日誌

榎本校長のつぶやき

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 期末考査中は、ブログ通信の発行を控えていたら、また2号同時に出すことになってしまいました。前よりも1話が長くなりがちで、1号に5話入れるつもりが、イラストも入れるようになったら3話の号が出てきてしまいました。内容を削って短くする努力はしているんですが、なかなか短くなりません。文字だけで長いと読む気がなくなるだろうなぁと思って、イラストを入れるようにしたら余計時間がかかるようになって、どうしようかと今悩んでいるところです。毎日、何かしらその日に関連ある話題で書いて教育的にまとめることが、きつくなってきたので、とにかく無理しないように書けることを書こうと思い始めました。
 それはそうと、イラストを私が描いていることを生徒が信じないということをS先生から聞きました。私は、高校生の頃からイラストや似顔絵、色紙やTシャツのデザインやポスターなどを多く手がけてきました。太東では女子テニス部の生徒の卒業記念に似顔絵やイラスト入りの色紙や写真と組み合わせたイラストを作りました。アンパンマンのキャラクターをテニス仕様にしました。(生徒の顔は肖像権があるので隠してあります。)
シティハンターのパロディマンガは選挙も近いし、おまけで載せました。大昔に日本史のレジュメに載せたものです。

雨雨ふれふれ♪

 早いもので、令和4年も半分が過ぎ、7月となりました。皆さんは、睦月から師走まで旧暦の月の呼び方を古典で学習していると思いますが、わかりやすいものもあれば、現在の感覚では昔と季節のずれを考慮しても理解し難いものもありますね。よく耳にするものは、弥生・皐月・師走でしょうか。
 旧暦の7月は、文月(ふづき、ふみづき)と呼ばれますが、書道の上達を祈って、短冊に歌や願い事などを書く、七夕の行事にちなんだ呼び方だという説があります。ほかには、収穫が近づくにつれて稲穂が膨らむことから「穂含月(ほふみづき)」「含月(ふくむづき)」が転じて「文月(ふづき)」になったという説、稲穂の膨らみが見られる月であることから「穂見月(ほみづき)」が転じたという説もあります。今年は、梅雨期間が短かったことから西日本では、ダムの貯水率が非常に低く、水不足で稲の発育に悪影響が出そうだと心配されています。以前の「雨にぬれても」のブログで「農業者にすれば、想定外も実は想定内。雨が降り続いても彼らは案外明るい。明るくあきらめている。」と書きましたが、今回は、その逆となります。体育祭の時とは逆に、てるてる坊主を逆さにつるそうかと思います。
 私は日本史が専門でしたので、旧暦の月の中では「神無月」が好みです。10月に出雲に全国から神様が集まります。ですから出雲では「神在月」といい、その他のところでは「神無月」となるそうです。ただ、全部の神様が集結すると困るからなのか、留守番の神様もいるようで、恵比須様や、金比羅様、道祖神、かまどの神様などは出かけないみたいですね。それで、集まった神様は何をするかというと、出雲大社で「神議り(かみはかり)」という議論をし、我が国や私たちの繁栄や安寧、それに縁結びや五穀豊穣など、とてもありがたいことを決められるそうです。これは絶対神がすべての権限を有している一神教では考えられないことですね。縁結びも神議りで決められるみたいなので、9月の終わりに、よくお願いしておいたほうがいいかもしれませんよ。

知識・技能+勇気

 昨日は、先生方が救急救命講習で、AEDの使い方を研修しました。セミナーハウスの2階の和室2部屋に分かれて行いました。もう何回も受けている講習ですが、1年に1回なので忘れていることや新たな気付きがあります。私が感心したのは、先生方から講師の方にたくさん質問が出たことです。アクティブラーニングを先生方自身が体現できているなと思いました。ただ、アクティブラーニングは、特別なことではありません。教科書を読むという行為でも、漫然と読むのではなく、わからないところや疑問に思ったところをチェックしながら読むだけでアクティブラーニングになります。それは先生の説明を聞くときも一緒です。ただ、受動的にやらさられているだけの学習活動を、意識を変えるだけで思考力が高められる活動になります。
 AEDの研修をしていて、いつも思うことは、学んだ知識・技能を生かすためには勇気が必要だということです。心肺停止の人を目の前にしたときに、「自分がやって、大丈夫だろうか」と不安に思って躊躇してしまうのが普通ではないでしょうか。ただ、学校内では、先生方が協力して生徒を助けるために動いてくれるので、心配はいらないと思います。問題は、学校外で起こった時です。周りに協力してくれる人を見つけて、一人で重荷を背負わないようにすることも大切です。人の命がかかった場面に遭遇することは、なかなかありません。その少ない場面のために、知識・技能を身に付け、心構えをしておくことが大事だと思いました。改めて、救急救命医療に携わっているお医者さんたちは、すごいなと思います。

もう、しょーがない!

 連日、猛暑日が続いていますが、3階のエアコンの調子が悪いようで1年次生には、申し訳ないと思います。私が教壇に立っていた頃は、まだ教室にはエアコンはなく、39度の教室で意識朦朧として授業をしたこともありました。私は汗っかきだったので、太東でも夏場は1日3回着替えていました。そんな思い出を書きつつ、一番勉強がはかどる室温は何度だろうという疑問がわいたので、絶対そういう研究があるだろうと思って調べました。
 室温は22~25℃が作業や勉強には最適だそうです。これは夏場ですかね。電気代の節約を目的とした省エネ推奨温度は28度とされていますが、室温と作業効率を調べる研究では、気温が25度以上になると、1度上がるごとにパフォーマンスが2%下がるという報告もあります。WHO(世界保健機関)は2018年11月に「冬場の室温は、18度以上にするべき」と強く勧告したそうですが、寒さは脳神経の質そのものを低下させ、自律神経の異常や集中力の低下を招くことが近年の研究で明らかになっているみたいです。18℃前後の室温で、脳にある温度調整機能が活発に働き、感覚や思考が鋭敏になるそうです。
 脳はコンピュータと一緒で活発に働けば発熱します。暑くなると、体温調節のために自律神経が酷使されるため、脳の温度が上がりやすくなります。さらに、コロナ禍の今は、マスクの中で温まった湿気の多い空気を吸ってしまうので、脳に熱がこもったまま冷えにくくなります。以前より脳がオーバーヒートを起こしやすい環境にあります。また、悩みや不安による精神的なストレスや、過労や肉体疲労による身体的なストレスが増すと、自律神経中枢の負荷が大きくなることから、脳が発熱しやすくなるそうです。脳が体をコントロールしているので、脳がオーバーヒートすれば、頭痛や発熱、だるさ、めまいなど、体に不調が表れ、集中力及びパフォーマンスが低下します。
 「頭寒足熱」という言葉があるとおり、受験勉強では室温・湿度を適切に保ち、換気をして酸素を取り入れることが脳にとって大事です。3年次生の皆さん、環境をしっかり整えて、夏冬を乗り切ってください。

ここは今から倫理です。

 昨日、公民部会で「トロッコ問題」が話題に出ました。トロッコ問題とは、人の命の数や重みをどう判断するか、という倫理的なジレンマを扱う思考実験です。具体的には、暴走したトロッコの先に5人いて、ポイントを切り替えるとポイント先の1人が犠牲になり、5人は助かります。あなたならどうしますか?という問題です。選択する人と人数には、様々なパターンがあり、命の質と量に対する考えが問われます。この解答に全員を助ける方法が出てきて、ツィッターで話題となりユーチューブでも動画が公開されています。これは本来の問題の趣旨からそれるという批判もありますが、二者択一でなく第三の解決方法を考えられるなら、そのほうがよいのではと思います。社会に出れば、学校のテストのような正解はなく、その時得られる最良の納得解を探さなければなりません。「倫理」という科目は昔は必修でしたが、今は選択で、しかも履修できる学校は限られています。「倫理」は高校生に学習してほしい科目です。キャリア教育が進路指導とは違うものとして導入されたのは、「生き方、在り方」について考えることがまず大事だからです。「私は何者なのか」「この世界は何なのか」などの答えの出ない問いについて考えることは、決して無駄なことではありません。尾崎豊は「自分の存在が何なのかさえ解らず震えている15の夜」と歌いましたが、多感な中高生の頃は、一度は考えることではないでしょうか。多くの先人の様々な考えに触れ、悩み、深く考えを巡らせることは、心の栄養となります。
『ここは今から倫理です。』というマンガも出ています。倫理に興味をもったら読んでみてください。

