日誌

2022年12月の記事一覧

友人と同じ人を好きになっちゃいけない?

 今日12月9日は、夏目漱石の命日で漱石忌と呼ばれますが、文豪の命日として有名なものには、他に梶井基次郎の檸檬忌(3/24)、太宰治の桜桃忌(6/13)、芥川龍之介の河童忌(7/24)などがありますね。彼らの著作は、中・高校生のころに有名なものは読みましたが、今読むとまた違った感想をもつのでしょうね。

 ある先生の話です。高校生が『こころ』を読み、学ぶ意義は何か。この問いに、授業の冒頭では「友人と同じ人を好きになっちゃいけない」とシートに記した生徒は、協調学習(学び合い)を終えた後では、このように回答している。「負の感情が生じたとき、どうすれば一番よかったかを考える」「対照的な二人の感情にふれ、心情の変化を学び、今まで知らなかった自分、自分の感情、問い、存在に気付く」「自己を作る手助けとなる」

 様々な作家の作品を読み、文体や表現方法、言葉について学び、感じたことを学び合う。国語学習で大事なことですね。頭の中で考えたこと、思ったことが、すべてわかってしまう機械が発明されれば別ですが、少なくとも今は言葉に出さなければ自分の気持ちや考えは相手には、伝わりません。ただ、言葉にしても伝わるとは限りません。言外の言葉を読む、建前と本音、日本は高度なコミュニケーションを必要とする国です。また、素晴らしく多様な美しい言葉がある国です。言葉が時代によって変化していくのは、歴史の必然ですが、新しい言葉を使いつつも、美しい日本語を未来に残せるようにしたいです。

リメンバー!パール判事

 私もとりあえず「なんちゃって日本史教師」ですので、今日12月8日は「真珠湾奇襲攻撃によって太平洋戦争(大東亜戦争)が始まった日」ということでつぶやきたいと思います。ただ、日本は、アメリカに嵌められたとか、禁輸措置で日本を追い詰めたアメリカが悪いということを言いたいのでは、ありません。また、暗号電文の解読によって日本が真珠湾を攻めることも、宣戦布告があることもわかっていて、アメリカ国民の戦意高揚のために、ずるい日本人というイメージを演出して「リメンバーパールハーバー」を利用したということを強調したいわけでもありません。戦争は、結局きれいごとではありません。近現代の戦争で「人道的な」という言葉が使われるようになりましたが、東京大空襲も広島・長崎の原爆も「非人道的」と言わざるをえないものでした。戦後のWGIP(War Guilt Information Program)によって戦争への罪悪感を日本人は心に植えつけられました。つまり、洗脳されたわけです。戦後のアメリカの占領政策が、日本を再びアメリカの危険な敵にさせないようにするものであったことは、教科書にも書いてあります。今では、アメリカは日本の一番の友好国ですので、教科書に悪いことを書けば外交問題に発展するかもしれません。東京裁判が戦勝国による私刑であり、罪刑法定主義に反していて、「勝てば官軍」を体現していることは、明らかです。東京裁判で判事11名の中ただ一人日本の無罪を主張した唯一の国際法学者であるインドのパール判事は、その著書「パール判事の日本無罪論」によって理路整然と日本が裁かれること、ABC級戦犯の扱いについておかしいことを主張してくれています。固い内容になってしまいますので、このくらいにしておきますが、今、世界で起こっている国同士の紛争は、全て自国の国益を主張してのことです。国益には、古くは領土(付随する労働力)、そしてエネルギー資源、食料、現在は水の争奪が絡んでいます。日本も領土問題を、ロシア・中国・韓国との間に抱えています。

 皆さんは、多かれ少なかれ人付き合いに苦労していると思います。歴史を勉強するとは、価値観や考え方の異なる多様な人との付き合い方を学ぶことだと言ってもいいかもしれません。そして、それを基にして世界がうまくいく方法を考えることだと思います。歴史は暗記科目ではなく、歴史的事実を基に多様な価値観をもって議論し学び合う学問です。人名や事件名を覚えるのに汲々として、歴史の本質を学ばないことがないようにしたいものです。

Oh!マイ ブッダ!

