に5秒で返す 教師の「切り返し」』という本を買いました。その中に「〇〇を勉強したってどうせ将来使いません」という発言がありました。みなさんなら、どう返しますか?
 「勉強というものは、いいものだ。代数や幾何の勉強が、学校を卒業してしまえば、もう何の役にも立たないものだと思っている人もあるようだが、大間違いだ。植物でも、動物でも、物理でも化学でも、時間のゆるす限り勉強しておかなければならん。日常の生活に直接役立たないような勉強こそ、将来、君たちの人格を完成させるのだ。何も自分の知識を誇る必要はない。覚えるということが大事なのではなくて、大事なのは、カルチベートされるということなんだ。カルチュアというのは、公式や単語をたくさん暗記していることではなくて、心を広くもつということなんだ。つまり、愛するということを知ることだ。学生時代に不勉強だった人は、社会に出てからも、必ずむごいエゴイストだ。学問なんて、覚えると同時に忘れてしまってもいいものなんだ。けれども、全部忘れてしまっても、その勉強の訓練の底にひとつかみの砂金が残っているものだ。これだ、これが貴いのだ。勉強しなければいかん。そうして、その学問を、生活に無理に役立てようとあせってはいかん。ゆったりと、真にカルチベートされた人間になれ!」          以上は、太宰治の言葉ですが、私は内容よりも、太宰治がこんなことを言ったんだということに驚きました。
勉強の意味や意義について述べた言葉は、他にもたくさんありますが、私にとって一番印象に残っていたものなので、少し長いですが紹介しました。

ガンバレ!実習生

    今日から教育実習が始まります。みなさんの先輩ですので、基本的に温かく、時には少し厳しく接してあげてください。よい先生になれるように。
 さて、私が教育実習をしたのは、今から37年も前ですが、2週間で指導案を10時間分書き、19時間授業をしました。指導案は、当時はB4一枚で手書きでした。「あなたの答案が真っ赤になって返ってくる〇〇ゼミ」のように添削していただきました。「よし、最終日の研究授業は、頑張ろう」と考え、毎日2~3時くらいまで教材研究をしました。そして、板書も説明もすべて覚えて研究授業に臨み、チャイムスタート・チャイムエンドで終え、心の中でガッツポーズをしました。ところが、当時としては珍しいビデオに撮ってもらっていた授業映像を見てみると…。「えっ何だこりゃ、しゃべり方が変、間が変、思っているより下を向いてる時間が長い」など、自負心が木っ端微塵となりました。この時のショックが、自分を第三者の目で観て改善する姿勢をもたせました。

 「実るほど 頭(こうべ)を垂れる 稲穂かな」という句があるように、できる人ほど謙虚であり「自分などまだまだ」という意識が強いものです。だから、停滞せず伸びるのです。自信は大事ですが、過剰にならないように、自分に不満をもって、いろいろなことに取り組んでください。不満があるから改善しようとします。実習生も生徒のみなさんも、伸び続けるために頑張ってください。

ごますり和尚

   先日、「ほめる」という話題が出てきて、ふと思い出したのが、アンパンマンに出てくるスリコギ坊主とごますり和尚です。スリコギ坊主が「そーれっ!それそれっ!ゴマすれゴマすれ」というかけ声とともにごますり和尚の頭の鉢でごまをすると、お世辞が次々とでてきて、みんながよろこびます。「ほめる、叱る」は教育の一大テーマで、書き出すとつぶやきでは終わらないので、「ほめる」話をいくつか紹介します。
①父親から「パパをほめて」と言われた6歳の女の子の答え…「やる気がないのにがんばっているところ」この深い洞察力恐るべし。
②女子から「かっこいいですね」とほめられた時の返事として、最も適切なものを答えなさい。模範解答「えーっ!全然そんなことないけど〇〇ちゃん(相手の名前)に言われたら超うれしい」
③1999年、60の企業が共同で出した連合広告…「ニッポンをほめよう」
④そごう 父の日キャンペーンのキャッチコピー…「父さんだって、ほめれば育つ」
⑤私はこれまで世界中のさまざまな大人物と会ってきたが、人にほめられて働くより叱られて働くほうがよい仕事ができるという人間には、まだ会ったことがない。
そう言えば、人をおだてて持ち上げたり、しきりに誉めるなどして良い気分にさせることで「よいしょする」という言葉がありましたが、死語になってしまったんですかね。