氷は水より出でて水よりも寒し

 昨日は、梅雨明けの発表があり、思わず「え~っ!」と声をあげてしまいました。7月に「戻り梅雨」もあるかもしれませんが、過去最短の梅雨期間でした。これから猛暑が続くことが予想されますが、みなさんも体調管理をしっかりしましょう。
 日本は、「湯水のごとく使う」という表現があるとおり、水資源が豊かで諸外国に比べて大変恵まれていると言えます。四季がはっきりしていて感性豊かで表現の多彩な日本ならではの特徴として、雨の呼び方は、400種類以上もあると言われています。普段よく耳にするものだけでも、春雨、菜種梅雨、五月雨、秋雨、時雨、氷雨などがあります。時期ではなく雨の降り方によっても呼び名がたくさんありますね。驟雨(にわか雨)、雷雨、霧雨、白雨(夕立)、土砂降り、天気雨、通り雨、大雨、小雨、豪雨、御湿りなどは、よく使われるものではないでしょうか。個人的には、天泣(雲がないのに降る雨)が好きです。そんな風情のある雨も、降り方によって洪水などの災害を起こし、作物の生育に大きな影響を与えます。今年は雨不足で作物に与える影響が心配されますね。
 さて、日本では豊かな水ですが、地球上に存在する水のうち、97.5%は「海水」であり、人間が利用できる「淡水」は地球上の水の総量のたった2.5%ほどで、簡単に利用できない南極や北極地域の氷雪や深い地下水を除くと、人間が実際に取水して利用できる淡水は、地球全体の水の0.02%程度しかありません。そうした水も汚染されていることがあるため、実際に使える水の量は、地球全体の0.01%だそうです。これは、もし地球のすべての水の量がふろおけ1杯分(200リットル)だとすると、20mlしかないということになります。ちょっと多めの目薬くらいです。
 日本が水を大量に輸入していると言ったら、みなさんは驚きますか。仮想水(バーチャルウォーター)という考え方では、食料などを輸入する際に、その生産に必要な水も輸入したことになると考えます。日本の主要穀物(大麦、小麦、大豆、トウモロコシ、コメ)と畜産物(牛肉、豚肉、鶏肉)についての仮想水総輸入量は年間約60兆リットル以上にのぼり、国内での灌漑に使う水の量を上回ります。日本人1人あたりで計算するとおよそ50万リットルで、仮想水輸入量は世界一と考えられるといいます。研究では、1キログラムを生産するのに必要な水は、小麦では2000リットル、コメでは3600リットル。一方、鶏肉では4500リットル、牛肉では2万700リットルにもなると推計されています。私たちが食べているものには、とんでもない量の水が必要なんだということがわかります。
 水資源というと、飲料水や炊事や洗濯に使う生活用水が思い浮かぶ人が多いと思いますが、実は世界の水資源取水量の約7割は農業用水として利用されており、工業用水は2割、生活用水は1割程度にしか過ぎません。昔、NHKスペシャルの水問題に関する番組で、上記のことをわかりやすく解説してくれていました。私が地理の授業で使用したので、20年以上前の話です。現在も水問題は人類の大きな課題ですが、解決に向けてどう進歩しているのでしょうか。
 日本は海水淡水化や排水・下水再利用など水インフラで優れた技術を持ち、世界の水不足問題の解決に大きく貢献できると期待されています。頑張ってもらいたいです。皆さん、今年の夏は、水不足が心配されます。水を大事にしましょう。※ちなみにタイトルの意味は「青は藍より出でて藍より青し」と同じです。

ウルトラキャリア

 先日、「シン・ウルトラマン」を観てきました。ウルトラマンに代表される特撮巨大ヒーロー物と仮面ライダーに代表される等身大ヒーロー物全盛期に子ども時代を過ごした者としては、どのようにリニューアルされているか興味がありました。邪道かもしれませんが、私は映画を観る前に口コミをチェックし、どのように感じている人がいるのか、評価しているのかを頭に入れます。そして、映画を観ながら、それらの意見や感想を照合して、自分の心の中で、同意したり反論したりします。映画は、自分が面白ければ、それでいいのですが、多様な考え方や感じ方を知ることで勉強になります。「対話的で深い学び」になっているかもしれません。(大袈裟)
 単純な勧善懲悪ものではなく、現在の世界情勢とも絡めて考えさせられるものになっていましたが、やはり本来の作品を知っているかどうかで楽しみ方も変わってしまう可能性は否定できませんでした。(知っているから面白いと感じるわけではありません。がっかりすることもあります) 私は、ウルトラマンに日本と契約して自衛隊所属になってもらって他国からの侵略から守ってもらうストーリーだとどうなるかなと思います。(同人誌で発表レベルですかね)
 ウルトラマンは「光のエネルギー」、仮面ライダーは「風力エネルギー」、アトムは「原子力エネルギー」のヒーローです。50~60年前に、日本は環境問題をテーマにしたヒーローを生み出していたんです。なんて先進的なのでしょう。世界に誇るべきです。
 子どもの頃には、大抵ヒーローごっこ遊びというのをやりますが、仮面ライダーの「ライダーキック」の真似をして高いところから飛び降りて怪我をする子どもが増え社会問題になりました。番組サイドは、どうしたと思いますか?異例なことにライダーが番組最後に注意喚起をしました。「ライダーキックは仮面ライダーだからできるんだ。よい子のみんなは危険だから真似してはいけないよ」と。
 子どもですから、「ウルトラマンになりたい」と思う子も多かったです。今もウルトラマンや仮面ライダーシリーズは続いていますから、少なからずいることでしょう。どこで読んだか忘れましたが、キャリア教育の精神に通じる一節を思い出しました。
「ウルトラマンになりたい」という子どもを笑ってはいけない。そんなことは無理だと考えるのではなく、どうしたらできるかということを考えよう。大切なのは、なぜそうなりたいと思ったのかである。(この子どもは警察官になった) ウルトラマンには、手から水を放出して火を消すシーンがありますが、消防士になった子もいるかもしれません。キャリア教育は、自らの生き方を考えられるようにする教育です。最終的にどんなことで人の役に立ちたいのかが、進路決定の大事な要素です。そのきっかけとなることは、みなさんの場合、何でしょうか。

スッキリ!

 掃除の話が2日続きましたが、今日は書き残した「整理整頓」の話をしようと思います。教室を見て回った時、生徒の皆さんのロッカーの中が整頓されているかどうかも見ました。皆さんの自宅の部屋は、「整理整頓」されていますか。「整理整頓」すると、どんないいことがあるのでしょう。
「整理」とは「いるものといらないものを分け、いらないものを捨てる」ことです。
「整頓」とは、「必要なものをいつでも誰でも取り出せるよう、秩序だてて配置すること」です。工場などで「整理整頓」という標語が掲示されているところもありますが、私の実家は鉄工場で、父は「どこに何があるかわかっているから、目をつぶっても必要なものは取って来られる」と言っていました。
 今から10年以上前に『断捨離』ブームがありました。「捨てるものと残すものは、心がときめくかどうかで決める」という言葉が印象に残っています。ただ、日本には世界でも称賛された「もったいない」思想がありますので、なかなか捨てられない人も多いようです。断捨離とは、下記のように不要な物を断ち切り、物への執着心をなくすことで、身軽で快適な生活や人生を手に入れようとする考え方のことです。断捨離はヨーガの思想だそうで、商標登録もされています。
断行(だんぎょう):入ってくる不要な物を断つ
捨行(しゃぎょう):家にずっとある不要な物を捨てる
離行(りぎょう):物への執着心をなくす
 皆さんは、何か購入する時、「本当にこれは使う(着る)だろうか」と心の中で自問していますか。私は、本当に欲しいと思えば買うし、迷ったら何日か待って、欲しい気持ちが残っていれば買います。それでも、何回か着ただけのシャツやネクタイがあります。今は、本当に服の質がよくなって安くなったため、気軽に買えてしまうので、タンスの肥やしも増える一方なのではないでしょうか。私は、1年着なかったものは捨てるようにしています。本は、メモしながら読んでいるので、手元に残しておきたいと思った本以外は、売るか学校の図書館に寄付しています。仕事でファイルしてある書類も私の感覚では7~8割捨てても大丈夫です。実際、捨ててきましたが、その時の判断基準は、今後必要となると予測される情報が記載されているかどうかです。
 「足るを知る(者は富む)」という言葉があります。古代中国の思想家、老子の言葉ですが、「何事に対しても、“満足する”という意識を持つことで、精神的に豊かになり、幸せな気持ちで生きていける」という意味です。物質欲には限りがなく、執着心を捨てることで楽になります。この言葉には、後に続く言葉がありますので、興味をもったら調べてみてください。
 『断捨離』は一つの価値観なので、これが正しいというわけではありません。ただ「整理整頓」は、勉強でも仕事でも何かしようとする時に大事なことだと考えます。身の回りを整理整頓し、予習で仕分けを、復習で整頓することで理解が進みます。
 皆さんは、なぜ、「わかる」を「分かる」と書くのかわかりますか?情報は、事前に整理されていれば、その構造(意味)を判定することが容易になります。そして、この整理とは、たいてい、「分ける」ことから始まります。つまり、「分ける」は「分かりやすい」の原点なのです。認知心理学では「分かる」とは、一次記憶域の情報が「解釈」「一般化」「抽象化」という過程を経て、二次記憶域に移動することとしています。

 身の回りと頭の中の「整理整頓」をして、効率的な勉強をし、志望校合格を勝ち取ってください。

トイレの神様

 昨日に引き続き、掃除の話になります。昨日はA棟とC棟のトイレを中心に見て回りました。トイレも40周年なので、なかなか年季が入っていて掃除も大変だとは思いますが、思っていたよりずっと綺麗でした。先生方の御指導と生徒の皆さんのお陰ですね、ありがとうございます。ただ、細かく見ると「ここを、もうちょっと…」というところもありますので、綺麗にする方法を調べて1日少しずつ綺麗にしていってもらえればと思います。

 「トイレには それはそれはキレイな女神様がいるんやで だから毎日キレイにしたら 女神様みたいにべっぴんさんになれるんやで」これは、2010年(平成22年)にヒットした植村花菜さんの「トイレの神様」の歌詞の一部で、植村さんのおばあさんのセリフです。べっぴんは「別嬪」と書き、京ことばで「別の品物」「特別によい品物」を意味する「別品」に由来するとされ、品物だけを指す言葉でした。その後、優れた人物にも使われるようになり、女性に限らず、男性にも用いられたそうです。現在は、女性の容姿のみを指す言葉で通用しています。

 日本は「八百万(やおよろず)の神」様がいる国で、いたるところに神様がおり、普通は忌み嫌うような「貧乏」「疫病」「死」ですらも神様としています。(「貧乏神」「疫病神」「死神」は、なぜ、いるのでしょうか。考えてみてください。)ですから、トイレに神様がいても不思議でも何でもありません。烏枢沙摩明王(うすさまみょうおう)が、その神と言われ、烈火で不浄を浄化し清浄と化す力をもつとされ、心の浄化のみならず、日常のあらゆる不浄を焼き払い清める功徳があるとされています。そのため、運気や金運上昇の御利益があるとされています。ですから、トイレをきれいに掃除すると、神様がたくさんの功徳を授けてくださると考えられるようになりました。 また、トイレ掃除は心の掃除にもつながっています。人が嫌がるトイレ掃除を進んですると、心も浄化され清らかな気が流れるので、トイレをきれいにするほど運気が上がり、金運も上昇するというわけです。最初から御利益を求めてトイレ掃除をするのは、不純だと思う人もいるかもしれませんが、動機はどうあれ、まず、やることが大切だと思います。トイレだけでなく、全ての場所に神様がいるはずなので、同じ気持ちで掃除してください。