 今日は、少しガックリきたことがありました。今朝、自宅のプリンタの黒インクがなくなって、ブログ通信の印刷ができなかったので、帰宅する時にケーズデンキで買って帰ったのですが、交換しようとしたら、前に使っていたプリンタのインクだと気付きました。黒が早くなくなることを考慮し、今回は大容量のものを2個買ってきたのでダメージは4倍でした。「あ~っ、バカだ~!何やってんだよ!」と思わず声をあげていました。もう開けてしまっているので返品もできません。「高い授業料を払ったな」と気持ちを切り替えることにしましたが、皆さんには、せっかく払ったお金が無駄になったことはありますか?高いお金を出して買ったもので後悔したことはありますか?すでに持っているものを買ってしまったことはありますか?高い授業料を払ったことがありますか?ミスと失敗の違いについて、ミスは挽回できるもの、失敗は取り返しがつかないもの、と言った人がいましたが、そう考えると失敗なんてほとんどないということになります。ミスを恐れてチャレンジできないという人が、外国人と比べて日本人は多いと言われますが、ミスしても「たいしたことじゃねぇよ」と高笑いし、見事挽回して「おおーっ!」と言われる人になりたいです。そうは言ってもミスしないに越したことはありません。ミスすれば、少なからず人に迷惑をかけることになりますので。徒然草の「高名の木登り」じゃありませんが、慣れによる油断が一番禁物で、「なぜ、こんなミスを?」というミスは、ミスはありえないと高をくくって注意しないことから生じています。(つい最近、笑ってしまうミスがありました) 必要以上にミスを恐れることはありませんが、細心の注意は怠らないようにしたいものです。

入試ってホントに・・・

 今日は「音の日」「姉の日」だそうですが、二日連続で「今日は何の日」に頼るのはやめておきます。ただ、「姉の日」はクリスマスのある風習に関係しているみたいで面白かったです。興味をもった人は調べてみてください。「音の日」に関係するのは、あの偉人ですね。そう、エ〇〇〇です。エノモトじゃありませんよ。最近は、アナログレコードが若い人に人気だそうで、プレーヤーも売れてるそうですね。針を落とすという構造や大きなレコードジャケットが新鮮なのでしょうかね。おっと、つい「今日は何の日」ネタに足を突っ込んでしまったので、抜いて話題を変えましょう。今、以前にブログで取り上げた「受験勉強で君は史上最高の自分になる」という本を買って、読みました。読むのが速い人なら2~3時間で読めると思うので、読むなら1年生のうちに読んでおいたほうがいいですよ。(別に著者から宣伝料はもらっていません) 内容について「そうだ!」と思うか「違う!」と思うかは、人それぞれだと思いますが、自分で自分の進路について深く考えるきっかけにはなるでしょう。内容について疑問に思ったら、何人かの先生に聞いてみてもいいと思います。先日の地区校長会と今日の県の校長会の中の委員会で、前期後期が一本化される令和6年度の高校入試について情報交換がされました。高校入試も大学入試も本質は一緒です。皆さんはどんな方式の入試がいいですか?公平性?総合力?一芸(特色)?日本の入試は世界一公平だと言われているそうですが、それは調査書が参考程度で筆記試験の点がすべてな場合ですね。そこに色々な推薦制度が入ってくると、途端に合格基準が全体として曖昧になってきます。大学は勉強するところだから、テストの点だけで合否を決めてほしいと思いますか?それとも多様な学生がいたほうが学び合いになるから、色々な方式で試験をして違う判定基準で合否を決めたほうがいいと思いますか?今は、昔に比べて非常に入試が複雑になって、同じ大学の学部を何度も受験できるようになった反面、受験料もたくさんかかるようになりました。大学も経営がかかっているので必死ですが、自分が本当に行きたいと思える大学かどうか、よくよく調べて決めましょう。ところで、「入試ってホントに・・・」の「・・・」には、どんな言葉が思い浮かびましたか?

アルバムの日

 12月5日は、フエルアルバムで有名なナカバヤシ株式会社が制定したアルバムの日だそうです。(開き直って、今日は何の日に頼ることにしました)「いつか時間が出来たら」「いつか子どもが大きくなったら」「いつか、いつか…」と後回しにされることなくアルバムづくりをしてもらいたいとの願いを込めて、12月はその年の思い出をアルバムにまとめてほしいとし、その5日(いつか)を記念日としたそうです。今は、デジタル全盛なので、ほとんどは、スマホで撮って保存するだけなのでしょうか。たくさんあると整理が大変ですよね。みんなで写真を見るときも、TVやプロジェクターなどに繋いで見ているのかと思います。私は外付けHDDの中に年毎にフォルダを作って写真と動画を保存しています。かなりの量になっていますが、とりあえず整理はできています。ただ、もう何年も印刷した紙のアルバムは作成していません。最後に作成したのが子どもの成人祝いに、20年分の写真を20ページで一冊にまとめたものです。そうしたアルバムを作るキットを利用して、時間はかかりましたが、20年を振り返ることができて感慨深いものがありました。子どものアルバムは、最初は薄かったものが、「フエルアルバム」という名前のとおり、ページを足して厚くなっていきます。紙のアルバムは、すぐ見られるところがいいところで、また、手触りや色褪せで年代を感じることができてデジタルにはない良さがあると思います。ユーミンの作品に「悲しいことがあると 開く皮の表紙」で始まる『卒業写真』という名曲がありますが、皆さんが卒業アルバムを開く時は何を思うのでしょうか。