夜の校舎 窓ガラス拭いてまわった♪

 昨日は、5時から1時間ほどかけてB棟の教室とトイレの清掃の様子を教頭先生と一緒に見て回りました。すべての教室が、机とイスがきれいに並び、黒板もきれいで感動しました。先生方の指導と生徒の皆さんの取組に感謝します。また、公仕の方および太東の美化に日頃から個人的に尽力していただいている先生方に感謝します。教育書に「子どもの心は見ているものに染まる(落ち着いた教室をつくりたいなら、まずは掃除を徹底的にする) 」ということが書いてあります。これは、誰でもそうだと思いますが、汚いトイレときれいなトイレのどちらを使用したいかと問われれば、「きれいなトイレ」と答えることでしょう。きれいな教室と汚い教室のどちらで勉強したいかと問われれば、同じ答えが返ってくることでしょう。教室の中も、ロッカーの中も、そして頭の中も整理整頓して勉強の効果を高めてください。
 生徒指導で『割れ窓理論』というものがあります。「ブロークンウィンドウ理論」とも呼ばれている環境犯罪学の理論です。割られた窓がそのままに放置されていると、誰も気にしていないから良いだろうと、窓を割ることへの心理的な抵抗感や罪悪感が薄れ、他の窓も割られるようになり、環境が悪化し、やがては地域で犯罪が多発するようになるというものです。これは、教室の中にゴミが散乱していれば、ゴミを捨てることへの抵抗や罪悪感がなくなってくることと同じです。道路の植え込みに捨てられているゴミが多いのは、「みんなが捨てているから、いいだろ」という意識になっているからでしょう。メジャーリーグで活躍している大谷翔平選手は「ゴミを拾うことは運を拾うこと」と言っています。みなさんも運を拾ってください。
 最後に、教室の窓を一枚ずつピカピカにしてみてください。新しい景色が見えてくると思います。みんなの力でみんなのために太東をきれいにしましょう。

混ぜるな危険!

 昨日は、化学の実験の授業を見て、生徒が楽しそうに集中してやっていたのが印象的でした。ただ、実験は準備と後片付けが大変なので、小・中・高校で昔より減っているのではないかと思います。逆に塾でやっているところもあるようですね。マンガやドラマの中では化学実験中に爆発するなんていうことがありますが、現実にはほとんどありえないですよね。
 そんな化学ですが、身近なところで役に立っていることはすぐにわかります。洗剤や漂白剤や農薬などはその典型例ですね。今、「混ぜるな危険」と書いてあるお風呂用洗剤やカビ取り洗剤などがあるのは、昔、塩素タイプと酸性タイプの洗剤を混ぜてしまい有毒な塩素ガスが発生するという事故があったためです。化学の知識があれば、下手に混ぜたりしないですよね。市販されているものとは別にヘロインや覚醒剤など、人間の体に影響を及ぼす化学物質はたくさんあります。「毒にも薬にもならない」という言葉がありますが、正しい容量なら薬になるが、多量に摂取すれば死に至るものもあります。
 水素と酸素の化学反応で発電し、モーターを回すことで走る仕組みの自動車は「燃料電池自動車(FCV)」と呼ばれていて、二酸化炭素を出しません。水素と酸素の反応を利用して走る水素自動車もそうです。本来なら冷蔵庫の2倍以上の電気を消費する電気自動車より、こちらを国は補助して国策として進めてほしいところろですが、特定のメーカーを利することになるからダメなんでしょうか。
 爆薬のダイナマイトは、ノーベル賞を創設したアルフレッド=ノーベルによって発明されましたが、正しく使えば土木工事に役立ち、間違って使われれば大量殺戮兵器になります。原子爆弾にせよ、生物化学兵器にせよ、化学の進歩は戦争の進歩?も意味しています。
化学だけでなく、科学全般の進歩は、常に軍事と医学の進歩と結びついています。その結果、人間の精神に作用する薬や生物兵器、人類を何回も絶滅させられるだけの核兵器が存在する世界となりました。文理を問わず、考えてほしい問題です。

カッコいい?

 若かりし頃に観た映画『トップガン』と、30年以上経って先日観た『トップガン マーヴェリック』。トム=クルーズは年取っても相変わらずカッコいいなぁと思いました。戦闘機のアクションもすごかったです。ただ、フィクションとして観ている分には娯楽作品ですが、現実だと思えばそうも言っていられません。
 子どもの頃、戦車や戦闘機、戦艦などのプラモデルをよく作りましたが、そうした兵器を「カッコいい!」と思ってしまう自分と、「しょせん人殺しの機械」と思う自分がいます。また、カズレーザーの自衛隊愛がわかる自衛隊のいいPRになっている番組を観て、同じく「カッコいい!」「自衛隊の皆さん、感謝します」と思ってしまいます。

 今回の映画では、敵国のウラン濃縮施設を攻撃するアメリカに正義があるわけですが、『勝てば官軍』という言葉があるとおり、歴史を勉強すると何が正しいのかわからなくなってしまうことがあります。日本が負けた太平洋戦争もその中の一つです。 何で読んだか忘れましたが、外務省では「外国と交渉するときは相手を宇宙人だと思ってやれ」と助言するそうです。 5.15事件で暗殺された犬養首相が海軍青年将校に「話せばわかる」と言い、「問答無用」と撃たれたという有名な話がありますが、 「話せばわかる」のは価値観の同じ人間同士のことだと考えます。例えば「人を殺してもよい」と考えている人間と、「人を殺してはいけない」と考えている人間がわかり合えるのでしょうか。歩み寄れることはあっても、本当にわかり合えるとは思えません。現在のウクライナ紛争で瓦礫と化した町と兵器を毎日ニユースで見ていて、そう思います。
 現在、今のままでは日本を守れないと考え、防衛費を大幅に増額する方向に動いていますが、 憲法9条の解釈から導かれる「自衛のための必要最小限度の戦力」とは、極端なことを言えば、世界一の戦力になります。2位だと1位の国にやられてしまうのですから。お互いを信用できれば、軍縮ができるはずですが、様々な障害があり、その難しさは歴史が証明しています。先日、3年生は笑下村塾の人による主権者教育を受けましたが、投票の前に政治家の政策の是非を判断するためには、歴史を勉強する必要があります。文型理型にかかわらず、歴史をしっかり勉強してもらいたいと思います。

よい授業って?

 1学期中に全ての先生の授業を見せていただく予定ですが、昨日は3人の先生方の授業を見ました。そのうち2人は教育実習生でした。2人とも準備をしっかりして説明と生徒の学習活動を交え、明るく堂々と授業をしていました。生徒のみなさんの授業態度もとてもよかったです。太東の卒業生としてよい先生になってもらえればうれしいですね。
 こんな話を思い出しました。ある学校での2人の教育実習生の話です。1人の実習生は、準備万端で研究授業に臨みましたが、あがってしまって笑顔もなく自信なさげに授業をしてしまいました。もう1人は、準備が十分にできなかったため、開き直って態度だけでも明るく堂々と授業をしようと心がけてやりました。結果、授業後のアンケートで生徒の評価が高かったのは、後者の先生だったのです。いかに態度が、相手の信頼感に影響を与えるかがわかります。
〇「スピーチは三日もたてば、話の90%は忘れてしまう。聞き手が覚えているのはスピーチしている人の態度や迫力、雰囲気などだ。」
〇「僕、バンドをやってるんで、月に一度はライブで歌ってます。ステージにいるとよくわかるんですよ。上手な演奏をしたからといって盛り上がるわけではないことが。お客さんと一緒にライブを作っていく感じにしないと絶対に盛り上がりません。店をやっていても同じです。お客さんを見て、みんなで一体感を出すにはどうすればいいか。そこが大事です。」猪俣剛聡(もつ焼き屋うっちゃん店長)
 授業は、生徒と一緒に作るライブであり、生徒が参加して盛り上がるようにしないとおもしろい授業にはなりません。この場合の盛り上がるとは、お笑いライブのようなことを言っているのではなく、授業内容に興味をもって、学習活動をおもしろく感じて主体的に参加しているかです。
 生徒のみなさんは、よい授業とはどんな授業だと思いますか?「受験に役立つ」という回答以外で。

雨にぬれても

 昨日は、あいにく「雨のマナーアップ運動となりました」。おかげで雨の日の皆さんの登校の様子を知ることができました。PTA会長に「あいさつが、よくできますね」とお褒めの言葉をいただき、うれしく思いました。登校時の西側道路の交通量が思っていたより多く、車での送迎が大変多いことを知りました。また、昨日に限りませんが、雨の中を傘もささずレインコートも着ないで登校する生徒がいることが理解不能です。新国劇「月形半平太 」の中で、主人公が傘を差し掛ける舞妓に言う有名なせりふに「春雨じゃ濡れて行こう」があります。小雨の中を傘なしで歩く時の気どった言葉として使われますが、生徒が傘をささないのは、そんな理由じゃないんでしょうね。
 タイトルの「雨にぬれても」は、映画『明日に向かって撃て』の挿入歌です。作曲者のB. J. トーマスは「雨にぬれても(Raindrops keep fallin’ on my head)」について、こう語っています――「これは実際のところ自由についての歌なんだ。雨の歌ではない。雨は誰にでも降って来る。でもあなたが自由である限り、すべてはOKなんだ」。
 日本は、雨が多く自然災害も多いですが、世界には全く雨が降らないところもあります。日本人は「水と安全」は無料(ただ)と思っていると外国人から言われてきましたが、日本が世界に誇れるところですね。「恵みの雨」「凶作の雨」と人間のとらえ方によって同じ自然現象が180度変わります。
以下に雨について、集めた言葉をいくつか紹介します。みなさんは、どう考えますか?
〇農業者にすれば、想定外も実は想定内。雨が降り続いても彼らは案外明るい。明るくあきらめている。
〇一年を通して晴れの日と雨の日を数えてみれば、晴れの日のほうが多いことに気づくはずだ。オウィディウス(古代ローマの詩人)
〇「雨と晴れは必ずやってくる。大切な事はその両方を幸運だと捉える心構えだ」孫正義
〇雨の運動会で思ったことは、マイナスの出来事によって、みんなが大きな感動をもらえたということ。マイナスだと思っていることは、実は豊かなプラスをもっているんだ。この気持ちをセリフにしてみようとある芝居の中でおばあさんに「悪いことにはきっと、いいことがくっついてくるんだよ」と書きました。山田太一(脚本家) 
〇「雨が降ってうっとうしい。これは何のチャンスでしょう?」困ったことを楽しく盛り上がりながら解決していくのが人生なんです。
〇「雨が降らなければ、虹は出ない」(ノーレイン・ノーレインボー)ハワイの人がよく使う言葉。

ドラマ「水戸黄門」の主題歌にも似たような歌詞がありましたね。「涙の後には虹もで~る」♪

音楽マンガの表現力

 一昨日の音楽の話題を受けて、今日は音楽をテーマとしたマンガについて書きます。大きな字では書けませんが、私はマンガ喫茶並のコミックを所蔵しています。以前はデータベースを作っていましたが、途中でやめてしまったので今は何冊あるか自分でも把握できていません。こんなことを書くと、校長はマンガばっかり読んでるのかと軽蔑されそうなので弁解しておきますが、マンガより普通の本をたくさん読んでいますので誤解なさらぬように。
 私が初めて音楽をテーマにしたマンガを読んだのは高校生の時で、今から40年以上前になります。森脇真末味著『緑茶夢』『おんなのこ物語』はロックバンドの人間模様を描いた作品です。音楽をどのようにマンガで表現するのか、どれだけ聞こえないはずの音楽が、画面から聞こえてくるのか。音楽マンガの醍醐味はここにあると思います。ロックバンドを描いた傑作には、他にハロルド作石著『BECK』がありますね。ピアノをテーマにした作品は多く、新川直司著『四月は君の嘘』や一色まこと著『ピアノの森』さそうあきら著『神童』などがあります。『四月は君の嘘』は泣けます。オーケストラとピアノの合体版が、大ヒットした二ノ宮知子著『のだめカンタービレ』、オーケストラがテーマで高校の部活動を描いたのが阿久井真著『青のオーケストラ』、プロオケの指揮者を描いたのがさそうあきら著『マエストロ』です。読んでいるだけでクラシックの曲や楽器に詳しくなりますよ。
高校の部活動を描いたものに武田綾乃著『響け!ユーフォニアム』(吹奏楽)、アミュー著『この音とまれ』(箏曲部)があります。このほか、ジャズのサックス奏者を描いた細野不二彦著『BLOW UP』、津軽三味線をテーマにした羅川真里茂著『ましろの音』など多彩なマンガがあります。
 日本のマンガは、間違いなく世界一だと思いますが、それは絵のきれいさやキャラクターやストーリーが個性的なことだけでなく、日本独自の表現、つまり心理や感情や音を絵や記号で表しているところです。その進化には目を見張るものがあります。私が紹介したもの以外にも音楽関係のマンガはたくさんあります。ぜひ、興味をもったものを試しに読んで、マンガ表現について考えてみてください。

とこしえに 栄光あれ 一太郎

 みなさんは、ワープロソフトは何を使っていますか?ワード?若い人は、ワードなんでしょうね。先日、ついに日本語ワープロソフトとしてマイクロソフト(以降MS)に対抗してきた一太郎が、教育現場から駆逐されてしまうことになったことを知らされました。(T_T)
 今から30年ほど前、ウィンドウズがOSとして席巻し始めたころ、ワープロと表計算ソフトは、パソコンを購入する時にセットになっていて選択できるようになっているものが多かったのです。一つはワードとエクセル、もう一つは一太郎とロータス123(ワンツースリー)です。ウィンドウズ95が世界標準となり、MSの圧倒的優位さ(抱き合わせ販売問題)から、一太郎とロータス123は駆逐されていきました。私も仕方なくロータス123 からエクセルに乗り換えました。しかし、一太郎からワードに乗り換えようとした時、その使い勝手の悪さに閉口し(あくまで個人的感想です)、一太郎を使い続けてきました。幸いにも教育界は、一太郎を排除しなかったので多数派としてやってこれました。ワード文書が増えてきても一太郎で読み込み、自分の土俵で戦ってきましたが、ワードで一太郎文書は読み込めないので、ついに刀折れ矢尽きました。しかし、個人的にレジスタンスは続けます。官公庁ではワードへの移行が進んでいますが、未だに法曹三者(弁護士、検察官、裁判官)の間では、特に愛用者が多いというウワサです。
 みなさんは、日本にはTRONという先進的なOSがあり、教育現場への普及を図った時にアメリカにつぶされたことを知っていますか。「コンピュータ ソフトなければ ただの箱」という川柳があります。ハードウェアが優れていることも大事ですが、ソフトウェアがそれ以上に重要になってきています。小学校にプログラミング教育が導入された背景には、今後のIT人材の不足があります。昨今話題の「GIGAスクール構想」の「GIGA」は「Global and Innovation Gateway for All(全ての児童・生徒のための世界につながる革新的な扉)」という意味ですが、ぜひ、みなさんも頑張ってソフト面で世界と戦えるようになってください。
※今回は、音楽マンガについて書こうと思っていましたが、急遽、一太郎への鎮魂歌として書きました。

「音楽」が「音学」でない理由

 昨日は、太田高校の吹奏楽委員会の第9回定期演奏会に出かけました。本校の吹奏楽部の定期演奏会に賛助出演していただいたことと、今回、本校の吹奏楽部も賛助出演している関係で聴きに行かせてもらいました。本校の定期演奏会で感じたように、やはりライブはいいと改めて実感しました。本校の生徒が合唱に参加しましたが、男性の歌声に女性が加わると世界が広がって気持ちがいいです。歌手の由紀さおりさんは、「合唱は、自分1人で歌っている時とは違い、数百倍もの音に包まれるわけですから、本当に気持ちいいですよ。皆で一緒に歌うというのは、『人を感じること』だと思うんです。」と話されていますが、聴いているほうも同じ気持ちです。
 美術における作品と違って、音楽は演奏された瞬間から消えていく儚さがあります。もちろん、昔と違って現在は録音技術の発達で再現度は高くなっていますが、ライブで聴いた音楽を完璧に再現することは不可能です。そこには、演奏家と聴衆の一体となった空気があるからです。
 私は、音楽の才能はなかったものの、ジャンルを問わず聴くのは好きだし歌うことも好きです。高校生の時、ギターも独学しましたが、楽譜が読めないため苦労しました。だから、楽譜を見て、音楽が頭の中に響く人がうらやましいです。私の高校時代は、美術と音楽は必修でした。私は芸術だけでなく、高校までは幅広く色々な分野のことを勉強したほうがよいと考えています。
 世界大学ランキングで10年連続ナンバーワンになったマサチューセッツ工科大学は、日本で言えば理系の大学ですが、創造的な問題解決法を生み出すために人文科学や芸術、特に音楽を重視しています。同2位、3位のスタンフォード大学やハーバード大学なども似た努力をしています。理系と文系とを分けて専門分野だけを学んでいても、この世界を知ることはできないのです。
 古代ギリシャの哲学者プラトンの言葉に、「音楽は、世界に魂を与え、精神に翼をあたえる。そして想像力に高揚を授け、あらゆるものに生命を授ける。」というものがあります。「mathematics」の語源は、ギリシャ語で「まなぶべきもの」を意味する「マテーマタ」であり、古代ギリシャにおけるマテーマタは、算術(静なる数)、音楽(動なる数)、幾何学(静なる量)、天文学(動なる量)の4つの科目から成っていました。これらは、プラトンがアカデミアにおけるカリキュラムを定める際に哲学的問答を学ぶための準備として、16~17歳までに特に訓練する必要があると考えたものだそうです。
予定より随分長くなってしまいましたが、最後に二つ言葉を紹介します。
〇人間にはもう一種類の食べ物がある。それは魂(精神)の食べ物である。魂の食べ物は、芸術(音楽・美術。書道) のことである。若いうちに一流の人や本物に触れさせることが後の人間形成に大きな影響を与える。
〇漫画から漫画の勉強をするのはやめなさい。一流の映画をみろ、一流の音楽を聞け、一流の芝居を見ろ、一流の本を読め。そして、それから自分の世界を作れ。~手塚治虫

えっ?タイトルの答えは?自分で考えてから、調べてみましょう。

笑顔の力

 昨日の体育祭では、若さというものを、これでもかというくらい見せてもらいました。生徒のみなさんの笑顔と元気と一生懸命さに、私が感動して元気をもらいました。太東の各団120人で行う応援合戦を知っている者として、少人数でやる今回はどうなるかなと思っていたら、この短期間でよくあれだけまとめられたなと感心するくらい頑張って楽しませてくれました。審査員をやらせてもらって、ダンスそのものと同じくらい重視したのが、笑顔です。笑顔が多く、見る人に楽しんでもらいたいという気持ちが、より多く心に響いた団に高得点をつけました。笑顔の力を再認識した今回は、笑顔に関する話をいくつか紹介しましょう。

〇「笑」という漢字は、万葉集や古事記の時代には「花が咲く」という意味で使用されていた。だから、笑顔は、その人の心の花が顔に咲いたということ。    

〇怒り顔の人と笑顔の人の写真を用意して、その顔を覚えてもらい、後日同じ人たちの無表情の写真で「この顔を覚えているか」と確認する実験がありました。その結果、実際に覚えているのは、圧倒的に笑顔だった人の顔でした(「笑顔優位性効果」)笑顔でいる人のほうが記憶に残りやすいのです。

〇楽しい感情には、問題解決を容易にしたり、記憶力を高めたり、集中力を高めたりする効果があることが報告されています。笑顔をつくると楽しくなるという逆効果が、私たちの脳にはあります。

〇表情は感情の出力だが、実は入力にもなる。人はうれしいから笑顔になるわけだけど、つられて笑顔になった時には「うれしい時の神経信号」が誘発され、笑顔の時と同じ気持ちになれる。つまり、周囲を笑顔にする人は、自分の表情を周囲に伝染させ、結果、周囲の脳に「やる気と好奇心」を喚起しているのである。当然、その人のチームはいい結果を出す。

〇小出義雄監督は、Qちゃんにこう指導していました。「お前さんの仕事は、世界中の人に、マラソンは楽しいって教えることだよ。だから苦しくてもイヤな顔しちゃだめだよ。ゴールしたあと、下を向いちゃいけないよ」「その笑顔を、世界中の子どもたちが見るんだぞ。その爽やかさがマラソンの人口を増やすんだぞ」シドニーオリンピックで高橋尚子選手が金メダルを獲得したときのコメント「楽しい42キロでした」が、マラソンに対する日本人の意識を変えたのです。

感動が大きいほど…

 いよいよ、体育祭当日となりました。天気予報だと、昼間はなんとか雨は降らなそうです。みなさん、準備は万端ですか?昨日遅くまで応援合戦の練習をしている人もいましたね。コロナのせいで2年間、すべての面で学校での活動が制限されてきましたが、ようやく元の生活に戻る兆しも見えてきました。平和な戦いができることに感謝しつつ、みんなで盛り上がりましょう。
 体育祭や球技大会、文化祭や修学旅行といった学校行事での感動が大きいほど、受験への切り替えもうまく行きます。みんなで頑張る、楽しむといった体験は、受験の団体戦で必ずや力になります。思考力・判断力・表現力や学びに向かう力は、特定の教科・科目だけで育まれるものではありません。学校行事や部活動なども含めた様々な教育活動で分担して、資質・能力を育みます。そんな力を伸ばしていると思いつつ、コロナと怪我にだけは気をつけて(私が一番危ない?)目一杯楽しみましょう!

昨日の自分プラスαの意識

 昨日は、学校評議員会があり、5人の評議員の方々に本校の教育活動についての意見や感想をいただきました。挨拶が話題になったとき、地域の方から「絶対評価で言えば、太東の生徒はよく挨拶ができているのではないか」と評価していただき、大変うれしく思いました。ただ、「人というのは、自分のことは自分ではなかなかわかりません。 本来、自分らしさとは他者と比較して初めてわかることです。」という言葉があるとおり、社会で生きる限り、人は相対評価から逃れられません。SMAPの「世界に一つだけの花」が大ヒットしたのも、オンリーワンで絶対評価を肯定し、人が社会で常に他人と比較され続けることに対する否定を歌ったことが心地よかったからでしょう。
「努力すれば必ず勝てるのは、昨日の自分である」という言葉がありますが、昨日の自分よりよい挨拶ができるように努力してほしいと思います。挨拶で大事なのは、表情です。これについてジャネット・レーンという方の言葉を紹介します。「あなたが身に付けているもののうちであなたの表情ほど重要なものはない。次の機会に飾り窓やカウンターの向こうの鏡に映る自分を見たら、帽子の曲がり具合を気にする代わりに、その下にある表情をよく見てごらんなさい。そしてその陰鬱な表情をもっと魅力的にするために時間を割くのは、意義のあることだと決心しなさい。」

表情とは、心の中の感情が顔など外部、つまり表にその人の情報として現れたものです。これは声と顔と体の3つに現れます。
これから、ほんの少し、声と顔と体の表情を意識してみましょう。(昔、自分の欠点を指摘されて自覚して以来、私が自分に言い聞かせていることです)

 

私の辞書には生憎という言葉はない?

 昨日の日本対ブラジルのサッカーの試合は、PKの失点のみの0-1という結果で、非常に惜しかったですね。雨の中プレーする選手を見ていて、初任校でサッカー部の新人戦で雪の中、副審をしていて非常に寒くて辛かったことを思い出しました。雨でも中止にならないサッカーやラグビー、ゴルフなどのスポーツは厳しいですね。(雨天中止と決行のスポーツの違いに疑問をもった人は予想を立てて、調べてみましょう)

 さて、関東は昨日梅雨入りしましたね。週間天気予報に注目しています。とにかく体育祭が無事できるかどうかが心配です。(御利益がある、てるてる坊主がどこかで売ってないですかね。それはそうと、てるてる坊主の歌にも出てきますが、てるてる坊主の由来って怖いみたいですよ) テレビ番組のプレバトで有名になった夏井いつきさんは、こんなことを言っています。「俳人の世界では、生憎という言葉はなく、花見で雨が降れば、雨の桜の句が詠める。中秋の名月が見えなければ、無月を楽しめる。これは日本人ならではの精神であり、この精神で俳句を続けていくと、個人的な不幸や病気、苦しみ、憎しみなどマイナス要素のものが、すべて句材と思えるようになります。」『生憎』の意味がわからない人は、すぐ調べましょう。物事を自分でマイナス方向に価値付けないことは大事です。

 ただ、そうは言ってもやはり体育祭の日は、雨が降らないでほしい。(笑) 体育祭で雨が降れば、雨の体育祭ができるわけではないので。

体育祭成功祈願

 昨日、久しぶりに写経をしました。写経をするようになって20年近くたちますが、昔は1週間に1度の頻度でしていたこともありました。ここ2年くらいは1年に数回で、太東に来てからは初めてです。写経とは、般若心経を書き写すことですが、300文字ほどを1時間くらいかけて集中して書きます。般若心経は『般若波羅蜜多心経』の略称で、大乗仏教の思想の核心を簡潔に説いている、全経典の中でも最も短いもののひとつです。私は、現代社会や倫理、世界史・日本史の授業等で宗教を教えてきましたが、みなさんは宗教って何だと思いますか?
 「相対性理論」で有名なアインシュタイン博士は、「仏教は、近代科学と両立可能な唯一の宗教です。現代科学に欠けているものを埋め合わせてくれる宗教があるとすれば、それは仏教です。」と言っています。
 仏教的に見れば「失敗したくない」と思うのは、あまりにもバカバカしい考えだそうで「とにかく成功したい」と思うのも、同じようにバカバカしいということです。仏教的に正しい態度は、「精一杯やったら、失敗しても成功しても、どっちでも構わない」という態度です。それをしっかり覚えておけば、健康な心を維持することは難しくありません。とは、書きつつも写経の願いに「太田東高校体育祭成功」と書いてしまいました。(笑)どうか、雨よ降らないで!

※校長室の隣の応接室の壁に画家の岡本太郎さんの書が飾ってありますが、そこにも「失敗したら失敗したでいい 成功したら成功したでいい」という言葉があります。何が書いてあるんだろうと、読んだ人はどれくらいいるでしょうか。

ガンバレ!生徒会

 昨日、生徒会本部役員の立候補者の演説と投票が行われました。みなさん、堂々と抱負を述べていて立派でした。体育館で全校生徒を前にしての演説でなく、パソコン室からのオンライン配信になってしまって残念でしたが、画面を通して候補者の熱意は伝わったと思います。

「地方自治は民主主義の学校である」という言葉を政治経済で学習するはずですが、なぜ、こんなふうに言われるかと言えば、地方自治が国政より住民の意見を反映させやすく、民主主義の理想政治体制にとても近いからです。さらに、その前段階にあるのが、児童会や生徒会活動です。「学校は、おもしろいところではなく、おもしろくするところです」ぜひ、生徒会を中心に自分たちで太東での学校生活をおもしろく思い出深いものになるように力を合わせてください。
※右のマンガは、予算をテーマに考え30年前に政治経済のプリントに載せたものです。アザラシのゴマちゃんが出てくる「少年アシベ」で有名な森下裕美さんの「ここだけのふたり!」のキャラを拝借しました。生徒会をテーマにしたマンガはたくさんありますが、みなさんは何か好きなものはありますか?

※右のマンガの先生と生徒を太東の実在の生徒会係の先生と生徒会本部役員に似せて差し替えることも可能です。本人のリクエストがあればやりますので、申し出てください。

御武運を!GOOD LUCK!

 昨日は関東大会の壮行会がありました。選手たちに「リラックスして楽しんできてください。リラックスできれば実力を発揮できます」と伝えました。そして、最後は運を呼び込めるかどうかです。あだち充の漫画に「ナイン」という野球漫画がありますが、その中で監督とマネージャーの娘の次のような会話があります。
娘「甲子園行きなんて、大部分はツキでしょ」
監督「バカ者!その最後のツキを呼ぶのが、日頃の地道な努力の積み重ねなんじゃ」
娘「うわっ!重いセリフ」
私たちは、失敗したとき「運が悪かった」「ついてない」で片づけがちですが、「運」を味方につけるためには普段から努力を続けることが大切なんですね。
「成功している人の共通点は、全員が『自分には運があると思っている』ところです。運があると感じている人間は、根拠のない自信をもっているんです。根拠があれば自信なんて誰でももてますから。」と西田文郎(サンリオ会長)さんは言っています。
みなさんは、普段から運を味方につける努力をしていますか?『根拠のない自信』を持つとは、何があっても最後まで自分を信じるということですね。受験にも言えます。頑張ってください。

アイデアが閃くには

 昨日6月1日は、サンスター文具株式会社により「アイデアに挑戦する日」として一般社団法人・日本記念日協会により認定・登録されたそうです。アイデアと言えば、私は4コマ漫画の作者はすごいと思います。よくあれだけアイデアがひねり出せるなと感心します。

 私は昔、授業のプリントに時々自分で考えた漫画を載せていました。右の漫画は30年くらい前に日本史のプリントに載せたものです。(オヤジギャグでお恥ずかしい) 別に仕事ではないのでパッと思い浮かんだものを適当に描いていたので苦労はありませんでしたが、仕事として毎日何本も考えなければならないと思うと大変なことだと思います。

 アイデアについて斎藤孝さんの言葉を紹介します。「みんなは、記憶するということと創造する、つまり何かを創りだすということは、別なことのように思っているかもしれないけれど、黒沢明はたくさんの本を読み、たくさんの映画も観て、たくさんのことが頭の中に入っていることによって、自分のアイディアが生まれたのです。「記憶は創造の母」という言葉もありますが、たくさん本を読んで、いろいろな知識を得て覚えたことが、新しいものをつくるときの土台となるのです。」

 わからなければググればいいというものではありません。自分の頭の中にたくさんの知識があれば、それらがリンクして新しいアイデアが閃きますよ。 
注※ 有名な源頼朝像は、足利直義説が出ており、現在「伝源頼朝像」と表記され、頼朝と断定されていない。

授業命の覚悟

    今日は、地震を想定した避難訓練がありますね。どこにいても落ち着いて行動できるように自分事として訓練に臨んでください。早いもので、あの東日本大震災も11年前のこととなりました。「天災は忘れたころにやってくる」という有名な言葉がありますが、いざという時の心構えと避難物資の準備を怠らないようにしましょう。私は、被災地の高校教師の言葉で忘れられないものがあります。それは、「『しっかり家で予習復習をしてきなさい』とは言えません。もはや『授業中心』ではありません。『授業命』の覚悟で私たちは教壇に立ちます。」というものです。コロナで当たり前のことが当たり前でなくなる経験をして、今まで当たり前と思っていたことに感謝する気持ちがもてたことと思いますが、天災でもそういう経験をします。自然災害の少ない群馬県に住んでいることに感謝し、充実した高校生活をおくってください。

将来使いません

   小学校教師を目指して教育実習中の娘の役に立つかもと思って、先日、『子供の「困った発言」に5秒で返す 教師の「切り返し」』という本を買いました。その中に「〇〇を勉強したってどうせ将来使いません」という発言がありました。みなさんなら、どう返しますか?
 「勉強というものは、いいものだ。代数や幾何の勉強が、学校を卒業してしまえば、もう何の役にも立たないものだと思っている人もあるようだが、大間違いだ。植物でも、動物でも、物理でも化学でも、時間のゆるす限り勉強しておかなければならん。日常の生活に直接役立たないような勉強こそ、将来、君たちの人格を完成させるのだ。何も自分の知識を誇る必要はない。覚えるということが大事なのではなくて、大事なのは、カルチベートされるということなんだ。カルチュアというのは、公式や単語をたくさん暗記していることではなくて、心を広くもつということなんだ。つまり、愛するということを知ることだ。学生時代に不勉強だった人は、社会に出てからも、必ずむごいエゴイストだ。学問なんて、覚えると同時に忘れてしまってもいいものなんだ。けれども、全部忘れてしまっても、その勉強の訓練の底にひとつかみの砂金が残っているものだ。これだ、これが貴いのだ。勉強しなければいかん。そうして、その学問を、生活に無理に役立てようとあせってはいかん。ゆったりと、真にカルチベートされた人間になれ!」          以上は、太宰治の言葉ですが、私は内容よりも、太宰治がこんなことを言ったんだということに驚きました。
勉強の意味や意義について述べた言葉は、他にもたくさんありますが、私にとって一番印象に残っていたものなので、少し長いですが紹介しました。

ガンバレ!実習生

    今日から教育実習が始まります。みなさんの先輩ですので、基本的に温かく、時には少し厳しく接してあげてください。よい先生になれるように。
 さて、私が教育実習をしたのは、今から37年も前ですが、2週間で指導案を10時間分書き、19時間授業をしました。指導案は、当時はB4一枚で手書きでした。「あなたの答案が真っ赤になって返ってくる〇〇ゼミ」のように添削していただきました。「よし、最終日の研究授業は、頑張ろう」と考え、毎日2~3時くらいまで教材研究をしました。そして、板書も説明もすべて覚えて研究授業に臨み、チャイムスタート・チャイムエンドで終え、心の中でガッツポーズをしました。ところが、当時としては珍しいビデオに撮ってもらっていた授業映像を見てみると…。「えっ何だこりゃ、しゃべり方が変、間が変、思っているより下を向いてる時間が長い」など、自負心が木っ端微塵となりました。この時のショックが、自分を第三者の目で観て改善する姿勢をもたせました。

 「実るほど 頭(こうべ)を垂れる 稲穂かな」という句があるように、できる人ほど謙虚であり「自分などまだまだ」という意識が強いものです。だから、停滞せず伸びるのです。自信は大事ですが、過剰にならないように、自分に不満をもって、いろいろなことに取り組んでください。不満があるから改善しようとします。実習生も生徒のみなさんも、伸び続けるために頑張ってください。

ごますり和尚

   先日、「ほめる」という話題が出てきて、ふと思い出したのが、アンパンマンに出てくるスリコギ坊主とごますり和尚です。スリコギ坊主が「そーれっ!それそれっ!ゴマすれゴマすれ」というかけ声とともにごますり和尚の頭の鉢でごまをすると、お世辞が次々とでてきて、みんながよろこびます。「ほめる、叱る」は教育の一大テーマで、書き出すとつぶやきでは終わらないので、「ほめる」話をいくつか紹介します。
①父親から「パパをほめて」と言われた6歳の女の子の答え…「やる気がないのにがんばっているところ」この深い洞察力恐るべし。
②女子から「かっこいいですね」とほめられた時の返事として、最も適切なものを答えなさい。模範解答「えーっ!全然そんなことないけど〇〇ちゃん(相手の名前)に言われたら超うれしい」
③1999年、60の企業が共同で出した連合広告…「ニッポンをほめよう」
④そごう 父の日キャンペーンのキャッチコピー…「父さんだって、ほめれば育つ」
⑤私はこれまで世界中のさまざまな大人物と会ってきたが、人にほめられて働くより叱られて働くほうがよい仕事ができるという人間には、まだ会ったことがない。
そう言えば、人をおだてて持ち上げたり、しきりに誉めるなどして良い気分にさせることで「よいしょする」という言葉がありましたが、死語になってしまったんですかね。

ウルトラスーパー便利?

 我が家では、かねてからA3対応プリンタが欲しいというリクエストがあり、今のプリンタも9年も使っているので昨日買い換えました。リビングのデスクトップの下にプリンタは設置しているので、今まではUSBケーブルでつないでいましたが、今度はWi-Fiでつなごうと作業を始めると…。プリンタにWi-Fiは繋がっているのにパソコンが認識してくれず、色々と試しましたが諦めてUSBケーブルにすることにしました。思えば、すぐ下にプリンタがあるのに、わざわざ不安定なWi-Fiにする必要もなかったと時間を無駄にしてアホでした。USBが登場したとき、「何の略?」「ウルトラスーパー便利だよ」という冗談がありましたが、それくらい当時は画期的でした。USBの登場前は、数多くの接続規格が乱立していて、キーボード用、プリンタ用、ハードディスク用などそれぞれ違う端子をパソコンに搭載する必要がありました。 (私は20数年前に、外付けCDドライブの接続を朝まで悪戦苦闘してだめで、購入した量販店へ持って行ったら不良品でした。「時間を返せ!」と叫びました。)1996年にUSB1.0の規格が成立し、その後Windows98以降のOSでは追加ソフトなしでUSBポートが使えるようになり、外部機器の接続がすごく楽になりました。デジタルデバイド(情報格差)という言葉がありますが、コンピュータやインターネットを使いこなせずに不利益を被る人(情報弱者)も少なくありません。特に高齢者は。コロナワクチンの予約申し込みを私は両親に代わって3回行いましたが、「電話だとつながらないので、息子さんがいるならネットでやってもらってください」と言われたそうです。私はMS-DOSの時代からパソコンと付き合っていますので、それなりの知識はあるつもりですが、早く「パソコンとプリンタを繋いで」と言えば、済む時代になってほしいです。

夏の夜の悲鳴

我が家に出没するトカゲ夫婦? 「ギャ~~ッ!」という悲鳴が、ほとんどは夏の夜ですが、家の中で響きわたることがあります。そう、出るんです。虫が。ゴキブリから何てことはない羽虫まで、ヤモリも出ました。私も驚いたのはコウモリがいたことです。開けっ放しの玄関から入ってきたのか、玄関を上がって1mくらいの床の上にいました。我が家は、女3人に私ですので、始末するのは私の仕事です。コウモリは捕まえて近くで見ると、写真で見たことがある愛敬のある顔で小さい牙がたくさんあっておもしろかったです。

 夏になると草が速く伸びるようになるので、庭の除草と柴刈りが大変ですが、庭でもたくさんの動物と遭遇します。トカゲ、バッタ、コオロギ、クモ、ダンゴ虫、カエル、ミミズ、カタツムリ、アリ、ナメクジ、蝶、ハチ、テントウムシ、カマキリなどなど。カミキリムシやカナブンが来たこともありました。私はみんな触れますがハチは小学生の時触って刺されました)、家族はほとんど無理です。虫どころか、泥だんごもビニール手袋をして作るという教育学部の学生の話を、先日読みましたが、みなさんはどうでしょうか。虫ってほんとにすごくておもしろいんですけどね。

習慣は第二の天性

 今年度1回目の定期考査が始まりました。1年生にとっては、高校で初めての定期考査ですね。十分準備をして臨めたでしょうか。私の高校時代を振り返ると、満足のいく結果を得られるには英語や地歴、古典など覚えることが多い科目では、10~20時間くらいはテスト前勉強が必要でした。逆に理数科目は、普段からちゃんとやっていれば、テスト前にそれほど勉強しなければならないことはありませんでした。英語や地歴だって普段からしっかり取り組んでいれば、テスト前に慌てることはなかったはずです。私の好きな言葉に「習慣は第二の天性」というものがありますが、「一日英単語を20個覚える」「数学の問題を2題解く」など、できることから習慣化していくことが、天才に匹敵するほど能力を伸ばし大きく成長するための一歩です。エジソンの言葉に「天才とは、1%のひらめきと99%の努力である」とあるとおりです。「継続は力なり」も「習慣は第二の天性」とセットにしてください。まず、帰宅したら30分机に座る習慣からつけましょう。少しずつ良い習慣を増やしていって、やらないと気持ち悪くなるくらいになってください。なりたい自分になるために、まだまだ遅くはありませんので、勉強でも部活でも、よい習慣をつける努力をしてください。

拍手の色

 今朝のテレビ番組の中で、あるミュージシャンが「コロナで声援ができない状況ですが、その分拍手で応援してもらって、拍手に色がついていると感じます」という旨のコメントがありました。私は「拍手に色がついている」という表現はいいなと思いました。今まで拍手をする機会は数え切れないくらいありましたが、手のひらがジンジンするくらい拍手したこともあれば、おざなりの拍手をしたこともあります。自分が拍手をやめた後も拍手が続いている時、その拍手には暖かい色がついているのだなと思います。先日の総体の壮行会の拍手は何色だったでしょうか。

なぜ、小学5年生?

 日本人はクイズ番組が好きなようで、いろいろ趣向をこらした番組がたくさんあります。その中で「クイズ!あなたは小学5年生より賢いの?」は、「東大王」と真逆のコンセプトで人気があります。以前に「素朴な疑問」について書きましたが、みなさんは、「なぜ小学6年ではなく5年生?」と思ったことはありませんか?私は職業柄全国学力テストが小学5年生までの内容を問うから、それに合わせたのかと思っていましたが、『Are You Smarter than a 5th Grader?』の日本版だそうで、アメリカでは5年生が最高学年だからでした。(なら、日本では6年にしろよといいたいところですが、何かあるのでしょう)クイズは、難しすぎても簡単すぎてもつまらなくなりますが、私にもわかると思えるところがいいんでしょうね。クイズ番組は、勉強している気分になれるので罪悪感が少なくなるところもいいのかもしれません。

閉鎖解除(*⌒▽⌒*)

 3年次の閉鎖が今日から解除され、登校できることになりました。3年次の生徒がいない学校は、卒業式後の学校のように寂しく感じていましたので、うれしいです。2年前コロナ感染が始まったころ、3ヶ月登校できませんでした。今まで当たり前と思っていたことが当たり前ではなかったことに気付いた期間でした。外国では、この2年間学校が機能していないところもあり、その学習の遅れは今後深刻な状況を招くと予想されています。当たり前に感謝しつつ、コロナが撲滅される日がくることを願って、これからも感染症対策をしっかりやっていきましょう。

ダンスデイを観て思ったこと

 昨夜、ダンスの日本一を決める番組がありました。夕食時に観ていたのですが、本当にダンスの進化には驚きます。ただ、日本一を決めるのに審査基準が明確でなく、審査員の主観で決まっているようで不満が残りました。どんな観点をどんな割合で点数をつけているのか知りたいですね。技術や斬新さだけでなく、観ている人を楽しませるという観点を大事にするなら、審査員と観客の持ち点を半々にするとか、視聴者も採点に参加できるとかしてくれたら、もっと盛り上がったのにと思いました。いずれにせよ、評価は難しいもので、客観的で公正に評価しようと思えば、評価基準をしっかり定めなくてはいけません。定めても人が判断するので、芸術点とかつく競技は曖昧さが残ります。最後に、全国の先生方も成績評価には日々悩んでいることをわかってもらえればと思います。

スマホ依存

 総体の期間中にスマホの通話が全くできなくなってしまったため、仕方なくスマホの機種変更を先日しました。気に入った機種が出ないので買い換えせずに4年11か月使っていた愛着あるスマホでした。しかし、通話ができないのが、こんなに不便だとは思いませんでした。緊急でなければラインやメールで十分なのですが、すぐに連絡したいときは、やはり電話です。統計によれば、高校生で多い人は一日8時間スマホをいじっているそうですが、「ついスマホをいじってしまう」「スマホが側にないと落ち着かない」となれば、立派な?スマホ依存だと思います。いつのまにか「あれば便利」というより「ないと不便」なものになってしまっています。『スマホ脳』という本が、2021年にベストセラーになりましたが、脳科学の見地からスマホが脳に与える悪影響について述べています。似たような本はたくさん出ていますが、ぜひ一度読んでみてください。

 

ポジティブ思考でいこう

 新型コロナウイルス感染者が複数出たことから、3年次は学年閉鎖という残念なことになりました。ただ、高校総体は本日の陸上競技で無事終了し、自宅待機となっている生徒もなんとかインターハイ予選までには間に合うのではないかということで不幸中の幸いでした。今回のことで気の緩みから感染症対策が疎かになっていたことを自覚し、密を避けること、飲食時は距離をとって黙食することが徹底されるようになるなら、よい教訓になったと言えるでしょう。7日から10日間、出席停止になることが受験生にとって厳しいことを重く受け止めて、今後の生活に生かしてくれれば幸いです。「禍転じて福となす」「転んでもただでは起きない」の精神でいきましょう。

ANIME × FAMILY

   昔は、居間で家族と一緒にテレビやビデオを観ることが多かったですが、(アンパンマンやポケモンは何回繰り返し観たことか)、子どもが大きくなるとそれぞれの趣味が違ってくるので一緒に観る番組も少なくなります。夕食時が一緒にテレビを観る時間ですが、アニメが多いですね。今は「SPY×FAMILY」、この前までは「王様ランキング」、「鬼滅の刃」です。「BANANA  FISH」や「NARUTO」、「MAJOR」「Baby Steps」「鋼の錬金術師」とかも観てました。他にはクイズ番組を観ることが多いですが、家族で話をするよい機会になっています。さて、今日は、高校総体の開会式があります。その後、テニスとバドミントンの応援に行く予定です。これから試合があるみなさん、ぜひ練習の成果を十分発揮してがんばってください。

最初が肝心

 昨日、録画しておいた「鎌倉殿の13人」を観ました。NHKの大河ドラマを観る基準は、キャストです。今回は大泉洋でした。私が今までに最後まで観たものは「軍師官兵衛」「江(ごう)~姫たちの戦国~」「太平記」などです。主人公に興味があれば、第1回を観て続きを観るかどうかを決めます。「映画は、最初の10分を観て面白くなければ、映画館を出たほうがよい」とまで言った人もいましたが、つまらないものを我慢して観る必要はありません。本も一緒で最初の10ページを読んで面白くなければ、やめます。もしくは、目次を読んで、面白そうなところだけ読みます。「少年老いやすく、学成り難し」です。1日の時間はみんなに平等にありますが、人生の時間は平等ではないので、何事も自分の時間を使う価値があるかどうかを考えたほうがいいでしょう。(くだらないことに多くの時間を使ってしまっている自分は棚に上げています)

 

回転から新幹線、F1へ

 昨日、久しぶりに回転寿司に行きました。みなさんは、回転寿司に行ったことありますよね?もともと寿司は、そばと並んで江戸時代のファーストフードでした。いつのまにか高級になってしまった寿司を大衆のものに戻したのが回転寿司でした。牛丼のキャッチフレーズは「速い・安い・うまい」ですが、それに「おもしろい」を加えたのが回転寿司と言われています(私の記憶によれば)。今や、タッチパネルで注文し、新幹線やF1が運んでくれるように進化しました。つまらないと思ったら遊び心を取り入れてみる。勉強も仕事も一緒です。部活もね。つぶやきが長くなりがちだったので、短くまとめましたが、まだ長いかな。

そのウソ、ホント?②

 ①の続きです。最新の「世界価値観調査」によれば、他の先進国が「新聞・雑誌・テレビを信頼できる」とした率は5割以下だったが、日本だけ7割近くと非常に高かったそうです。なぜ、日本人はマスコミをそんなに信頼するのかは、置いておいて、考えて欲しいのは、「その情報は、誰の得になるのか?」ということと「他国では報道されていることが日本で報道されていないのはなぜか?」です。太平洋戦争では「大本営発表」はウソの代名詞でしたが、お上(国家権力)に逆らえない、自社の利益を第一に考えるマスコミの黒歴史です。マスコミに対する一般的批判としては、「マスコミ同士の競争で視聴率や販売部数を伸ばすための報道になってしまっている」があります。特にここ2年間はコロナ報道に見られるように国民の不安感を必要以上に煽ったり、過度に政権を批判して世論を誤誘導したりしていると言われます。昨今のウクライナや中国に関する報道は適正でしょうか?そんなわけで、ネットの中の情報との乖離が進み、テレビや新聞が報道してほしいことを報道していないという不満が若年層を中心に高まっています。一方で高齢者は情報を得る手段が、まだまだテレビと新聞に偏っているため、誤誘導されやすいと言えます。報道すべきことを報道しない理由を端的に言えば、スポンサーやマスコミ各社にとって都合が悪いからです。ただ、それではネット情報なら利害関係が大手マスコミほどではないからいいかと言えば、内容は玉石混淆であり、信じていいわけではありません。要は、新聞・雑誌・テレビ・ネットの違いにかかわらず、報道を鵜呑みにして無批判的に受け入れずに、多くの情報を比較して自分の頭で考え判断することが大切だということです。2020年の某雑誌の「新聞やテレビを信じすぎる日本人の低い読解力」という記事では、OECDの学力テスト(PISA調査)が、新たにネット記事などに対して合理的な疑いを抱く能力を読解力の一部と評価することになった影響もあり、日本人生徒の成績低下にむすびついたという点を指摘しています。高校で今年度から「情報」が必修になり、情報活用能力の育成が急務になっていますが、ちまたにあふれているウソに騙されないためにも、情報を収集・選択・整理できるように思考・判断力を磨きましょう。ところで、ここに書いたことはホントでしょうか?

読んでから観るか…観てから読むか

 母の日に、夕飯前に家族で映画を観に行きましたが、なんと家族四人で貸し切りでした。観たのは「×××HOLiC」ですが、原作のコミックの世界がどう表現されているか、ストーリーの映画用変更やキャストがイメージに合っているかなどに注目しながら観ました。売れているコミックがアニメや実写映画化されることは、よくありますが、がっかりさせられることも少なくありません。アニメより実写のほうが危険度が高いのは間違いないでしょう。ただ、逆に実写が原作よりパワーをもって別の命を吹き込まれる場合もあります。少し古くなりますが「のだめカンタービレ」などは、その例でしょう。私は、コミックを読み、アニメ・実写ドラマ・実写映画と観ましたが、実写ドラマが一番面白かったです。一枚の絵から物語を考えたり、文章を元に絵を描いたり、またマンガの吹き出しの中を空欄にしてセリフを考えたりする授業があります。これは視覚情報→文字情報、文字情報→視覚情報へ変換する訓練であり、思考力・判断力・表現力を養います。読書は、光景を思い浮かべながらするので想像力を養います。字幕付きの映画なら、セリフがどう意訳されているかに注意して観るのも面白いです。このように楽しんでやることも見方を変えると勉強になることがわかるでしょう。3年生が行った修学旅行の富士急ハイランドも物理や心理学の勉強になりますよ。「おもしろき こともなき世を おもしろく (すみなすものは 心なりけり)」は、幕末の志士である高杉晋作の句ですが、始業式とオリエンテーションで話した「学校はおもしろいところではありません。おもしろくするところです」に通じます。何事も工夫しておもしろくしていきましょう。※5月3日のつぶやきに記憶違いがありましたので訂正しました。

プリキュアが日本の食文化を守る?

 「なぜ『プリキュア』を農水省が推すのか? 背景には「米の消費量」低下への危機感があった」というタイトルにひかれ、ヤフーニュースを読んでしまいました。
2022年2月から放送中の『デリシャスパーティ♡プリキュア』では主人公の女の子たちが、それぞれお米の妖精・パンの妖精・麺の妖精に力をわけてもらい変身するそうです。初代プリキュアを娘と見ていた私は、設定に驚きましたが、それを農水省が推しているということにも驚きました。マンガ・アニメの力はすごいと改めて感じました。「食が細い娘が今回のプリキュアを見て、私もおにぎり食べる!とモリモリ食べだした時はびっくりしました。ご飯をテーマにしたプリキュア、本当にありがたいです」といったコメントも寄せられているそうです。食文化の多様化と、一食当たりのおかずの量が増えたことで、お米の消費量が減っていることに危機感を抱いた農水省で、日本の食文化を守りたいと考え、プリキュアを見ながら日曜の朝においしくご飯を食べてほしいと広報室長から提案されたそうです。諦めない心の大切さなど、普遍的に描かれているメッセージもあり、「自分も頑張ろう」と励ましてもらえるデパプリはとにかくごはんが美味しそうで、食欲がわく作品だそうです。みなさんは、お米をどれくらい食べてますか?

胸に刺さる言葉

 休みの日は、つぶやくのは休もうと思っていましたが、少しつぶやくことにしました。今日、義父母の墓参りに行ってきました。そこのお寺では、屋根付きの掲示板が入り口と本堂の前に一つずつあって、模造紙一枚分くらいの大きさの紙に言葉が書いてあります。墓参りに行くのは年に6~7回ですが、いつも違う言葉なので、少なくとも1か月に1回は変えているのでしょう。今日は「すぐやる 必ずやる できるまでやる」「なりたい自分になるのに 遅すぎるということはない」でした。太東のEASTプロジェクトは、ある意味「なりたい自分を見つける」プロジェクトです。「時間がないとかお金がないからとか理由をつけて、自分のやりたいことを先延ばしにする人は、それを本当にやりたいとは思っていないのだ」と、言った人がいました。みなさんは、どうでしょうか?「思い立ったら吉日」という言葉があるとおり、何かしようと決意したら、そう思った日を吉日としてすぐ取りかかりましょう。なりたい自分を見つけられるように。

そのウソ、ホント?①

 GWも前半が終わり、あっという間に4月も終わってしまいましたね。1年生は、太東の生活に慣れたでしょうか。高校生のみなさんは、部活動の練習や総体の予選などで忙しくてなかなか遊びに行けない人も多いことでしょうが、今しかできないことも多いのでメリハリをつけて楽しんでください。また、GWでも働いている方はたくさんいますので、そうした方々に感謝して過ごしましょう。さて、コロナで生活が一変してから2年が過ぎました。外出を自粛するようになって、自宅でできることの需要が増えました。私はYouTubeは音楽関係のみの利用でしたが、この2年で政治系ユーチューバーのものをいくつか毎日見るようになってしまいました。若い人がテレビを見なくなり、ネットから情報を得ることが多くなっていて、ネットの影響力が以前と比較にならないほど大きくなっているようです。これから、ウソに騙されないための考え方について何回か分けて、つぶやいて?みたいと思います。「大衆は小さな嘘より大きな嘘にだまされやすい。」と、ヒトラーは言ったようですが、マスコミやネット情報を信じやすい人は、特に気をつけましょう。

大声ダイヤモンド?

 先日、先生方が放課後集まって授業の研修をしました。生徒が意見を入力し、お互いにコメントし合えるソフトウェアについてです。匿名で入力できる機能もあります。先生は、生徒の考えや理解度等を確認し、学び合いを促しながら授業の目的を達成できるよう生徒の学習活動を支援していきます。みなさんは、しゃべるのは得意ですか?人前で自分の意見を話すのは苦になりませんか?「沈黙は金」という言葉がありますね。原文は「Speech is silver, silence is golden」です。日本では同調圧力が高く、昔から沈黙を美徳としてきた民族性があるので、沈黙が雄弁より上みたいに捉えられがちですが、あくまでも本質は「沈黙することは『時に』雄弁に優る」です。以心伝心みたいにお互いの気持ちを察知し合う高度なコミュニケーションは日本人同士ならいいですが、普通は口に出さないと伝わりません。「大きな声で話してこそ、沈黙は金となる」という言葉もあるとおり、話すことが前提にあります。また、「話し上手は、聞き上手」であり、成績のいい営業マンは、「話すのが2割、聞くのが8割」と言います。これから、授業を通して自分の意見をうまく伝えられるようになるとともに、人の意見を上手に聞けるようになってください。バランスが大事です。最後に、欅坂46の「サイレントマジョリティー」の歌詞に「どこかの国の大統領が言っていた 声を上げない者たちは賛成していると」いうものがありますが、自分なりの意見をもち、表明できるようになってください。さらに「大声ダイヤモンド」ならぬ「行動ダイヤモンド」という後付けもあります。フットワーク軽く行動できるようになってください。

夢をかなえるには

 私は睡眠時間が短く、眠りも浅いせいか夢をよく見ます。夢の話をしていて笑われたのは「空を飛んでいて、失速して着陸し、そのままスタスタと歩いて行く夢」でした。夢は心の奥深くにある不安や願望があらわれると言われますが、テストで白紙のまま、終了のチャイムが鳴ってしまうなどは不安のあらわれでしょう。夢を見て、起きた時に「あ~、夢か」となるか「夢でよかった」となるか、見るならいい夢のほうがいいですよね。夢をかなえるの「かなえる」は「叶える」ですが、これは「吐く」から「ー」をとったものです。つまり、口から出す言葉から、マイナスの言葉をとってプラスの言葉だけ出すようにすると夢が叶う、ということですね。夢を実現するためには「本気」と「根気」が必要という話をしましたが、夢に対する心の持ちようも大切です。弱気になってしまうこともあるとは思いますが、ぜひ夢を叶えるために前向きな気持ちを持ち続けてください。

素朴な疑問

 本校の正門前の道路沿い南方向に「自転車は 一列走行 げんそくだ」という看板があります。私は、これを初めて見た時、「なぜ、げんそくは、漢字でなく平仮名なんだろう?」と思いました。そして、もしかしたら「原則」と「減速」をひっかけているでは?と思いましたが、本当のところはわかりません。ニュートンが庭の木からリンゴが落ちるのを見て「万有引力」を発見したというエピソードは有名ですが、彼の真に偉大な部分は「リンゴは落ちるのに、なぜ月は落ちてこないのか」という疑問を抱いた点です。身の回りに「なぜ?」はあふれているのに、いつの間にか「なぜ」を思わなくなってしまいがちです。「総合的な学習の時間」が「総合的な探究の時間」となりました。本校では「みらい学」と呼んでいます。ぜひ、答えのない、出そうもない疑問について考えることを面倒くさがらずに、面白がれるようになってください。社会に出れば、受験で取り組むような正解がある問題などないのですから。昨日、仕事上の素朴な疑問を何人かの他校の校長先生に聞いたところ、「わからない」という解答を得ましたので、つぶやいて?みました。

公共の場でのふるまいに注意

 高校総体の予選がすでに始まっていて、生徒のみなさんの活躍を顧問の先生方の復命書で見ています。高校生が部活帰りや、試合後、学校行事等の打ち上げをファミレスやカラオケなどでやるのは昔からありました。ただ、コロナでそれができない状況が長く続いて、最近すこし感染状況が改善されたことで、飲食について制限が緩くなってきたせいか、気の緩みも見られるようです。先日、某進学校の女子生徒10人が食べながら大声で騒いでいる光景を目にしました。もちろん対面でマスクなしです。これでは、学校で昼食を前を向いて黙食していても意味がありません。騒いでいるのは、そのグループだけだったので非常に目立ちました。制服で一目でどこの生徒かわかってしまうため、学校の評判を落とすことでしょう。昔から「誰も見ていなくても、お天道様(太陽)が見ている」と言われましたが、衆人環視の中でさえ節度ある行動ができないのでは、いくら勉強ができても意味がありません。自分の行動を客観的に見て、恥ずかしいことをしていないか注意したいものです。なお、彼女たちに注意したかどうか、知りたい方は、私に直接聞いてください。